農業経営成功の道はトレンドを取り入れる!?方法や事例を紹介

社会のトレンドは常に変化を続けています。これは農業にのみならず、どの業界でもトレンドというのはあります。
例えばアパレルというのはトレンドの変化が特に激しいものです。
去年流行っていた服が今年は全く流行っていないというのはよくあることです。
このトレンドというのを常にリサーチして農業経営をしていくことが成功の道でもあります。

本記事では、トレンドを取り入れた農業経営を基礎から詳しく解説していきます。

トレンドとは?変化をする理由

雑誌やテレビでよく見かける言葉として「トレンド」があります。
トレンドというのは流行などの言葉を指し、「今年の流行り(トレンド)」という使い方をします。業界によって変動は様々で農業においてもトレンドを取り入れた経営方法が近年注目されています。
なぜトレンドを取り入れた経営が注目を集めているのか?
トレンドというのは消費者のニーズが多い傾向を指します。つまり需要があるということなのです。
農業においてトレンドを取り入れた経営は需要があるものを扱っているのですから、売れる可能性が高くなります。
しかし農業においては作物のトレンドを毎年調べ経営していくのはほぼ不可能に近いです。なぜなら育てる農作物を変えなければいけないからです。
今年の食べ物のトレンドはみかんだとしてみかんを作り、来年はりんごだから木を植え直して育てるということはできないからです。

では農業でトレンドを取り入れた経営とは何を指すのでしょうか?

方法は様々ですが農作物を育てる際の「取り組みのトレンド」や「消費者のニーズに合わせたトレンド」です。
例えば2022年の日本農業新聞で発表された農畜産物トレンド調査では「持続可能性」がトレンドになりました。

持続可能性とは将来にわたって現在の農業の機能を継続していくということです。
また消費者のニーズに合わせた農業のトレンドとしては「健康志向」などが挙げられます。
健康志向という言葉は実際にトレンド入りした言葉で収穫した農作物が健康に良いという事をどう表すかが鍵になってきます。

こうしたトレンドを取り入れた農業経営方法は売上に繋がるとされています。

トレンドを取り入れた農業経営方法とは?

農業経営の戦略を練る方法は様々です。
単価を上げるために付加価値をつける、野菜の中でも珍しい野菜を作る、日本1の糖度を誇るみかんを作るなど戦略というのは様々ですが、消費者のニーズに合わせた経営というのも大切です。
どんなに珍しい野菜を作ったとしてもその野菜が欲しいという消費者がいなければ本末転倒です。
では実際にどうやってトレンドを取り入れた農業経営をしていくのか説明します。

①リサーチ

まずは実際に農業では何がトレンドになっているのかを調べることです。
2022年に農畜産物トレンド調査では
持続可能性
安全・安心
ネット取引・宅配
安定(価格・数量)
健康
地産地消・国産志向
新型コロナ対応
物流
簡便・時短
となっています。

例えば1位のトレンドとして「持続可能性」が上がりました。
SDGsの浸透化により、環境など社会の課題を解決する商品が選ばれると言われています。

②実際にどのトレンドを経営の方針に入れていくか調査

実際に2022年にトレンド入りした10個を紹介しましたが、どのトレンドを農業の経営に取り組んでいけるかを考えなければなりません。
例えば2位にランクインしている「安心・安全」は安心・安全な農作物が消費者への需要が高いと言えます。
安心・安全な農作物といえば代表的なのは「無農薬野菜」ではないでしょうか?
農薬を使っていない野菜は安心・安全と言えます。
3位にランクインした「ネット取引・宅配」というのは新型コロナウイルスによりスーパーに行かず家で野菜を注文する人が増えたことを表します。
このニーズに合わせて宅配も行う農家などもトレンドを取り入れた経営方法と言えます。

③トレンドを取り入れて実際に傾向を見てみる

実際にトレンドを取り入れた経営を行い、売上や傾向などをみて改善することも大切です。
例えば「安心・安全」などトレンドから取り入れた経営をしたからといって売上が必ず上がるわけではありません。
トレンドのランクが上であればあるほど、消費のニーズは多いですが競合も多いということです。ただ農薬を使わない「無農薬野菜」と言っても多くの農家さんが同じことをやっていれば売上に繋がる可能性は低くなります。
要はトレンドを取り入れ尚且つ差別化を図ることが大切です。
農業経営の方法は十人十色であり、どの農家も差別化を図るために様々な工夫をしています。
トレンドを取り入れて終わりではなくそこからどう差別化を図るかが経営成功のポイントと言えます。

