ナスといえばどんな形のどんな色のものが思い浮かびますか?
基本的には掌サイズの紫色のナスが思い浮かぶと思います。
スーパーでみかけるナスは基本がこのナスですよね。
でも実はナスって、様々な種類や色があるってご存知でしたでしょうか?
紫色以外にも真っ白なナスもあったりします。
そこで今回はナスに焦点をあてて、ご紹介していきたいと思いますので最後までお付き合いください。
そもそもナスとは?
ナスは世界中で1,000種類ほどあるとされ、日本国内だけでも200種類近くの品種があるといわれています。
ナスはその約90%が水分でできた野菜です。
主な栄養素は、カリウムや、皮の色素に含まれるポリフェノールの一種・ナスニンなどです。
身はスポンジ状で、加熱するととろりと柔らかな食感になり、油や調味料、他の食材のうまみをよく吸うのが特徴です。
油の吸いすぎを防ぎたいときは、調理前に塩もみをして水分を抜く、などの方法が有効です。
非常に汎用性が高く、和・洋・中・エスニックなど、さまざまな料理に使用されます。
へたがしっかりとして、とげが鋭くとがっていること、皮の紫色が鮮やかでつやと張りがあることが、おいしく鮮度のよいものを選ぶポイントです。
紫と白のナス
紫ナスの中でも最も有名でスーパーに一年中並んでいるのは、千両なすの名で有名な「中長なす」だと思います。
長さが12~15cmほどの長卵形なすで、一般的に「千両なす」と呼ばれる品種です。
もっとも市場に流通しているなすで、たくさん採れて作りやすいことから、日本全国で栽培されています。
ハウス栽培ものが多いため、ほぼ一年中出荷されていて、ほどよいやわらかさと扱いやすい大きさで人気です。
調理法を選ばず、幅広い料理に利用されています。
対して白ナスは、皮が白いなすの総称で、品種としては「越後白なす」や「味しらかわ」「ホワイトベル」などがあります。
これらは皮が真っ白で、へたは緑色です。
やわらかそうに見えますが、白なすは基本的に皮が少しかたいので漬け物には適さず、揚げ物や煮物などに向いています。
普通のなすの皮が紫色をしているのは「ナスニン」というアントシアニン色素によるものです。
白なすにはその色素が含まれないため皮が白色になります。
※なお、緑がかった青なすも白なすと呼ばれることがありますが、今回は皮の白いなすについてのみ取り上げています。
越後白なすは、新潟県で長年栽培されている固定種で、長卵形で中型からやや大型です。
果肉は緻密でほんのり甘味もあり、加熱するとトロリとした口当たりになります。
ホワイトベルは一般的ななすと同じくらいの大きさで、少し丸みを帯びてふっくらとした形をしています。
イタリア系のなすで、火を通すことでクリーミーな食感が楽しめます。
味しらかわは細長くて個性的な形をしています。長いものでは30cm近くもあり、白いソーセージのようにも見える変わり種です。
似たような白なすとして「下町美人」という品種もあり、こちらも27cmほどの長さになります。
いずれも果肉が締まっていて煮物、揚げ物に適します。
ちなみに白なすの茎や葉は基本的にグリーンですが花は紫色で、一般的に見られるなすの花より、やや淡い色あいをしています。
白なすはスーパーではあまり出回りませんが、夏頃になると直売所などで見かけることがあります。
購入する際は、できるだけ皮がなめらかで傷がなく、きれいなものを選びましょう。
また新鮮なものを見分けるにはヘタも要チェックです。
ヘタの切り口がきれいか、トゲがピンとしているかも確認しましょう。
白なすはあまり日持ちしないのでなるべく早く使い切りましょう。
すぐに調理しない場合は、乾燥しないように新聞でやさしく包んで涼しい場所に置いておきます。
気温が高い時期は新聞紙の上からさらにポリ袋などで包んで冷蔵庫の野菜室で保存すると良いでしょう。
おすすめレシピ5選!
