【害虫対策】まさに外道?恐怖のスズメバチから身を守れ!

多くの人間にとって、ハチは害虫でしょう。
甘くて美味しいハチミツを運んでくれるミツバチに関しては、
益虫と言える面もありますが…。

今回解説する「スズメバチ」については、
恐怖の象徴である人も多いのではないでしょうか。

農家にとっても、危険な存在です。実は益虫であるミツバチを襲うのです。
万全の対策を練って、被害防止をしておきましょう。

目次
1.恐怖の害虫!スズメバチ!
2.スズメバチの生態と種類

2-1.日本に生息するスズメバチの種類
2-2.スズメバチによる被害とは?
3.スズメバチの対策
4.木酢液でも対策できる

4-1.巣作り防止!ベストシーズンを狙え!
4-2.木酢液はなぜ有効なのか?
5.まとめ



1.恐怖の害虫!スズメバチ!

スズメバチは非常に危険な生物です。

スズメバチに刺されることによる死亡数は、
なんと熊や毒蛇による死亡数よりも多いとも言われているのです。

毎年平均30名以上が犠牲になっています。ニュースで報道されることも多いですよね。

スズメバチは山林にいることが多い生物です。
しかし、近年では都心でもその姿を見ることが多くなりました。

人家に大きな巣を作ることがあります。
軒下や雨戸の戸袋、天井裏に営巣(えいそう)をしていることが多いです。

スズメバチと聞いて、恐怖の害虫とイメージする人は多いでしょう。

そのイメージどおり、スズメバチの針はハチ用の防護服を貫通するぐらい強力です。
さらには、刺さなくても毒液を飛ばしてくることすらあります。

目に入れば失明の危険もあります。
皮膚に付着すると炎症を起こすほど強力な毒性を持っています。
本当に油断ならない害虫ですよね…。

2.スズメバチの生態と種類

2-1.日本に生息するスズメバチの種類
「スズメバチ」には実は多くの種類があります。
その中で、日本に生息している主な種類は以下の8種類です。

〈日本に生息するスズメバチの種類〉
・オオスズメバチ 
・ヒメスズメバチ 
・キイロスズメバチ 
・コガタスズメバチ 
・モンスズメバチ 
・チャイロスズメバチ 
・ツマアカスズメバチ 
・ツマグロスズメバチ

このうち、オオスズメバチは世界最大のハチとして有名です。
攻撃性と毒性がまさに最強!…恐ろしいですね。

樹木の根元に営巣していることが多いです。
それを知らずに近づいてしまい、その毒針にブスッと刺される場合があります。

人家に巣を作るのは主にヒメスズメバチやキイロスズメバチ。
都市部でもよく姿を見かける種類です。攻撃性はスズメバチの中では最も低いです。
しかし、油断をしていれば、痛い目に遭います。

キイロスズメバチは攻撃性が強い上に営巣の規模が特に大きいのです。
都市部に適応している種類で、人間の被害報告が多いハチです。

直径1m以上の巣を屋根裏や軒下、雨戸の戸袋等の閉鎖空間に作ることがあります。
さらに、ハチの数が多くなると巣を増やしてきます。
木の幹などの開放された空間にも巣作りをしてくるのです!

スズメバチの繁殖期は8~10月がピーク。
最も凶暴に暴れ回ってくるのがこの時期と言えます。

巣に近づくだけで集団で襲ってきます。
巣やハチを発見したら、とにかく「近寄らない」ことが大切です。

特にオオスズメバチは要注意。
仲間を呼ぶフェロモンを放出しながら、1匹でも襲ってきます。

繁殖期が暑い夏の時期にあたるため、
薄着の人が多いため素肌を簡単に刺されてしまう事態が多発します。


2-2.スズメバチによる被害とは?
スズメバチは幼虫のエサとして他の昆虫類を捕獲します。
そして、肉団子にして幼虫に与えるのです。

スズメバチ自身は農作物を食害を与えてはきません。
つまり、「直接的な被害」はないと言えます。

ただし、農作業中にスズメバチに刺されてしまうという被害は多いのです。
虫刺されを防ぐためにも、肌を露出しないことや巣に気をつける等の対策は必要です。

ちなみに、スズメバチはミツバチを捕食対象としているのです。
アクティブに狙ってくるのです。

数十匹のオオスズメバチがいれば、
二時間程度でなんと「セイヨウミツバチ4万匹」を全滅させてしまいます!
さらに巣を占拠までしてしまうのです。

巣まで奪い取るとは…。
ミツバチにとっては恐るべき侵略者でもあります。
つまり、養蜂業者にとってはまさに天敵と言えます。

スズメバチの強襲によりミツバチが減少してしまえば、
農作物が受粉できず結実しないということにもなりかねません。

さらには、スズメバチは間接的に、農業に被害を与えてきます。
ミツバチが減少したら人工授粉する必要があります。
効率が悪く奇形も発生しやすくなるので経済的被害もバカになりません。

また、現在懸念されているのはツマアカスズメバチという外来種のスズメバチ。
世界規模で分布地域を拡大し続けています。

ツマアカスズメバチはミツバチを主食としています。
養蜂業と農業に深刻なダメージを与えてきます。
その上、攻撃性も高いため人間が刺されるという事態も多発しています。

