目次

1.農家の盗難対策!助成・補助金も活用しよう!

2.ご用心!農家の盗難被害が多発?

   2-1.農作物の盗難事件簿

   2-2.農作物の盗難 傾向と対策

   2-3.農機もターゲットになりやすい!

   2-4.農機の盗難傾向

   2-5.解決率はわずか11%!

   2-6.約半数が盗難防止策には肯定的!

3.鉄壁防御!防犯対策の効果とは?

  3-1.農業倉庫を活用しよう

  3-2.補助金を活用して防犯施設を強化しよう

  3-3.備えあれば憂いなし!7つの防犯対策

4.万一「やられた!」時にでもこれで助かる!

5.まとめ

『農家の盗難対策!助成・補助金も活用しよう!』

「え?なんかおかしい?」

早朝起きて、農作業に取り掛かろうとして異変に気づく…。

丹精込めて育てた農作物、農作業に使う農機具…。

「やられた!!!盗まれた!!!」

そんな被害が実は続出しているのです。

近年、農家の盗難被害が多発しています。

特に人通りが少なく夜間は無人となる可能性の高い、農地は窃盗犯からすると非常に好条件の場所なのです…。

せっかく時間をかけて丹精込めて育てた作物や、いつも助けてくれる農機具など…盗まれてしまい泣き寝入りなんてことはあってはいけないことですよね。

対策をしっかりと行い、農業を安全に行いましょうね。

盗難対策として、助成・補助金など、国からの支援制度もあるのでうまく活用していきましょう。

本記事はそんな悲劇を未然に防ぐため!そして被害から身を守るため!

農家の盗難防止対策についての解説です!

『ご用心!農家の盗難被害が多発?』

近年、農家の盗難被害が多発しています。

台風や豪雨などの自然災害時に、農家が丹精を込めて育てた農作物が盗まれる事件が増加しています。

「農作物の盗難事件簿」

ターゲットにされるのは、ブランド品の他にも、天災により品薄になった農作物が多いようです。

ほんの一度でも大量に盗まれれば被害額は甚大になり、農家にとって、営農意欲を失わせる深刻な事態に陥ります。


これは農地や農園経営への致命的なダメージにもなりかねないのです。

〈事件の一例〉

・2021/6 山形 ブランドサクランボ「紅秀峰」「佐藤錦」合わせて約55キロ54万円が盗難被害

・2021/9 長野 シャインマスカット 収穫直前、果樹園のネットが刃物で切られ、95房が盗難被害

・2021/8 岐阜 桃1,200キロ 収穫間近、被害総額150万円が盗難被害

もちろんこれは氷山の一角であり、農家の盗難被害は数多く起きています。

「農作物の盗難傾向」

事件は「収穫の秋」が特に多発しやすい時期です。

9月~11月が多く、全体の45.5%にも及びます。

被害品目別としては、野菜が最も多く、次に米、果実の順に盗まれています。


野菜では、いちご・すいか・メロン、果実では、ぶどう・なし・かきの順に被害が多く、
さくらんぼなど高額商品も被害に遭いやすいです。

ビニールハウスにおいてもハウス内の野菜や果物、花やその苗が盗難の被害に遭っているため、注意が必要です。

「農機もターゲットになりやすい!」

普段の農作業をサポートしてくれる農機も盗難のターゲットになりやすいです。

農機の盗難被害により、農作業がストップしてしまうなんて事態にもなりかねません。

空調設備など電気設備機器や配線が盗まれ野菜や果物、花の成長が止まってしまい、枯れてしまっては今までの努力も水の泡になります。

特に、金属の価格高騰の影響もあり、金属盗難が全国で発生しています。

農村部のビニールハウスなどの設備でも、資材や農耕車の盗難が起きています。

「農機の盗難傾向」

一般社団法人日本農業機械化協会がまとめたデータによると、農機の盗難件数は2月〜5月の春作業と10月〜11月の秋作業の時期に多発しています。

農作業で使い始める時期は盗難被害には特に注意が必要です。

ちなみに、盗難被害に遭いやすいのはトラクター。

〈農機 盗難の状況〉

格納庫から 51 台(40.5%)

格納庫前・敷地内から 35 台(27.8%)

圃場・その他から 31 台(24.6%)

不明  9 台(7.1%)

(平成25年度のデータより)

