農mersとは!?使い方とマッチングについて解説します!

農mersとは!?使い方とマッチングについて解説します!

みなさん農mersというワードを聞いたことがありますか?

農mers(ノウマーズ)とは、農家と農作業を手伝いたい人をつなぐアプリのことです。農業に関する仕事をやってみたい人にとっては、非常に良いアプリだと思います。

今回は、農mersについて紹介していきたいと思います。

目次

1 農mersとは

2 使い方とマッチング方法について

3 実体験

4 まとめ

1 農mersとは

農mersは、マイナビ農業が提供する、農業を仕事としてやりたい人と人手不足に悩む農家をつなぐアプリのことです。このサービスは2019年10月から開始しました。

日本の農業の最も深刻な課題の一つである担い手不足という問題に、“スマホアプリ”という形で切り込む新サービスとなっています。

マイナビ農業では、農家の昨今の課題解決につながることができないかと、様々な農家から課題解決に向けてお話を聞きいた結果、人手不足や後継者不足の問題は深刻だという声を多く聞こえてきました。人手を求める農家さんと農業に関わりたいと思っている方を結び付けるサービスが必要であると感じ、農mersが開発されました。

しかし、誰かに来てもらいたいけれど、どんな人なのか、何ができるのか判断することが難しいという意見もあったため、働く人の持つ能力を定量的に示す機能によって、マッチングの精度を上げていくことにしました。こちらについては後ほど紹介していきます。

特徴は、チャット機能を使って、農業を始めたい人(農mer(ノウマー)と呼びます。)に対して農家が直接スカウトしたり、人手が必要だという農家に農merが仕事をしたいとアプローチすることで、両者をマッチングさせることができる点です。

農mersでは、いずれ独立した農業を営みたいという人に対して、その前段階としてスキルを磨くために雇用就農や、パートやアルバイトとして農業に携わりたいという人に利用してもらうことを想定しています。

また、農業未経験者はもちろん、今は離農した農業経験者なども利用を見込んでいます。自分の農地を持たずあちこちの農家の手伝いをする所謂フリーランス農家にも利用してもらうことを想しています。

農mersはなんといっても無料アプリであり、スマートフォンさえ持っていれば誰でもダウンロードして使用することが可能です。登録料や会費などは一切設けていないので、募集側も応募側も気軽に登録することができます。

2 使い方とマッチング方法について

農mersは携帯アプリなので、アンドロイドかApp Storeでダウンロードしましょう。ダウンロードが終えたら、農業を始めたい農merは、登録の際に自分の「農スキル」を登録します。農スキルというのは、自身が農業を行う上でなにが出来るか選びます。例えば、農機具が使えるとか、定植の経験があるということが求められます。

しかし、実は農業にはほかにもいろいろな仕事があり、営業や広報、マーケティングなど、一般企業で培った経験が役立つことがあるかもしれません。

また、選択肢にない場合には自由記入欄があるので、自分が農業で働く際にできることをアピールすることができます。

農業経営者側は、事前に応募者である農merのスキルを確認・選別することができます。農merが、どのような農業スキルや経験を備え、働くうえでどのような希望を持っているかといった情報を見える化することにより、マッチングをより向上させることができます。

登録が完了すると、場所や仕事内容、報酬など、条件に合った案件を検索することができます。詳細を確認して、チャットで直接農家さんとやりとりをして、実際の仕事に行くことになります。

農merとして登録した後に、求人広告の一覧がこのような形で出てきます。

気になる就農があったら、タップすれば詳細が出てきます。

最初に作業期間が示されてます。次に求めるスキルが記述されています。ここのスキルは具体的に記述されていることがあるため、自身のスキルとマッチングできるか確認することができます。また、未経験歓迎というような就農もあるので、スキルがなくても探すことができます。そして、作業場所と報酬額が記述されています。

業務内容と備考欄は具体的に記述されていることがあるので、事前によく確認してからチャット機能を使って質問などをするようにしましょう。

右上の三角形のマークから検索条件を絞り込みをすることができます。都道府県、市区町村の選択、業種、社宅や寮の有無、作業期間、報酬額を入力することによって自身が就農したい仕事を見つけることができます。

農家の方については、自分のアカウント登録をしたのち、実際にやってもらいたい作業内容などを入力して、“農mer”を募集します。

農家の方は、このような画面から農merを検索することができます。気になる農merがいたらタップして詳細を閲覧します。ちなみに、農merの名前は本名の方もいればニックネーム登録も可能なため、手軽に利用することができます。

詳細を開くと、農スキルが記述されています。次に業務可能エリアが記載されています。基本的に農merが居住している場所から近い都道府県が多いと考えられます。そして、業務可能期間と就農するにあたっての希望額が示されていています。

