「農業の仕事に興味があるけれども、自分に合っているか不安。」
「農家の方に農業のやりがいや大変さを聞いてみたい。」
農業の仕事に関心があるけれども、職業として農業を選ぶことに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
新しく農業を始めたいと考えている方のために、日本全国で様々な農業体験イベントが開催されています。農作業を実際に体験すると、農業のやりがいを肌で感じたり、農家で働く方々の生の声を聞いたりすることができます。
この記事では、新規就農を考えている方向けの農業体験イベントを紹介します。長期滞在型の本格的な農業体験を探している方も、週末で気軽に体験できるプログラムを探している方も、ぜひご覧ください。
農業体験に参加するメリット5選
1.農家の仕事を体験できる
農業体験に参加すると畑作業だけでなく農業にかかわる幅広い仕事を体験でき、畑作業以外にも様々な仕事があるのだと知ることができます。例えば、受入先によっては出荷、加工、販売などに携わる場合もあります。今まで知らなかった農業の仕事を体験すると、将来自身で営む際の具体的なイメージをつかめるでしょう。
2.農家の方の声を聞ける
農業体験では、実際に農業に携わっている方から直接お話を聞けます。農家や農業法人など、様々な立場で働く方とのコミュニケーションを通して農業への理解を深められる絶好のチャンスです。また、農業を始めるにあたっての疑問や不安があれば、現地の方に相談してみるとよいでしょう。
3.地域の魅力を発見できる
農業体験の受入先である地域に暮らすことで、その土地の魅力を発見できます。
農業体験で訪れた地域の人々の人柄、風土、美味しい食べ物などに惹かれ、そのまま移住する参加者もいます。農業体験を通して、思いがけない魅力との出会いがあるでしょう。
4.コミュニティの輪が広がる
自分と同じように新規就農を考えている仲間に出会うことで、コミュニティの輪が広がります。慣れない仕事に立ち向かう中で、気軽に話せる仲間がいるのは心強いものです。お互いの連絡先を交換すれば、今後も情報交換をしたり励まし合ったりして助け合えるでしょう。
5.コツを教えてもらえる
農業体験中に農家の方に農作業のコツを教えてもらえます。
水やりの量やタイミング、害虫を寄せ付けない秘策など、農家の方が長年かけて培った独自の工夫はインターネットにも載っていないような独自の知恵ばかりです。身につけたものは、いざ自分の田畑を持った時にも活きるでしょう。
大切にしたい姿勢3つ
農業を仕事にしたいと考えている方なら、農業体験をより深い体験をしたいものです。
体験をさらに実りあるものにするために大切にしたい姿勢3つを紹介します。
1.自ら積極的に動く
参加中は自ら積極的に行動するとより多くの体験を得られます。せっかく現地に来ているのだから、言われたことをやるだけではもったいないです。自ら手を上げ、初めてのことにも進んでチャレンジすると、農業のやりがいや奥深さを実感できます。
2.「なぜ?」を深掘りする
目の前の作業への「なぜ?」を深掘りすると、今後も応用できる知恵が身に付きます。「なぜこのタイミングでこの作業をするんだろう?」などと疑問を感じたことに一歩踏み込んで質問することで、一つ一つの作業に対する理解を深められるでしょう。
3.学んだことを記録する
農作業の工夫やお得な制度など、体験中に学んだことを記録しておきましょう。実際に働いている方の声は、今後農業の仕事に就くか決断する時や自分の農地を持った時に役に立つはずです。また、日記のように自分が感じたことをメモしておくと後で読み返した時に成長を感じられ、励みになります。
おすすめ農業体験イベント7選
ここからは、おすすめの農業体験を7つ紹介します。
体験内容は季節や受入先によって変わりますが、作付けや収穫を体験したいなら春~秋がおすすめです。受入期間や内容を確認し、自分に合った体験を探してみてください。
※新型コロナウイルス感染症の拡大状況によって受け入れを停止する場合があります。
1.農業インターンシップ
農林水産省が支援している農業体験プログラムです。
早朝から作業を開始し、農家で働いている方に近いスケジュールで幅広い仕事を体験できます。作業効率やコスト面を意識した内容ということもあり、新規就農を真剣に考えている方におすすめです。
運営元 | 全国新規就農相談センター |
期間 | 2日以上から6週間までの希望する期間。※受入時期は受入先により異なります。 |
