農業をお考えの方に新たな選択肢『花卉(かき)農家』とは?

『花卉農家』について 

はじめに

コロナ禍以降、田舎暮らしや農業について関心を持たれている方が多くなったと聞きます。 農業をお考えの方の中でも、農業といえば、『野菜』『果物』というイメージが強いですね。意外と知られていないのが『花卉栽培農家』ではないでしょうか?まず『花卉(かき)』という言葉自体聞きなれない言葉ですよね?『花卉』とは、簡単にいうと花の咲く草花のことをいいます。花の咲く草花を栽培する農家さんを『花卉栽培農家』と呼びます。       (以下、『花卉農家』とします。)

こちらでは『花卉農家』についてわかりやすく解説していきたいと思います。

【 目次 】

 ・『花卉農家』とは?                         ・花卉の種類は?                           ・花卉の生産について                         (1)花卉農家の現状                             (2)花卉農家の業務内容                           (3)花卉農家のスケジュールの一例                   ・花卉農家のお金事情について                               【それぞれの花で詳しくお金事情を見てみましょう!】          ☆バラ農家の年収等のデータ(全国平均)                    ☆キク農家の年収等のデータ(全国平均)                    ☆カーネーション農家の年収等のデータ(全国平均)                        ・【花卉栽培の特徴】(他の作物との比較)                       ・【花卉農家で儲けるために】

 

『花卉農家』とは?                           日本には四季があり、その季節ごとの風情を楽しむというのも日本の良さですね。その季節ごとに人が見たい!と思うような花を栽培し、それを農場に直接販売したり、生花店などに卸したりするのが『花卉農家』の仕事です。花を栽培する場所は、比較的狭い場所で可能です。 『花卉農家』の中には、未経験から始めた人も少なくありません。『花卉農家』は、農業者の中でも特に若い世代の方が多く活躍しています。

花卉の種類は? 

花卉といっても多岐に渡り、例としては【切り花類】・【鉢花類】・【花苗類】・【球根類】など食用でない観賞用の植物になります。基本的に贈答用や、切り花の場合には冠婚葬祭として扱われることが多い植物の栽培であり、嗜好性が強い傾向にあります。

【切り花類】⇒キク・バラ・カーネーション・などの切り花、サクラ・梅などの切り枝、ヤシの葉・モンステラの葉などの切り葉、があります。特に切り花の種類は他にも豊富で数はキリがないほどです。

【鉢花類】⇒シクラメン・胡蝶蘭・観葉植物・盆栽など鉢に植わっている状態の植物です。

【花苗類】⇒パンジー・ビオラ・ペチュニアなどの花壇に植えて楽しむための苗ものです。       ガーデニングの人気が高くなっているため栽培量は増加傾向にあります。

【球根類】⇒チューリップ・ユリなど。(食用とされるものは除きます。)

花卉の生産について

(1)花卉農家の現状                                  ☆令和元年の花卉の産出額は3,484億円で、農業全体の4%を占めています。        ☆花卉における産出額の内訳は 切り花類⇒6割  鉢花類⇒3割 花苗類⇒1割      となっています。切り花の中でもトップとなる『キク』は産出額全体の17%にものぼ    りました。しかし近年の輸入増加や栽培農家の減少により、作付面積や産出額は減少    傾向にあります。その一方で、花卉農家は、稲作と比較すると45歳未満の若い世代が    約2倍多いという特徴があります。新規で農業を始めようとする方が選ぶ作物として    魅力的なようです。また、民間企業や生産者自らの育種も盛んです。例として、サン    トリーグループが世界で初めて成功させた青いカーネーション・青いバラ・青いユリ    などは有名です。花卉業界は、その時代の流行やニーズに合わせて新しい品種を作り    出し、さらに価値の高い商品の開発が進んでいます。               

参照:花きの現状について – 農林水産省

(2)花卉農家の業務内容                                花卉栽培は、扱う花卉の種類により収穫や出荷の時期が違います。業務内容も花卉の種   類によって違ってくる部分があるため、適切な手入れ方法や段取りが必要になります。   ここでは一般的な業務内容を解説していきます。                  

  【土作り】(切り花)                                 土耕栽培の場合、苗を植える約2週間前から土作りを始めます。土を何度も耕して石灰   や腐葉土などを加えて寝かせて、肥料を混ぜて整えておきます。             苗や種を植えた後も、適宜施肥などの管理を続けます。

  【水やり】(鉢花・花苗)                               毎日の水やりは簡単なようで、経験が必要な作業です。花を傷つけることなく、ちょう   ど良いタイミングで適量を与える必要があります。

  【植え替え・鉢上げ】(鉢花・花苗)                          苗の成長を見ながら、大きなポットや鉢に植え替えます。花卉の成長に合わせて適切な   大きさの器へ替えていきます。

  【土やハウスの管理】(切り花・鉢花・花苗)                      ハウスの温度を管理したり、虫食いの対策をしたり、花卉を育てる環境管理が必要で    す。

