【初心者のための週末家庭菜園挑戦記】ホウレンソウ栽培~種まきから手入れまで徹底解説~

ホウレンソウは「鉄分」のイメージが強く、「緑黄色野菜の王様」と呼ばれるほど栄養価の高い優れた野菜です。

大人にも子どもにも積極的に食べて欲しいホウレンソウ。

実は、栽培しやすい品種が多く、家庭菜園初心者でも簡単に栽培することができます。

家庭菜園初心者である筆者も、10月の初めに種を播き、ホウレンソウ栽培に挑戦してみました。

仕事と子育てもあるので、週末の1日のみの手入れです。



この記事では、週1のみのお世話で家庭菜園に挑戦しているワーママが、誰でもマネできる簡単な【ホウレンソウの栽培方法】について紹介しています。

今回は、ホウレンソウ栽培第一段として、種まきから手入れの方法までを画像付きで分かりやすく説明しています。



「初心者で忙しいけどホウレンソウを栽培してみたい!」

「週1で良いならやってみたい!」

「他の人が栽培している様子が知りたい!」

という方はぜひ参考にしてみてくださいね。

週末家庭菜園にホウレンソウを選んだ理由

家庭菜園初心者である筆者が週1日のみの農業でホウレンソウを選んだ理由は以下の3つです!

  1. 栽培期間が短い
  2. 手がかからない
  3. 栄養が豊富

それぞれ紹介します!

栽培期間が短い

ホウレンソウの種まきから収穫までの期間は、1~2か月程度です。

野菜の収穫までにかかる栽培期間は、長いものは数年、短いものは1ヵ月程度であり、ホウレンソウの栽培期間が短いことが分かります。

「栽培期間が短い」ことのメリットは、天候による影響を受けにくい点です。

栽培期間が短いとその間に急激に天候が変化するリスクは下がるため、寒さや暑さで作物が弱ったり、土の環境が変わって病害虫にかかる、生育不良になるといった可能性が低くなり、初心者でも失敗しにくくなります。

手がかからない

ホウレンソウは他の野菜と比べて手間がかかりません。

種も畑に直接播くので植え替えも不要ですし、栽培期間が短いので追肥しなくても育てることができます。

秋に種を播く『秋まき』であれば、水やりや草むしりなどの手入れもほぼ必要なく、手間やコストを最小限に抑えることができます。

週に1回様子を見ることはしていましたが、2回目の間引きが終わってからは、ほぼ放置していました。

また、同時に栽培していたコマツナとホウレンソウは栽培方法がほぼ同じでかなり楽です。

同じ手間で2種類の野菜ができるので、一緒に育てるのがおすすめです。

コマツナを栽培する様子についてはこちらの記事で紹介しています!

栄養が豊富

ホウレンソウに含まれる栄養はとても優秀で、「緑黄色野菜の王様」や「総合栄養野菜」などと呼ばれることもあります。

鉄分はもちろんのこと、βカロテンをはじめとするビタミン類、ミネラル類、食物繊維などを多く含んでおり、栄養素の宝庫だといえるでしょう。

緑色の野菜はなかなか子どもが食べてくれませんが、自分の畑で育ったものならば興味を持ってくれるのでは?という企みもあり、ホウレンソウを育てています。

実際に、間引きしたホウレンソウは「おいしい!」と食べてくれました!

ホウレンソウの栽培時期

参照:ホウレンソウの育て方 | 初心者でも簡単!よく分かる家庭菜園 (kantan-saien.com)

ホウレンソウの栽培は『春まき』と『秋まき』の2つの方法があります。

〇春まき栽培:3月~5月上旬に種まきをし、4月下旬~6月上旬に収穫します。

〇秋まき栽培:9月~10月に種まきをし、10月~12月に収穫します。

種まきから収穫までの期間は春まきは1~1.5ヵ月、秋まきは1.5~2か月程度です。

また、ホウレンソウは暑さに弱いです。

25℃以上では発芽が抑えられ、35℃以上になると発芽できなくなります。

さらに、25℃以上では生育が抑制され、立枯病、根腐病などの病害が発生することも。

そのため、春まきの方がやや難しく、初心者には涼しい時期に栽培する『秋まき』がおすすめです!

ホウレンソウ栽培①種まき準備

実際にホウレンソウを栽培する前に、種まきの準備をしましょう。

土づくりと畝作りについて、こちらの記事でより詳しく紹介しているので参考にしてみてください。

土づくり

ホウレンソウはほったらかしで十分育つ野菜ですが、上手に栽培するためには、しっかりと土作りをしましょう。

肥料は成分量でチッソ20~25g、リン酸10~15g、カリ10~15gとされていますが、約2kg/㎡程度の堆肥で十分です。

筆者は乾燥・圧縮されたペレット堆肥を約200g/㎡使用しました!

種まきの1~2週間前にはクワや鋤で混ぜこんで耕しておきます。

ホウレンソウは水はけを良くすると失敗なく育つので、耕土が最低でも45㎝以上になるように深めに耕します。

畝づくり

ホウレンソウは高さの低い平畝でも高さの高い高畝でも栽培可能です。

畝の幅60㎝で種まきの溝が2列(2条)、もしくは畝の幅90㎝で種まきの溝が4条にします。

筆者は60cm幅で2条にしました!