農業経営にトレンドを取り入れるメリット、デメリット

農業経営にトレンドを取り入れることは様々なメリット、デメリットがあります。
なぜ取り入れた方が良いのか?デメリットは?と疑問に思う方はぜひ参考にしてみてください。

メリット

消費者のニーズを知ることができる
トレンドを取り入れる経営において消費者のニーズを常に知っておかなければなりません。常にトレンドというのは変化していますので、その変化に合わせた経営をすることができるのです。消費者の需要が高いという事は農業の経営において安定や売上増加が期待できます。

経営方針を固めやすい
農業だけでなくどの会社でもそうですが経営方針を固めるというのは難しいです。それは今の時代にあっている方針かがわからないからです。
しかしトレンドを取り入れた経営というのは常にネットなどで調べることができますし、トレンドにランクはありますが1つしかないという事はないですので自分が取り組みやすいトレンドを選択できます。
また全てを取り入れなくても安定した経営というのは望むことができます。

デメリット

常に調査が必要
常にトレンドを知るために調査やリサーチが必要になってきます。
しかしここ数年変わっていないトレンドというのもいくつかあります。
例えば2022年には2位にランクインしている「安心・安全」というのは常に消費者が求めているものです。
常に変わらないものというのを見極めることができれば、リサーチや調査に苦労することもないかもしれません。

競合との差別化を図る必要がある
先程も解説しましたが「トレンド」を取り入れた経営方法をしている農家は自分だけではありません。他の農家さんもトレンドを取り入れた経営は行なっており、どうしても消費者側から優劣がつけにくい状況になってきます。
そこでトレンドを取り入れた上で差別化を図らなければいけません。
例えば先程紹介したトレンドで3位にランクインしているネット取引・宅配があります。ただ宅配するだけでなく「新鮮さを維持したままの宅配」や「注文が入って24時間以内の発送」など差別化を図ることができます。
必ずどのトレンドにおいても差別化を図る方法はあり、その方法を模索することが大切です。

トレンドを取り入れた農業経営例を紹介

日々農業経営者を育成し日本を代表する農家のもとへいく事が多い日本農業経営大学校の代表理事長をしている方のお話です。この方は社会変化やトレンドを掴み、消費者のニーズを捉えた経営戦略が大切だと言われています。
まず注目したのはその時トレンドになっていた「健康志向」でした。
健康志向に注目した理由としては少子高齢化や過疎化といった社会変化が進んでいるからです。
日本というのは長寿国であり、医療の進歩により癌などで亡くなる人も減り続けていますが一方で増え続けているのが「メタボリックシンドローム」です。いわゆる生活習慣病です。

また、日本では平均寿命と健康寿命が男性で9歳、女性が12歳差があると言われています。
つまり晩年の10年前後は要介護の状態やよくて病院通いなどが大勢います。
こうした背景から消費者は長い人生を健康に過ごしたい「健康志向」に向かっているのです。
そして農家がこの「健康志向」というトレンドを取り入れるためにできることはなにか?その1つとして生まれた方法が「機能性表示食品」の制度です。
機能性表示食品とは科学的根拠に基づいた機能性を商品パッケージに表示した食品です。

例えば農産物に「お腹の調子を整えます」と言った特定に目的が期待できる食品の機能性を表示することができます。

消費者から見れば健康的な食生活を送る上で目に見える商品の安全さで効果であり、生産者にとっては商品のブランディングになり、他の商品との差別化を図る事ができるという事です。

まとめ

本記事ではトレンドを取り入れた農業経営の方法について紹介しました。
トレンドを取り入れることで経営が安定すれば生産者、消費者どちらにもかなりのメリットが生じます。
これからの農業においてトレンドを取り入れた経営は農業の活性化に繋がるかもしれません。ぜひ経営にトレンドを入れることを検討してみてはいかがでしょうか?

また「みんなで農家さん」では農業に関する様々な情報が掲載されています。
トレンドを取り入れた経営方法以外の情報も掲載していますのでぜひご覧ください。
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最後まで閲覧いただきありがとうございます。

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