若干古いデータではありますが、同協会の平成25年度のデータによると、盗難の被害に遭った農機のうち、なんと80〜90%はトラクターだったのです。

心強い相棒なので盗難に遭えば尋常ではない影響が出てしまいます。

農作物でも農機でも盗難に遭ってしまうと多大なる被害が生まれてしまうのです。

「解決率はわずか11%!」

農作物に関係する犯罪の特徴のひとつとして「未解決の事案が多い」ことが挙げられます。

農林水産省発表の調査によれば、全事案のうち40%が未解決。

そして、解決済み事案の割合はわずか11%しかないのです。

※農林水産省がまとめた「農作物の盗難の実態と対応策」より引用

https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/attach/pdf/tounan-1.pdf

防犯カメラの映像などに基づく証拠でもない限りは、時間経過と共に手がかりや証拠を押さえることが出来ず、未解決の事件になってしまうことが多いようです。

「約半数が盗難防止策には肯定的!」

「農作物の盗難防止対策の効果」に関して、盗難対策を行った農家の中で「効果はあると思う」と回答した割合は39%。

「盗難が減った」という実際の防犯効果を実感する声が7%。

両方を合わせると約半数が盗難防止対策の効果に対して肯定的でした。

ちなみに「盗難が増えた」や「効果はないと思う」との回答に関しては0%。

盗難防止策については否定的な回答はほぼありません。

安心できる農業のためにも盗難防止対策は行う方が良いでしょう。

『鉄壁防御!防犯対策の効果とは?』

防犯のためには様々な対策が取れます。

補助金や助成金などを活用も可能なので把握しておきましょう。

「農業倉庫を活用しよう」

有効な防犯対策として「農業倉庫の設置」が挙げられます。

農家の手足ともいえる農機や農具を格納し、収穫した作物や備品・資材を保管する農業倉庫は、農作業の効率化や防犯にも大きく役立ちます。

設置には、各種手続きも必要になりますし、もちろんそれ相応のコストも必要になります。

しかし「補助金・助成金」を使うことでコストを削減することが可能です。

農業に利用可能な補助金制度は、主に設備投資、人材雇用、新規就農などの支援を目的としたもの数多くあります。

農業倉庫設置の場合は、このうち設備投資や物品購入に関する補助金・助成金に該当するかどうかを調べてみましょう。



原則として助成金は「要件を満たせば交付される」制度です。

一方の補助金は「要件を満たした上で申請し、審査によって認められれば交付される」制度になります。

農業関連で国が行う補助金事業には、「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」や「農の雇用事業」、「農業次世代人材投資資金」などがあります。



農業倉庫の設置は、まとまった金額の設備投資となります。

全額を自己資金でまかなうよりも、公的な援助を検討してみてはいかがでしょうか。

活用できる補助金または助成金があれば、一度申し込んでみましょう。

「補助金を活用して防犯施設を強化しよう」

農業倉庫設置のために、実際に補助金を活用する場合には、どのようなタイプに申し込んでみればいいでしょうか?

今回は2種類の補助金についてご紹介しましょう。

・地域担い手育成支援タイプ

農家が経営基盤を強固にするため、さらには経営規模拡大に向けて農機や施設を導入する時。

資金の一部を支援するのが「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」の中の「地域担い手育成支援タイプ」です。



補助金の上限は300万円で、農業倉庫の場合設置費用の10分の3以内の交付を受けることが可能です。

申請先は各地域の農政局にある、生産部生産振興課が窓口になっています。

出典:農林水産省 「強い農業・担い手づくり総合支援交付金(先進的農業経営確立支援タイプ・地域担い手育成支援タイプ)(令和3年度)」下部

https://www.maff.go.jp/j/keiei/sien/R3_kofukin/index.html

・先進的農業経営確立支援タイプ

同じく「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」の中の「先進的農業経営確立支援タイプ」も活用できます。