畝の高さは通常は5㎝、水はけが悪い畑は10~20㎝程度にします。

ホウレンソウ栽培②種まき

準備が完了したら種まきをしましょう。

ホウレンソウは直接畑に種を播くので植え替えもなくて楽ちんですよ。



初心者は秋まきがおすすめ

先ほど述べたようにホウレンソウは暑さに弱い野菜です。

25℃以上では発芽が抑えられ、35℃以上になると発芽できなくなります。

また、春に種を播く春まきでは、日照時間が長いと『トウ立ち』という現象が起き、葉が順調に生長しなくなることも。

初心者は失敗の少ない『秋まき』から挑戦するのがおすすめです。

もしくは、気温の低い3月の初めの春まきであれば発芽しやすく失敗が少ないでしょう。



棒で溝を作る

種まきをする溝を作ります。

溝の間(条間)は15~30㎝にしましょう。

指やスコップで溝を作ってしまうと、深さがバラバラで土を被せすぎてしまうこともあるため、注意が必要です。

おすすめは、支柱や突っ張り棒などの棒を活用する方法です。

深さが統一されるだけでなく、まっすぐにきれいな溝が作れますよ。

スジ播きする

用意した2~4条の溝に種を撒きます。

ホウレンソウは『スジまき』といって、溝に筋を描くようにまっすぐ播きます。

種をお互いに1㎝程度離してばらまきましょう。

種は1週間程度で発芽します。

今回は農協で購入した『アトラス』と『寒締めなごみ』という品種の種を播きました!

アトラスはこちらのサイトから購入可能です。

土を被せて軽く押さえる

種を播いたら1㎝ほど土を被せて手で軽く押さえて土と種を密着させます。

このとき、深く土を被せると土に押されて発芽できなくなる場合もありますので、土の被せすぎに注意が必要です。



その後、手で軽く押さえます。

これによって、被せた土が水やりや風でむき出しにならないようにします。

スコップやクワなどの道具で押さえると強すぎてしまうので、手で優しく押さえるようにしましょう。



かん水する

土を被せて押さえたら、畑にたっぷり水やりをしましょう。



注意点としては、ジョウロやシャワーを使ってやさしく水をかけることです。

勢いよく水がかかって土がえぐれてしまうと、せっかく播いた種がむき出しになってしまったり、水で流されてしまいます。



発芽までは乾かないように水やりをし、その後は頻繁に水をあげる必要はありません。

晴れが続いて土が乾いたらあげる程度で大丈夫です。

秋まきであれば気候が安定しているので週1回程度で十分でした。

ホウレンソウ栽培③間引き

ホウレンソウの間引きは

①すべてが発芽した本葉1~2枚の頃

②本葉3~4枚頃の2回行います。

間引きをするのはもったいないと感じるかもしれませんが、間引いたホウレンソウもおいしく食べることができます。

間引きすることでホウレンソウが効率よく育ち、大きくすることができますよ!

ホウレンソウの間引きのポイント

間引きには2つのポイントがあります。

1.土が湿っているときにやさしく間引く

間引きのときは、土が湿っているときに行ないましょう。

これは、残す芽を痛めないようにするためです。

土が乾いている場合は、水やり後に間引きましょう。

また、この際に雑草も抜き取っておきます。



2. 他と違う芽を選んで間引く

間引くべき芽はできるだけ『平均から外れた他と違うもの』を選びます。

たとえば、

  • 小さすぎる芽
  • 形がいびつな芽
  • 長い芽
  • 大きすぎる芽
  • 色が濃すぎる芽です。

「みんな同じ芽に見える!」という場合は、均等に間を空けて抜けば問題ないですよ!

1回目の間引き

1回目の間引きは、すべての芽が出た、本葉1~2枚のころです。

芽と芽の間が3㎝程度になるように間引きをしましょう。

指1本が約1㎝なので指3本程度空ければ問題ありません!

2回目の間引き

2回目の間引きは、本葉が3~4枚、高さ7~8㎝くらいのときです。

秋まきでは種まきから約1か月後でした。

芽と芽の間が5㎝程度になるように間引きをしましょう。

大体、指4~5本くらい空けるとちょうど良いので目安にしてみてください。



2抜いた部分の土が凹んでしまったら、軽く土を寄せておきます。

間引きしたほうれん草食べてみた

間引き後のホウレンソウはやわらかくとてもおいしくいただけます!

通常のホウレンソウのように、バター炒めやグラタン、スープなど、好きな料理にして楽しみましょう。

筆者は簡単におひたしにして家族でおいしく食べました。

「ママの畑で採れたんだよ。」と教えると、普段食べない子どもも興味を持ち、「おいしい!」と食べてくれました。

家庭菜園を始めて分かったのは、食育効果が非常に高いこと。

子持ちとしては嬉しいですよね。



間引き野菜を楽しむのは家庭菜園をしているからこそ。

生長途中のホウレンソウを食べることで、収穫する楽しみが増しますね!

まとめ

初心者でも週末家庭菜園でできる『ホウレンソウ』の種まきから間引きまでの栽培方法について画像付きで詳しく紹介しました。

実際に今現在も栽培中ですが、ホウレンソウは順調に大きく育っています。

週末家庭菜園といっても、やったことは種まきと間引きのみ。

水やりは定期的に雨が降ったため、ほぼ必要ありませんでした。

想像以上に簡単に育っているので嬉しい限りです。

これなら初心者でも忙しくても収穫まで問題なく栽培できそうです!



間引き後の小ホウレンソウを食べながら、モチベーションを維持しつつ家庭菜園を楽しんでいきたいと思います。



「忙しくても初心者でもホウレンソウ栽培に挑戦してみたい!」という方は、ぜひこの記事を参考に挑戦してみてください!

次回は収穫までの様子を紹介するので、そちらもよろしくお願いします。



また、「みんなで農家さん」では、農業に関する情報だけではなく、初心者に向けた家庭菜園に関する記事も多く紹介しています。

今後も実際に野菜を栽培していく様子を紹介していくので、興味のある方は、ぜひこちらからチェックしてみてください。

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