【年収1000万も続々】今話題のアスパラガス農家の実態を徹底解説!

’’アスパラガス農家は儲かる!’’

皆さんは、そんな言葉を一度は耳にしたことがあるでしょうか?

近年、アスパラガス農家がテレビの情報番組で
「年収1000万円プレイヤー」として紹介されたり、
儲かる農業として雑誌などで取り上げられております。

この記事では、アスパラガス農家の実態を徹底解説していきます。

読み終える頃には、アスパラガス農家を始めたくなるかもしれません!

所要時間:5分程度

目次

1. 何故、アスパラガス?

2. アスパラガスの品種

3. アスパラガス農家は稼げる?

4. 初期費用、必要な設備投資

5. 他の農作物との市場価格の比較

6. アスパラガス農家の年間スケジュール

7. アスパラガスを家庭菜園してみよう!

8. アスパラガス農家の将来性

1. 何故、アスパラガス?

そもそも何故、アスパラガス農家が注目されているのか?

アスパラガスは、野菜の中でも珍しく”多年草”で、
一つの株から5年以上続けて収穫することができます。



適切な管理を行った場合では7〜8年もの間、収穫期間を伸ばす事も可能です。

また一度収穫した後も次から次へと成長するため1年を通して、

安定的に収穫する事ができ収益が安定しやすい側面があります。

それは農家を続ける上で、とても大きな利点と言えるかと思います。

2. アスパラガスの品種

アスパラガスの香りや味が好き!そんな方が少なからずいらっしゃると思います。

スーパーなどでは1年中購入することができるアスパラガスですが、
旬の時期は「春から初夏」になります。

一般的にアスパラガスは、
「グリーンアスパラガス、ホワイトアスパラガス、紫アスパラガス」の
3種類に分けられており、日本でよく出回っているのものはグリーンアスパラガスです。

・グリーンアスパラガス

一般的にスーパーなどでよく見かける緑色のアスパラガスを指します。

グリーンアスパラガスはビタミンが豊富で、硬めに茹でて肉や魚料理に添えたり、

ベーコンや豚肉を巻いたアスパラガスの肉巻きもおすすめです。

・ホワイトアスパラガス

グリーンアスパラガスに光をあまり当てないで育てたものがホワイトアスパラガスです。

日本ではかつて、ホワイトアスパラガスの栽培が主流でした。

ホワイトアスパラガスは、
グリーンアスパラガスに比べて皮が少し固く茎も太めという特徴があります。

缶詰に加工した状態で販売されていることが多いのですが、
近年では彩りの良さや味に注目する人が増え、市場に出回るようになってきています。

・紫アスパラガス

紫アスパラガスは、グリーンアスパラガスとは品種が異なり、茎や穂が紫色になります。

“大きさ”や”形”はグリーンアスパラガスと遜色ありませんが、
アスパラガス特有の香りや甘みが強い品種で、生食も可能です。

紫アスパラガスの中でも品種がいくつかあり、
「バーガンディ」や「さぬきのめざめビオレッタ」などの、
ちょっとお洒落な名前がついています。

「バーガンディ」は味の良さが特徴で、


「さぬきのめざめビオレッタ」は、香川県が農林水産省に品種登録を出願し、
2021年に新しく品種登録されており、
早取りが可能な品種として知られています。

3. アスパラガス農家のお金事情

なんと言っても気になるのは、お金事情ですが・・・。

結論からお伝えすると、

年間売上1000〜2000万円、純利益600万円程が平均と言われています。

年間売上例をあげると、

[ 例:売上1090万円・純利益620万円 ]

※10a(アール)あたり

販売量 1000kg

単価  1,090円/kg

売上  109万円

経営費 47万円

利益  62万円

利益率 56.8%

(数値は分かりやすく切りあげています。)

こちらは10aあたりの数値になるため、1ha(ヘクタール)で計算すると、

年間売上1090万円、純利益620万円となります。

とは言え、1haの広さが気になるところですよね。

1aは、一辺の長さが10mの正方形の面積に相当します。
1haは100倍ですが、数字だけで見ると想像しづらいと思います。

イメージとしては、
サッカーコートがおおよそ0.7haなので、


サッカーコート1.4面分程度がアスパラガス栽培だとすると
上記の1haの年間売上、純利益に近しくなるかと思います。

4. 初期費用と設備投資

大まかなお金事情をイメージしていただいたところで、
次はアスパラガス農家を始めるにあたっての初期費用や設備投資を見ていきましょう。

アスパラガス農家の初期費用は、500万円〜5000万円程です。

内訳としては、

<畑を10a借りた場合>

・ビニールハウス、単棟 460万円

・管理機や必要資材   20万円

・種や肥料       15万円

あくまで目安にはなりますが、参考にしてみてください。

5. 他の農作物との市場価格の比較

では、
何故アスパラガス農家が儲かると言われているのか?

それは農作物の市場価格が関係しています。

アスパラガスの市場価格平均は1kg1,165円、
他の農作物に比べてkgあたりの単価が、かなり高い方です!!

令和3年10月から令和4年10月までの

東京都中央卸売市場の平均取扱金額を見てみると、

・ほうれんそう 520

・ねぎ     320

・ブロッコリー 385

・こまつな   280

・はくさい     59

アスパラガスの単価が高く、年収が高い理由も頷けそうですよね。

さらにJAなどを通じて出荷せずに、
自社アスパラガスブランドとして産直ECなどで販売すると単価が爆増します!!