日本では近年中国からの流入が確認。
九州での営巣例も発見されているのです。

日本全国に拡大する可能性は高いのです。
現状できる対策としては、「発見次第駆除」という方法しかないのです。



3.スズメバチの対策

スズメバチの被害に遭わないための鉄則。
それは何よりも「まず近づかないこと」と言えます。

山林や畑ではスズメバチがどこに潜んでいるかわかりません。
刺されるリスクを少しでも軽減するためにも、
長袖長ズボンで帽子をかぶり首にはタオルを巻くなど…。
装備を徹底して、肌の露出を防ぎましょう。

香水の匂いに反応して寄ってくることもあります。
香水の使用は控えましょう。

虫除けスプレーは効かないこともあります。過信することは厳禁です。
スズメバチを発見したら、できるだけ早く逃げること!これが大切です。

その際、姿勢を低くして、逃げるようにしましょう。

スズメバチの巣を見つけたら、自分で処理するのはNG。
業者に連絡しましょう。行政の担当窓口でもOKです。

自分で処理しようとしてスズメバチに刺されるケースもあります。
下手をすれば、命に関わることです。

害虫駆除の専門家に任せることが一番です。

スズメバチは体が小さく、さらには飛行することができるのです。
どこにでも侵入していきます。

つまり、イノシシやシカと違って柵で親友を防ぐということができません。
干してある洗濯物の中に潜入して、服を着た人間を刺すこともあり得ます。
油断大敵な害虫と言えます。

「たかが虫」などと侮ってしまうと後々後悔することになります。
毎年、死者が出ている…ということを肝に銘じて用心しましょう。

スズメバチを発見したら、決して刺激しないようにしましょう。
まずは、自分の安全を確保!これが大切です。


4.木酢液でも対策できる

4-1.巣作り防止!ベストシーズンを狙え!
農業の便利なアイテムの一つに「木酢液」があります。
実は木酢液は…スズメバチ対策にも活用することが可能です。

スズメバチは今まで解説していた通り、恐怖の害虫です。
彼らの巣が田畑の近くに出来てしまうと非常に危険で迷惑です。

ハチへの対応に追われてしまうと、農作物の生産効率にも悪影響が出ます。
そんなスズメバチの被害防止のためにも、まずは「巣をつくらせないこと」が大切です。

巣づくりを防ぐのに適した時期は5月頃。
これには、スズメバチの活動サイクルが関係してくるのです。

〈スズメバチの活動サイクル〉
4~5月頃 冬眠から目を覚ます 
5月頃   巣作り開始
8~9月頃 アクティブで危険な時期 
10月   新女王誕生・雄バチの増加 
11月   女王バチ以外は死ぬ。女王蜂は越冬。

以上がスズメバチの年間の活動サイクルです。
越冬した女王バチが巣作りをスタートする前に対策を仕掛けておきましょう。


4-2.木酢液はなぜ有効なのか?
そして木酢液が有効な理由について解説しましょう。
木酢液は木材を熱した時に発生する煙を液体化した物です。

「焦げ臭い煙の臭い」がする液です。
この焦げ臭い煙の臭い。実は、スズメバチだけでなく虫全般が苦手とする悪臭なのです。 

つまり、あらかじめ彼らの苦手な臭いを吹きかけておけば…
「こんな悪臭のする場所に巣は作りたくない!」となります。

用意する木酢液は市販のものでOKです。
ただし強力な臭いがするので、水と木酢液を1:1の割合で混ぜて使いましょう。 

上の部分を切り取ったペットボトルなどに入れましょう。
家の軒下や縁側の下、エアコンの室外機付近、ハウスに隣接する木(過去にスズメバチが巣を作った事がある場所)等の付近に設置すれば大丈夫です。 

スプレーで噴霧するのも、広範囲に臭いを広めることができるので効果的です。
しかし、雨などで流れ落ちると効果が弱くなります。
スプレーする場合は、定期的に吹きかけると良いでしょう。

ちなみに、スズメバチだけでなくアシナガバチなどにも効果を発揮します。
ただし、「土の中に巣を作るタイプのスズメバチ」には無効です。要注意です。


4-3.巣を作られてしまったら?
万が一、スズメバチに巣をつくられてしまった場合。
何度も言いまずが、「自分で処理することは厳禁」です!

巣を発見した時には「不用意に近づかない」ことを徹底しましょう。

スズメバチは凶暴性の高い昆虫です。
しかし、基本的にはこちらから手を出さなければ、わざわざ刺してくることはないのです。
近寄ってしまった場合も、静かに後ずさりするようにその場を離れましょう。

ハチを刺激しなければ、刺される可能性は低くなります。

駆除が必要な場合。
まずは、役所に連絡して駆除してもらいましょう。 

万が一役所で駆除を引き受けられないという場合でも、
駆除業者などの紹介をしてくれます。

何度も言いますが、自分で処理することだけは危険ですし、
絶対に厳禁です。


5.まとめ

今回のテーマは「スズメバチ被害の対策」でした。
毎年死者を出している極めて危険な害虫です。

決してうかつに手を出さないようにしましょう。
「危害を加えない」「そっと逃げる」「巣の駆除はまず役所に連絡」は鉄則です。

危険な害虫の被害防止をしていきましょう。

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