コロナの影響でおうち時間が増える中、家庭菜園が巷で巷でブームになってます!

趣味が転じてプランターからハウス栽培、副業、本業と

ステップアップするひとも!

これからの農業には、合理化と効率化が求められます。収益を上げて規模拡大を目指そうとしている方の中には、農業法人の設立を検討している方もいるでしょう。

農業法人の設立で失敗しないためには?

今回は農業を本業にした最後のステップ、法人化について説明しようと思います

目次

1、農業法人とは

2、個人農家が法人化する主なメリット

3、株式会社である農業法人を発起により設立する際の流れ

4、「会社法人」と「農事組合法人」の違い

5、まとめ

1、農業法人とは

農業法人とはそもそもなんなのか、農林水産省のHPによると

「農業法人」とは、稲作のような土地利用型農業をはじめ、施設園芸、畜産など、農業を営む法人の総称です。組織形態としては、会社法に基づく株式会社や合名会社、農業協同組合法に基づく農事組合法人に大別されます。

  また、農業法人が農地を所有するためには、農地法に定める一定の要件を満たす必要があり、その要件を満たした法人を「農地所有適格法人」といいます。

と記述されています

つまり、会社として登記を行い、業務内容が一般に農業と言われるものであれば農業法人になれます!!

2、 個人農家が法人化する主なメリット

農業法人を開業すると趣味や個人事業主として農業をするよりも、お得に農業をすることが多いです!

新たに農業法人を設立するとどのようなメリットがあるのか、ここでは法人化の重要なポイントを具体的に解説していきます

①税負担の軽減

役員報酬を給与所得として計上できるため税負担の軽減につながる場合があります

家庭菜園から始めて企業にすると法人化したあとも引き続き家族による経営が中心になる場合もあるかと思います。しかし、個人事業で農業をしていたときとは違い、役員と従業員を定めれば、その報酬を損金算入することができます。また、従業員は毎月給与を支給されるので、給与所得控除の対象になります。

農地所有適格法人の場合は税制上のさらなる特典がある場合も!

農地所有適格法人になると、農業委員会の斡旋により農地を取得した場合、800万円の譲渡所得特別控除が適用されます。

同時に不動産取得税、登録免許税の軽減措置の対象にもなります!

欠損金の10年間繰越控除(青色申告をしている個人事業主は3年間)や、農業経営基盤強化準備金として経営所得安定対策の交付金などを積み立てると、決算時に損金として計上できます。

このように農業法人になると、税法上のさまざまな優遇措置を受けられます!

② 経営管理能力の向上

家計と経営が分離されるので、経営管理を徹底しないといけないので、ドンブリ勘定からの脱却を図ることが出来ます!

法人は年に1回決算を行うため、普段から経営状況を把握しなければならず、経営者の管理能力を高める副次的な効果があります。

③対外信用力の向上

年に1回決算をすることで社会的責任が高まるとともに、取引先や金融機関などに対する信用度も向上します。(財務諸表の作成の義務化))銀行からの貸付や融資にも有利に働くため、事業規模の拡大のための資金調達がしやすくなります。

※資金調達の例

法人化することで農業経営基盤強化資金、いわゆるスーパーL資金の貸付限度額が、個人の3億円(複数部門経営は6億円)から10億円(民間金融機関との協調融資の状況に応じ30億円)に引上げられます。

そのほか、経営体育成強化資金、農業改良資金、農業近代化資金などの限度額も法人の方が大きく設定されています。

詳細は日本政策金融公庫のホームページ「融資制度一覧から探す>農林水産業」をご覧ください!

また、農業法人は個人に比べて各種補助金の受給でも優遇されます。

補助金の一例としては、まず地域農業を担う経営体に対して必要な資金の2分の1を補助する「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」などがあります。新規就農者の雇用に役立つ「農の雇用事業」も利用できます。

法人化することで、補助金の枠が大きくなり、なおかつ利用できる制度も増えます。事業規模の拡大や最新鋭の農業機械や作業機器の導入を考えている方は、法人化の恩恵をより実感できると思います!

④地域農業としてのメリット

新規就農の受け皿

農業法人に就農することにより、初期負担なく経営能力、農業技術を習得することが出来ます

⑤経営発展の可能性の拡大

事業にして軌道に乗ってきたら幅広い人材(従業員)の確保により、経営の多角化など事業展開の可能性が広がり、経営の発展が期待できる

⑥農業従事者の福利厚生面の充実

社会保険、労働保険の適用による従事者の福利の増進

労働時間等の就業規則の整備、給与制の実施等による就業条件の明確化

⑦経営継承の円滑化

農家の後継者でなくても、構成員、従業員の中から意欲ある有能な後継者を確保することが可能

農業を続けていくうえで、個人で経営するか農業法人を設立するかは、それぞれのメリットとデメリットを比較して見極める必要があります。

経営形態や規模によっては、法人化しないほうが有利な場合もあります。ここからは、農業法人の設立で失敗しないためのポイントを解説します。

事務手続きの煩雑化など増加するコストを認識し、対応策の目途をつけておくことが重要です!