こちらは、個人では最大1,000万円、法人なら1,500万円の範囲内で、費用の10分の3以内の補助金を受けることが可能です。

このタイプは、高い目標をもって地域農業の発展に貢献するような経営体に対して、農業用機械や施設の導入を支援する補助金です。

申請に関する相談は、地域農政局の経営・事業支援部経営支援課に問い合わせてみましょう。

出典:農林水産省 「強い農業・担い手づくり総合支援交付金(先進的農業経営確立支援タイプ・地域担い手育成支援タイプ)(令和3年度)」上部

https://www.maff.go.jp/j/keiei/sien/R3_kofukin/index.html

他にも活用できる助成金や補助金が見つかる可能性があります。

助成金や補助金の詳しい情報については専門家の先生に依頼してみるのもひとつの手段ですし、常に情報のアンテナを張り巡らせて活用できる制度は徹底活用しましょう。

当サイト「みんなで農家さん」でも、助成金や補助金をはじめとした農業に役立つ情報などをこれからもお届けいたします。

ぜひチェックしてみてくださいね。

「備えあれば憂いなし!7つの防犯対策」

普段からできる7つの防犯対策についても解説しましょう。

ちょっとした備えを充実させるだけでも大きな損失を防ぐことができます。

①防犯カメラ(監視カメラ)の設置

防犯カメラ(監視カメラ)の設置は、農家の防犯対策の基本とも言えます。

盗難をはじめとした犯罪を未然に防ぐ事ができますし、万が一犯罪が起きた際には有効な証拠としても使うことができます。

最近ではモバイル通信を用いたカメラも出てきていますので、ネット環境がなくても電源さえあれば、遠隔監視できます。

電源を取ることが不可能な場所でも、ソーラーパネル充電式やバッテリー駆動式、乾電池駆動式のカメラもあるので上手く活用しましょう。

②農機具のロックをかける

農機具にしっかりロックをかけることも大切な対策です。

ロックをかけた鍵は、農場や倉庫で保管するのではなく、自宅などいつでも目の届く場所に保管しておきましょう。

農機具をターゲットとする、盗難の中には、集団で犯行を行う窃盗団が関わってくる可能性もあります。

複数の農機具を所有している場合には、同時に何台も被害に逢ってしまう可能性があります。

全ての農機具にロックはしっかりとかけておきましょう。

③侵入防止フェンス、柵を設置する

侵入防止フェンスや柵の設置は、バリケードとして物理的に侵入しにくくする効果だけではなく、心理的な侵入抑止効果を発揮します。

防犯設備を扱う業者の中には、電気柵を取り扱っている販売店もあります。

「感電注意!」という警告の看板を設置しておけば、一般の人が触れないようにも注意できます。

④センサーライト、ベル・サイレンの設置をする

センサーライトやベル・サイレンは、人間の動きや体温を察知して、不審者に反応してくれます。

光・音による威嚇効果で、犯行自体を思いとどませることもできます。

犯行が行われているのを即座に気づくことにも繋がるため、監視体制の向上が期待できます。

⑤パトロール強化!不定期の見回り

パトロールは非常に有効な手段です。

現行犯で不審者を発見する効果以外にも、犯行の下見を行なっている者に対して抑止することができます。

⑥警戒中を示す看板

不審者への警戒を示す看板の設置は、防犯カメラの設置と組み合わせることで相乗効果も期待できます。

「防犯カメラ作動中」「盗難警戒中」「立入禁止」といった看板を目立つ場所に設置しましょう。看板は、赤色や黄色などが有効です。

⑦地域全体の防犯体制を強める

地域の生産者や警察が協力することも大切です。

地域全体で防犯に向けて取り組めば、不審者の出現状況など、防犯に関連する情報を共有できる点が大きなメリットです。

『万一「やられた!」時にでもこれで助かる!』

万が一、盗難被害に遭った時にも備えておきましょう。

農機の盗難等を保証する共済や保険等への加入もおすすめな手段です。

「農機具共済」という共済があります。

「農機具共済」の中の「農機具損害共済」の対象となる災害に、「盗難による盗取・き損」が含まれています。

所有する農機の車体番号や型番、特徴は控えておいてください。

盗難被害に遭った場合には、まずは速やかに最寄りの警察署等に被害届を出しましょう。その際に農機の情報が役立ちます。

農業共済組合や保険代理店に連絡し、農協や販売店に情報を提供するようにしてください。

『まとめ』

今回は、盗難防止のための対策についてお話ししました。

いざ被害に遭ってしまえば多大なる損害と絶望感に襲われてしまうため、農業経営には大打撃を受けてしまいます。

万全の備えをしておけば、安心して農業に取り組むことができます。

まずは出来ることから防犯対策を整えておきましょうね。

農業は明日の食文化を支える尊い仕事です。

悪意で盗難を働く犯罪者の被害などに負けてはいけません。

最新の情報収集はあなたの農業ライフを悪意ある犯罪者からも守ることにつながります。

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