紫ナスと白ナスの違いがわかったところで、次はそれぞれのナスのおすすめレシピについてご紹介していきたいと思います。
紫ナス
〜材料〜
・なす 2〜3本
・だし汁 200cc
・醤油 大さじ3
・みりん 大さじ3
・生姜 小さじ1
手順
1.なすのへたを取り縦半分に切ったら、斜めに切れ目を入れます。
その後、食べやすい長さに切るります。
※アク抜きはお好みでしてください。
2.フライパンに油をひき、なすを皮の方から焼いていきます。
焼き目が付いたらひっくり返して反対側も焼きます。
3.両面焼き目が付いたら調味料を全て入れ、蓋をして10分程煮ます。
4.煮汁ごと器に盛って完成です。
ナスといえば煮浸しは定番ですよね。
味がしみるほど美味しくなりますし、作り置き料理にも最適です。
冷たくても美味しいので、お弁当のおかずにしてもいいかもしれませんね。
〜材料〜
ナス 2本
玉ねぎ 1/4個
ケチャップ 大さじ2
粒マスタード 大さじ1
ピザ用チーズ 適量
オリーブオイル 適量
手順
1.ナスは縦半分に切り、身の方にさいの目に包丁を浅めに入れ、塩水に放しておきます。
2.玉ねぎはみじん切りにして600Wの電子レンジで30秒程温め、ケチャップ、粒マスタードと混ぜます。
3.フライパンにオリーブオイルを温め、中火でナスの両面をよく焼きます。
4.ナスが柔らかくなったら耐熱皿に移し、2を塗ってチーズをかけ、トースターで3分ほど焼いたらできあがりです。
ナス、ケチャップ、チーズの相性は言うまでもなく最高です。
このレシピにプラスベーコンやコーンを乗せても美味しいので、ぜひアレンジもしてみてください。
〜材料〜
なす 3本(約250g)
サラダ油 大さじ2
Aしょうが 小1片(大さじ1)
Aにんにく 2片(大さじ1)
A長ネギ 根本から2/3本分
豚ひき肉 200g
B水 150ml
B酒 大さじ1
Bみりん 大さじ2
B甜麺醤 大さじ1と1/2
B豆板醤 大さじ1/2
B鶏ガラスープの素 小さじ2
塩 適量
片栗粉 小さじ2
ごま油 小さじ1
手順
準備
なすは縦半分→更に半分にカットし3等分に切り分けます。
塩水(水500㎖、塩小さじ1)に5分ほど浸けアク抜きします。
ザルにあげしっかり水気を切ります。
しょうが、にんにく、長ネギはみじん切りにします。
1.熱したフライパンにサラダ油をひき、なすを入れて中火で焼きます。
しんなりしてきたらキッチンペーパーをしいた皿に取ります。
2.余分な油を少し拭き取りA しょうが小1片(大さじ1)、にんにく2片(大さじ1)、長ネギ根本から2/3本分を入れ炒めます。
香りがたってきたら豚ひき肉を加えて炒め合わせます。
3.ひき肉に火が通ったらB 水150ml、酒大さじ1、みりん大さじ2、甜麺醤大さじ1と1/2、豆板醤大さじ1/2、鶏ガラスープの素小さじ2を表記順に入れよく混ぜます。
ここでなすをフライパンに戻します。
ふつふつしてきたら、塩で味を整え、水大さじ1に片栗粉を溶き、回し入れてとろみがつくまで混ぜながら火を通します。
4.火を止め、ごま油を加えて軽く混ぜたら出来上がりです。
彩りを加えたい時は刻んだ小ネギを散らしてください。
麻婆茄子は彩りの意味でも紫ナスの方が綺麗に色が映えるのでおすすめです。
野菜をたくさんとることもできますので、ぜひ作ってみてください。
白ナス
〜材料〜
白ナス 1本
かつお節 適量
刻みねぎ 適量
Aポン酢 大さじ2
Aにんにく(チューブ) 2cm
バター 10g
オリーブオイル 大さじ
手順
1.白ナスはへたを切り落とし、皮を縞目にむいて縦半分に切ります。
切り口に1cm格子状に軽く切り目を入れます。
2.フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ、白茄子の切り口を下にして入れて焼きます。
3.焼き色がついたら裏返して、蓋をして弱めの中火で5分ほど蒸し焼きにします。
4.A ポン酢大さじ2、にんにく(チューブ)2cmを混ぜ合わせて3に回し入れ、バターを加えてなじませます。
5.皿に盛り、かつお節をのせて刻みねぎを散らして完成です。
紫ナスと比べて白ナスはとろっとした舌触りが特徴です。
ステーキにすると、より美味しさが増します。
〜材料〜
白ナス (350g) 1本
水 (さらす用) 適量
豚バラ肉 (薄切り・8枚) 200g
(A)料理酒 大さじ1
(A)しょうゆ 大さじ1
(A)みりん 大さじ1
(A)砂糖 小さじ2
サラダ油 大さじ1
グリーンリーフ 1枚
手順
1.白ナスはヘタを切り落とし、縦8等分に切ります。ボウルに入れ、水に5分程さらします。
2.1をキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。
3.豚バラ肉を広げ、2を乗せて巻きます。
4.中火で熱したフライパンにサラダ油をひき、3の巻き終わりを下にして焼きます。
5.豚バラ肉に焼き色がつき、白ナスが柔らかくなってきたら(A)を加え、中火のまま煮詰め、全体に絡めます。豚バラ肉に火が通り、全体に味が馴染んだら火を止めます。
6.グリーンリーフとともに盛り付けて完成です。
白ナスは紫ナスと違い、色移りがないのも特徴と言えます。
ですので、こういった料理や野菜炒めなど、色が移ってほしくない料理に活用すると、料理のバリエーションも増えるのでおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
紫ナスと白ナスの違い、そしてそれぞれに適したレシピがあり、より美味しくナスを食べることができます。
夏の代表格でもあるナスをこれからも美味しく食べ続けていきましょう。
また、興味のある方はぜひ栽培にも挑戦してみてください。
ナスは比較的育てやすいので、紫ナスと白ナスの両方を育ててみてもいいかもしれませんね。
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