3、株式会社である農業法人を発起により設立する際の流れ

法人とは、法律のもとで1個人として扱われる人格のことです。一般的には株式会社、社団法人、NPO法人などがあります。その中でも農業法人は、稲作のような土地利用型農業や施設園芸、畜産といった農業を営む法人に対して使用される総称です。

法人の設立手続

・基本的事項(組織形態、資本金、事業内容、資産の引継等)の決定

・法務局で同一本店所在地に同一の商号の会社があるかどうか調査

・基本的事項を決議し、決定事項は発起人会議事録(発起人が一人の場合は発起人決定書)に記載し、発起人全員が捺印

・目的、商号、本店所在地、出資財産の価額の最低額、発起人の氏名又は名称及び住所といった絶対的記載事項や発行可能株式総数等の相対的記載事項を規程

(注) 農地を取得する株式会社の場合は、株式の譲渡制限の定めが必要

・公証人による定款の認証

発起人は、設立時発行株式の引受け後遅滞なく、当該設立時発行株式につき、その出資に係る金銭の全額を払い込み、又は金銭以外の財産の全部を給付

発起人は、出資の履行完了後遅滞なく、設立時取締役など設立時役員等を選任

設立時役員等の選任は、発起人の議決権の過半数をもって決定

設立時取締役は、出資の履行の完了や設立手続の法令又は定款の違反の有無等を調査

取締役会設置会社である場合は、代表取締役を選定(設立時取締役の過半数の決定)

・設立登記は、設立時取締役の調査終了日又は発起人が定めた日のいずれか遅い日から2週間以内に行う

登記簿謄本と代表取締役等の印鑑証明を取得し、必要な書類と共に諸官庁へと届出

税務署、都道府県税事務所、市町村役場(税務・国民年金)、労働基準監督署(雇用保険、労災保険)、社会保険事務所(健康保険、厚生年金)など

やることは多いですが、しっかり調べてミスなくやっていきましょう!

4、「会社法人」と「農事組合法人」の違い

法人として農業を営む場合は、「会社法人」と「農事組合法人」という2種類の法人形態があります。どちらの経営体で設立するのかは経営方針によります。

・会社法人とは?

会社法人には、株式会社、有限会社、合名会社、合資会社という4つの形態があります。現在は新規に有限会社を設立することができないので、実質的には3形態のいずれかを選することになります!

会社法人の特徴は「会社法」にもとづき経営される営利組織であることです。

そのため、農業法人であっても定款で規定すれば、農業に直接関連しない事業も展開できます。

レストラン経営やセミナーなど、農産物の加工・販売にとどまらない幅広い6次産業化に向いている組織形態といえると思います!

ただし、会社法人では農業関係者以外が就業しても問題なく、一般企業も農業に参入できるため、会社法人化した農家には競争力が求められます。

・農事組合法人とは?

農事組合法人は、「農業協同組合法」にもとづいて設立される組織です。

企業というよりも協同組合に近い組織形態です!

会社法人とは異なり、事業内容は農業のみで、構成員は理事も含めて農業関係者に限定されます。また、新規就農者だけでは設立できない点に注意が必要です!

農事組合法人も2つの形態に分けられます。

1つは農業用施設などの共同利用を行う1号法人で、もう1つは農業経営を行う2号法人です。

1号法人は、大型の農業機械や水利施設などを導入し、共同で作業したりシェアしたりできますが、農業の「経営」自体はできません。

2号法人は「農業に関連する事業」として、農畜産物を用いた製造・加工・貯蔵・運搬・販売や、農業生産に必要な資材の製造、農作業の受託などを行えます。

ただし、加工していいのは自分たちが生産したものに限られます。

例えば、自社生産の果実によるジャム製造や、共同の製茶工場での独自ブランド茶の生産などがこれにあたります。

製茶工場。農事組合法人 2号法人は「農業に関連する事業」として、農産物の加工・販売などができます。

・農地を売買できるのは「農地所有適格法人」だけ

会社法人でも農事組合法人でも、農地の所有や売買をして経営を行うためには、農地所有適格法人として認められる必要があります。

要件を満たしたうえで、市町村の農業委員会から許可を得なければなりません。

主な要件の1つが非公開の株式会社か持分会社、もしくは農事組合法人(2号法人)であり、売上高の半分以上が農業によることです。

また、構成員と役員の2分の1以上が農業関係者である必要もあります。

そのほかにも細かな要件があるため、手続きするときは各都道府県に設置されている農業会議の窓口に相談しましょう!

農地所有適格法人として許可が必要な農地は、稲作や畑作に関わる土地です。畜産や花き栽培、施設でのキノコ栽培などは対象ではなく、こうした農業を営む法人と、土地を借りて稲作や畑作を行う法人は「その他の農業法人」に分類されます。

5、まとめ

いかがだったでしょうか?

少し難しかったかもしれませんが、法人化によって得られるものが多いのも事実です。

不安があるなら専門の窓口に事前相談を!

を、キーワードにまずはチャレンジすることが大事です。

法人化を検討中ではあるものの、なかなか1歩を踏み出せないときは、農林水産省が進める農業経営者サポート事業の、農業経営相談所に問い合わせてみてください!

窓口は全国の都道府県にあります。

農林水産省のHP

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