ブランディングをしっかりして、ネットで個別販売をしていることが
稼いでいるアスパラガス農家さんの特徴の一つでもあります。

例えば、
国内No.1の産直通販サイトの食べチョクでは


高級アスパラ専門・さぬきのめざめ【極み】が1kgで7,000円の物もあったり、

こだわりや想いなどもブランディングできると市場価格よりも
高く販売することができると言えそうです。

収穫数を増やすのか、こだわりのあるものを厳選して少ない量で収穫するのか、
やり方次第で収入も働き方も変わってきそうです!

6. アスパラガス農家の年間スケジュール

では、広大な土地でアスパラガス農家は1年を通してどんな作業をしているのか?

同じアスパラガスでも、栽培方法や地域によってもスケジュールや作業が変わります。

・12月〜2月       休み

・3月下旬〜5月上旬  植え付け(1年目)

・4月中旬〜6月中旬  収穫(2年目以降)  

・6月          肥料

・7月上旬から8月中旬 支柱立て

・9月上旬        肥料

・10月下旬〜11月中旬 刈り取り

・3月上旬〜11月下旬   除草

おおよそ上記のようなスケジュールとなります。

上記でもお伝えした通り
アスパラガスは一度植え付けたら7~8年ほど、
その場所で成長し毎年収穫することができます。

ただ、後から堆肥などを散布して耕す事があまりできないので
最初の土づくりが肝心となってきます。

収穫の時期など繁忙期もありますが、サイクルが完成してくれば
作業人数2人で1日平均5〜6時間程、冬はしっかり休めるなど、

働き方も選べるのがアスパラガス農家の魅力の一つかもしれません!!

7. アスパラガスを家庭菜園してみよう!

まずは手軽に家庭菜園で予行練習してみたい!!


そんな方のために、

意外と簡単にできる、プランターなどで育てる方法をお教えします。

植え付けに適した時期は5月から6月、秋なら9月から10月です。

種から育てることもできますが、
発芽から2〜3年は株を大きくするために収穫はできません。

おすすめは、ホームセンターなどでも手に入る「根株」というアスパラガスの苗です。

初めてアスパラガスを育てる方は、根株からチャレンジするのがおすすめです。

<用意するもの>

・プランター 深さが20cm以上ある深めのプランター(10号以上で1株植える)

・土     市販の野菜用培養土(適正酸度はpH6.0〜7.0)

・底石    ネットに底石となる軽石を入れておく

・肥料    固形の化成肥料

・根株

手順

①プランターに底石を入れ、土を3〜4cm入れます。

この上に底から水が出るまで水をかけます。

②表面の水がなくなったら化成肥料を入れ、さらに土を5cm入れます。

③根株を芽が真ん中にくるように置きます。

④芽の上に4〜5cmほど土をかけ、最後にたっぷりと水をあげます。

これでアスパラガスの植え付けは完成です。

植え付け後はできるだけ日当たりの良いところにプランターを置き、
毎日たっぷり水をあげます。

アスパラガスは「肥料食い」と言われるほど、
肥料を好む植物なので2週間に1度は化成肥料をプランターのふちに沿って撒くか、
水やりの時に液体肥料をあげると良いでしょう。

嬉しいことにアスパラガスは大きい株を植えたらその年に収穫することが可能なんです。

新芽がニョキニョキ出てきて15cmくらい伸びたら収穫のタイミングです。

アスパラガスは成長すると背が高くなるので倒れないように支柱を立てること


また肥料をたくさんあげることで雑草もよく育ってしまうので、
こまめに取り除くことも大切です。

育て始めの年は2ヶ月程度、それ以降は2〜3ヶ月の間収穫を楽しんだら、
あとは収穫せずにそのまま育てるのがポイントです。

こうすることで苗が弱ってしまうのを防げます。

また秋になって茎が枯れたら、
根元から切り取って土の上に敷くと寒さから守ることができます。

そのあとは、2月〜3月頃に追肥をして、
冬の間も水やりを欠かさないようにすれば春にはまた新しい芽が顔を出します。

思っていたより簡単に育てることができると思います。

採れたての新鮮なアスパラガスを食べられることが家庭菜園の醍醐味ですね!

ぜひチャレンジしてみてください。

8. アスパラガス農家の将来性

では最後に、アスパラガス農家の今後について。

先の見通しはどうしてもわからない事もありますが、
市場価格は15年前に比べてkgあたり数百円高くなっており、
ここ10年ほどは消費や価格が安定しています。

植えた年に収穫できるものではないので、
急激な供給過多による価格の低下などは起きにくい農作物です。

また世界全体のアスパラガス生産量で見てみると、
90%近くを中国が生産していて、2位のペルーが全体の4%程度
日本は僅か0.3%となっております。

第1位の中国産アスパラガスの加工品はすでに輸入されていますが、
生鮮アスパラガスはまだ輸入されていないようです。

今後、中国産が輸入される可能性はゼロではないので注意したいところの一つですね。

また、
フルーツなどでは1個数万円、数十万円という価格で売れることもありますが、

アスパラガスは高額商品が生まれていないので、先駆けのチャンスとも言えそうです。

いかがだったでしょうか?

何の農作物を育てるか!?
と、ご検討される際には

アスパラガス栽培という選択肢も一つアリかなと
思ってもらえるような内容になっていれば幸いです。

最後にはなりますが
本記事に合わせて

これから農業を始めたい!始めたばかり!という方には


<みんなで農家さん>では農業にまつわる様々な情報はもちろん
「新規就農者へのサポート」にも取り組んでおりますので

是非、ご一読されてみてください。
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ご自身の理想の農業ライフを手に入れましょう。
それでは、
ご精読ありがとうございました。

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