  【出荷】                                       切り花を出荷する際は、余分な葉やつぼみ、トゲなどは取り除きます。          鉢花・花苗は、ラベルを挿すなど、花の名前や育て方などがわかるようにします。

  【育種】                                       異なる品種と掛け合わせをして、色や形の違う新種を作る取り組みです。花卉農家に    よって行うところもあります。

  花卉農家は、体力仕事ももちろんありますが比較的軽作業が多い作物です。そういう理   由からなのか女性も多く活躍している業界です。

(3)花卉農家のスケジュールの一例

  ☆年間スケジュール(花苗の場合)※ある農場の参考例

 6月・7月は休業する花卉農家も多いようです。その間に、海外の花卉の展示会に参加する 農家の方もいます。

  ☆1日のスケジュールの一例

 8:30           作業開始                        8:30~11:15        花卉の観察、水やり、室温管理など             11:15~12:15         昼休憩                          12:15~16:00         植え替え、施肥など                                                                 16:00~17:00         室温管理など                       17:00           作業終了

 上記にあげたスケジュールはほんの一例です。自分で経営している場合と、従業員として働 く場合では違ってくるでしょう。また、季節によっても仕事内容が違ってくることもあるた め1年を通じて全く同じスケジュールということはほぼないです。栽培している植物の収穫 時期は、収穫や出荷作業がメインとなる日もあるでしょう。また、これから新しい苗を植え る時期には、土作りだけで終わる日もあるでしょう。

花卉農家のお金事情について

最後に花農家の年収はいったいどれくらいなのか?                   キク?バラ?何が利益が大きいのか?一番関心が高いともいえるお金の事情について解説していきたいと思います。                                花卉農家は「儲かる」って聞くけど実際はどのくらいなのでしょうか?

いきなり結論からいうと・・・・


・花卉農家は、専業も兼業も全て合わせて平均で年収300万円台だそうです。

・バラは特に高くて平均年収500万円くらいだそうです。

・コスパが良いのはキク栽培だそうです。


 

品目別で平均の年収をまとめてみました。                          ※農家1戸あたりの年収(農業所得)

【それぞれの花で詳しくお金事情を見てみましょう!】

 ☆バラ農家の年収等のデータ(全国平均)

  所得率  :  33.8%                             時給   :  1,049円                             栽培面積 :  26.2a

   ・全体的に所要時間が長め(管理、収穫、調整、出荷に要する時間)           ・価格が高いので、売上は高め                                                                     ☆キク農家の年収等のデータ(全国平均)                       所得率  :  36.4%                             時給   :  1,139円                             栽培面積 :  63.9a                                                                        ・広い栽培面積が必要。他の花の約2.5倍ほど                    ・全体的に所要時間が短め。バラの 1/5~1/4程度                   ・時給が比較的高い

                                        ☆カーネーション農家の年収等のデータ(全国平均)                  所得率  :  29.1%                              時給   :   972円                                  栽培面積 :  26.0a  

     ・全体的に所要時間が長め(は種、定植、除草、管理に要する時間)           ・所得率、時給は低め

  ※あくまでも全国平均のため、この数値より年収が低い花卉農家もありますし、年商数千   万~数億という花卉農家もあります。

【花卉栽培の特徴】(他の作物との比較)

・面積あたりの収入が高い・手間が結構かかる

    まず、花卉農家の特徴として[面積あたりの収入が高い]ことがあげられます。   高収入を上げるために、そこまで広い規模の農園である必要はないです。      野菜と比較すると、1/6~1/7くらいの広さで可能です。             一方で、花の管理や収穫にかかる手間が多めです。ちょっとした衝撃で売り物に   ならなくなるため、繊細な作業が必要になります。[迅速さ]より[丁寧さ]が   必要になります。 

【花卉農家で儲けるために】                     花卉農家で儲けるためには大規模化すべきだとお考えの方も多いのではないでしょ うか?答えは [花卉農家] は個人の方が割りが良いかもしれません。       農林水産省か らのデータによると

 花卉栽培は                            ・個人経営の花卉農家では平均農業所得 2位           ・組織法人経営の花卉農家では平均農業所得 4位 

 となっています。つまり、花卉農家は個人だとコスパ良く稼げて、法人だと伸びし ろが微妙ということです。ということで。花卉農家は個人で比較的小規模で経営する のが無難でおすすめということでした。

[まとめ]                              いかがでしたでしょうか?他の農作物と比べると小規模の作付面積からスタートで きることから、農業を始めたい方にも取組みやすいことはおわかりいただけたと思います。

しかし、種類も多くそれぞれに取組み方や条件も異なるため、栽培の基本や応 用をしっかりと学ぶなど高い学習意欲や、新しい技術を積極的に取り入れることも必 要となってくるでしょう。最初に述べたように花卉は嗜好性の高いものになりますの で、世の中の動きにも敏感になって品目の選択に活かすことも必要になります。

初めて農業を始めたいとお考えの方、花卉農家に興味があるけれど準備について情報 を集めたいとお考えの方に《みんなで農家さん》では、様々な情報やサポートが整っておりとても参考になり助かることでしょう。将来を見据えて夢ある花卉農家を実現するために!

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