また、自己紹介文を記入している農merもいるので、雇う際に参考にもなります。そして最後に、過去に就農した際の評価が星5つで掲載されています。

これらの条件を満たしたら、農merは直接チャット形式で農家の方と個別に連絡を取ります。ここからは農merと農家とのやり取りになり、実際に就農が決まった後もチャットをやりとりして日時と場所などの具体的な作業内容の情報をやり取りして、当日作業開始という流れになります。

とてもシンプルであり、互いの信頼関係があっての就農となります。

一方で、農家の方は条件に合う“農mer”を検索して、農merと同様に自らチャットで声をかけて依頼するシステムになっています。

3 実体験

実際に農mersを使ってた方を紹介します。

千葉県柏市在住の田中元樹(たなか・げんき)さんは就農、農業体験というワードで検索したら農mersを見つけて利用したユーザーの一人です。

普段は会社員で、プログラミングの専門職であり、農業とは無縁の仕事です。実家は農家ですが、成人してからは農業とは無縁の生活を送っており、農スキルはほぼないに等しいです。しかし最近になって農業への興味が湧き始め、将来的には就農を考えている矢先に農mersと出会いました。

農mersに登録し利用してみたところ、1週間ほどで後藤貴一(ごとう・きいち)さん経営の株式会社とねぎファームの求人を見つけました。

後藤さんはSNS(フェイスブック)上の知人を通して農mersを知りました。就農して1年足らずであり、人を雇う余裕はまだなかったが、単発で誰か手伝ってくれる人がいればなぁ、という思いから農mersに登録しました。

後藤さんが登録したのは2020年1月半ば。暖冬の影響で作物の生育が早まり、予想外に早く繁忙期が来そうなため、少し早めに手伝ってくれる人を確保しておきたいと考えたのです。そして登録から1週間ほどして田中さんがメッセージを送ってきました。

登録欄には農スキルを登録してアピールする項目がありますが、田中さんはそこには何も書かず、チャットで後藤さんに「働かせていただけますか」とダイレクトにメッセージを送りました。

こうしたメッセージのやりとりこそ「農mers」の活用のしどころです。十分に情報を交換し、そこでお互いの希望が合えば両者の間で契約が成立します。後藤さんと田中さんの場合、このやりとりは2日間、3往復で完了しました。ただし、それぞれのメッセージはかなり密度の高いものでした。

田中さんは、農業体験をしたい。週末だけお手伝いしたい。同じ市内にあって近い。私の条件に後藤さんの募集内容はぴったりでした。という内容を送りました。

後藤さんは、丁寧な文面から農業に対する興味とやる気がしっかり伝わったと感じていました。また、後藤さん自身がつい最近就農したばかりなので、自分の経験をもとにいろいろ相談に乗れるなど、田中さんがメリットを感じてくれるだろうと思い仕事を決めた理由です。最初の仕事は土曜日の朝10時からでした。

当日、田中さんは後藤さんからチャットで送った服装・持ち物に関する注意を確認し、作業用の手袋と長靴を持参して到着しました。30分程度の面談後、後藤さんが仕事をした内容は、ネギの根葉切り、皮むき、および、ホウレンソウの仕分け作業でした。

ネギの根葉切りは、畑から収穫したばかりのネギはそのままでは商品に不向きなため、一本一本機械に差し込んで根と青い葉の部分、そして表皮を取り除いてきれいにし、出荷できる状態に仕上げる作業となります。

未経験の田中さんでしたが、後藤さんが機械の使い方を指導したところ、すぐに問題なく作業を行うことができました。

作業はとても和やかな雰囲気の中で順調にはかどり、夕方5時過ぎまで続きました。終了後、田中さんは報酬を受け取り、さらに仕分けをしたホウレンソウまでお土産に受け取りました。

人付き合いはあまり得意じゃないという田中さんでしたが、終始リラックスして就農に取り組めたと言っていました。

一方、後藤さんは、見ず知らずの方にいきなり会うのは少し緊張したみたいでしたが、事前のやり取りでとても丁寧な印象を受けたので、大きな不安はなかったとのことでした。また、今回の就農を通じて、田中さんに農業への理解を深めてもらえたならうれしいです、と語っていました。

また、田中さんにはまた土日に手伝ってもらえる約束をしました。繁忙期の人手を確保でき、農業に興味がある人とつながれたことは大きいと言います。

4 まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は農mersのアプリの使い方などを紹介しました。実際に使ってみた方の体験談を交えて紹介したため、イメージをしやすかったのではないでしょうか。

昨今、国内の就農者が減少している中で、マッチングサイト形式で就農したい人の需要と雇用したい農家による供給のバランスを取り、就農者の更なる増加に繋がると考えられます。

就農を考えている方や農家の方で単発での雇用を考えている方は、気軽に利用できて双方にメリットが生まれてくると思います。

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