費用 | 原則無料。現地までの交通費は自己負担。 |
体験内容 | 稲作、野菜、果樹、きのこ、酪農、養豚など |
URL | https://www.be-farmer.jp/experience/intern/ |
2.チャレンジ・ザ・農業体験・研修
農業の専門学校が行う研修プログラムです。
日帰りの体験プログラムから、本格的に農業を学びたい方向けの3ヵ月コースまで用意されています。専門学校と同じプログラムで行われるため、より実践的な内容を学びたい方に適しています。
運営元 | 日本農業実践学園 |
期間 | 1日~3ヵ月間(複数のコースから選択) |
費用 | 1週間 25,000円1ヵ月 73,000円3ヵ月 203,000円 |
内容 | 稲作、野菜、有機農業、酪農、養豚、農産加工など |
URL | https://nnjg.ac.jp/experience-training/tanki/ |
3.本気の農業体験
受入先の農家の方と寝食を共にし、同じように働ける体験です。
受入先の中には他業種から新規就農をされた農家の方もおり、貴重な話を伺えます。農家の暮らしを体験したい方、生産したい作物が決まっている方におすすめです。
運営元 | 株式会社あぐりーん |
期間 | 日帰り~1ヵ月程度 |
費用 | 6,000~30,000円 |
内容 | 稲作、野菜、有機栽培など |
URL | 農業体験|農家のおしごとナビhttps://www.agreen.jp/event/experience.php |
4.ふるさとワーキングホリデー
総務省が運営する、移住体験型の農業インターンシップです。
農地で働きながら地域住民との交流や地方の暮らしを体験できます。移住体験の要素が強いため、都市部出身で地方への移住を考えている方にピッタリです。
運営元 | 総務省 |
期間 | 1日~1ヵ月以上 |
費用 | 例)2週間滞在の場合自己負担 約50,000円(交通費など)受入先からの給料 約50,000円 |
内容 | 野菜、畜産など |
URL | https://furusato-work.jp/ |
5.農業体験ツアー
農業の仕事を始めようと考えている方向けの情報提供を目的とした体験ツアーです。
農作業よりも講座や交流会の比重が大きく、地域コミュニティや農業大学の教授など様々な立場の人から農業について話を聞けるのが魅力です。「農業の仕事に興味はあるが、何から始めたらいいかわからない」という方におすすめのプログラムです。
運営元 | ハレノヒ株式会社 |
期間 | 3~5日程度 |
費用 | 無料。現地での飲食費のみ自己負担。 |
内容 | 農業体験、農業講義、自治体説明、住民交流など |
URL | https://farming-experience.org/ |
6.農家民宿に宿泊
「農家民宿」とは、農家が営む民宿のことです。
農作業を体験したり、農家の方に話を聞いたりできます。一家で移住を考えている方には、家族で農作業や農家の暮らしを体験できるのも大きなメリットです。
運営元 | 個人 |
期間 | 一泊二日から |
費用 | 5,000~10,000円前後※宿によって異なります。 |
内容 | 稲作、野菜など |
URL | 「地名 農家民宿」で検索 |
7.援農ボランティア
援農とは、作付けや収穫など農地で人手が必要な時期に地域住民が作業の手伝いをすることです。報酬は農家によって異なり、無償の場合、収穫物をもらえる場合、給料が支払われる場合があります。求人情報を集めるには、地域のコミュニティに直接問い合わせたり、インターネットで調べたりするとよいでしょう。
運営元 | 個人 |
期間 | 春~秋 |
費用 | なし |
内容 | 田植え、野菜や果物の作付け、収穫など |
URL | 「地名 援農」で検索 |
まとめ
ここまで、おすすめの農業体験を紹介してきました。
農業を実際に体験することで、やりがいや奥深さ、自身の課題を実感できます。また、現地の方とのコミュニケーションは何物にも代えがたい経験となります。
まず農作業を体験してみたい方は短期間のコースから、本格的に新規就農を考えている方は長期間のコースで実践的な学びを得るとよいでしょう。
少しでも農業に興味のある方は、ぜひ農業体験に参加してみてください。
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