育てるなら今!〜キュウリを育てて、美味しく食べよう〜

夏の代表的野菜でもあるキュウリ。

浅漬にしても美味しいですし、ドレッシングをかけて食べても美味しいみずみずしい野菜。

そんなキュウリの種まき時期がまさに今、ということをご存知でしたでしょうか?

今回はそんなキュウリの育て方から、栄養素に至るまで徹底解説いたします!

最後までお付き合いください。

キュウリとは?

「黄瓜」が語源とされ、大きく完熟すると黄色くなるウリを未熟なうちに収穫したものになります。

みずみずしく、さわやかな風味で、体を内側から冷やしてくれます。

サラダや酢の物、漬物など生で食べることが多いですが、炒めると、また違った風味が楽しめます。

※ちなみに筆者のおすすめはこちらです↓

豚しゃぶときゅうりのゴマにんにく醤油

また、食べる前に板ずりをすると色がよくなり、皮も軟らかくなります。

現在の主流は、イボがなく、表面にブルームという白い粉が出ないキュウリですが、イボの多い昔ながらの品種も再び見直されています。

キュウリの豆知識

①栄養素

成分の約95%が水分で、カリウムが比較的多く含まれています。

カリウムには利尿作用があるので、むくみの改善が期待できます。

ぬか漬けにすると、ビタミンB1が増加し、乳酸菌の働きも加わるので、疲労回復の助けにもなります。

その他、免疫力を高めたり美肌作りに効果的なビタミンC、便秘の改善にも効果が期待できる食物繊維なども含まれています。

カリウムやビタミンCなどは熱に弱いので、加熱せずに生で食べることで効率よく摂取できます。

②選び方

スーパーなどで選ぶ場合は、太さが均一で切り口がみずみずしいものを選ぶようにしましょう。

持ってみて、ずしりと重みがあり、色つやのよいものが良いです。

イボのある品種の場合は、イボがチクチクするくらい尖っているものが新鮮の証です。

③保存方法

乾燥と低温が苦手なので、早めに食べきるのが基本ですが、保存する場合は、ビニール袋に入れて野菜室へ保存するようにしましょう。

④食べ過ぎには要注意?

キュウリを食べ過ぎると体が冷えて、お腹が緩くなってしまう可能性があります。

ダイエットにも活用できる食材ではありますが、一日1本程度を目安にし、食べ過ぎには十分注意

しましょう。

⑤ダイエットにも最適

カロリー・糖質ともに低い上、栄養も含まれるキュウリ。

さらにキュウリはほとんどが水分ながら、歯応えや噛みごたえはしっかりとあります。

そのため、小腹が空いてついついカロリーが高いものに手が伸びるそのときにお菓子ではなく、キュウリを食べて空腹を満たしてあげるのがおすすめです。

ただし、キュウリだけを食べるような極端な方法でのダイエットは推奨できません。

キュウリにも栄養は含まれていますが、これだけでは不十分だからです。

キュウリを食生活の中に取り入れつつ、バランスの良い食事を心がけるようにしましょう。

育て方

続いて本題でもあるキュウリの育て方についてです。

キュウリは日当たりがよく、プランターが置ける場所があれば、畑が無くても育てることができます。

種から育てることもできますが、初心者は苗木を購入して育てる方が失敗を少なくして育てることができます。

まずは苗木から挑戦してみて成功したら、翌年は種から挑戦してみてもいいかもしれません。

■準備するもの

・きゅうりの苗(好きな品種で大丈夫です)

・深さ30cm以上の大型プランター

・培養土

・鉢底石

・仮支柱(70cm程度)

・本支柱(2m程度)

・ひも(麻ひもなど)

・移植ごて(小型の園芸用シャベル)

・化成肥料

・園芸用ハサミ

①苗選び

市販の苗木には、接ぎ木苗(つぎきなえ)と実生苗(みしょうなえ)とがありますが、初心者には病気に強く、収穫量も多い接ぎ木苗が育てやすくておすすめです。

本葉が3~4枚あるものを選びましょう。

!ワンポイント!〜種まきから挑戦したい場合〜

■種まき

ポット(9cm)まきでは直径3cm、深さ1cmほどの穴を作り、2~3粒をお互いに離してまきます。

箱まきでは幅2cm、深さ1cmほどに作った溝に種を1.5~2cm間隔で横向きに並べます。

5mm程度覆土し、軽く鎮圧してから水やりします。

地這い品種の場合は、気温が十分上がってから露地に直まきします。

※25~30℃が適温になります。

※室内(リビングなど)での発芽も可能です。

暖房をつけて気温を一定にし、日当たりのよいところで行いましょう。

■発芽・間引き

4~5日で発芽がそろいます。

ポットまきでは子葉が出てきたら2本立ち、本葉1枚になる頃に1本立ちに間引きます。

箱まきでは子葉が完全に開いたらポットに移植します。

定植までの育苗期間は30日前後で、本葉3~4枚の苗にします。この期間、だんだんと温度を下げるように管理し、定植前には20℃ぐらいにします。

②植え付け

プランターに植え付ける2時間前くらいに、苗にたっぷりと水やりをします。

※そうすることで、苗が簡易のビニール容器から抜けやすくなります。

大型プランターの底に鉢底石を置いて培養土を入れます。

苗を植える穴(簡易ビニール容器の中の土ごと入るサイズ)を掘ったら、水を注ぎ入れます。

水が培養土に浸透したら、植え穴の中に土ごと苗を入れて、土をかぶせていきます。

最後に両方の手のひらで苗の根元を軽く押さえます。

植え付けは4月下旬~5月中旬(寒冷地は5月中旬~6月中旬)が適しています。

③仮支柱立て

植え付けたら、苗から少し離れたところに仮支柱を立てます。

茎にひもをかけて誘引します。

ひもは、苗の一番目と二番目の本葉の間の茎にかけます。

ひもを茎と仮支柱にかけて数回ねじって、十分な「遊び」を設けて、しっかりと結びます。

最後にプランターの底から流れ出るまで、たっぷりの水を与えましょう。

!ワンポイント!〜水切れに注意〜

水不足は株を弱める原因となるので、真夏は特に水切れに注意しましょう。

④本支柱立てと誘引

つるが伸びてきたら、プランターの縁に添って2mほどの本支柱を3本立てます。

円錐状に上部を束ねてひとつに結びます。

茎を葉柄(茎と葉をつないでいる細い柄の部分)の下、2カ所で誘引します。

茎にひもをかけ、数回ねじって支柱に結びます。仮支柱の際と同様に、必ず「遊び」を設けておきます。

きちんと結ばないと強風時に折れたり、きつく結びすぎたりすると成長の妨げになるため注意しましょう。

⑤摘果・整枝・摘芯

実がなりはじめたら、最初の2~3本は15cmほどになったタイミングで摘果(若採り)します。

※まだ株が若いので疲れさせないための処置です。

実にトゲがある品種の場合は、トゲが少ない首の方を持つと収穫がしやすいかと思います。

また、下から5節(5番目)までの葉の付け根から出るわき芽はすべて摘み取ります。

これを「整枝」といいます。

これにより、親づるが育ちやすくなるだけでなく、葉が茂りすぎないため株の内側への風通しもよくなります。

その後、6節(下から6番目)以上のわき芽は、葉を1~2枚程度残してその先を摘み取ります。

つるが支柱の高さまで伸びたら、枝数を増やすために先端の芽を切り取ります。

これを「摘芯」といい、茎と葉の生長を止めて、実の部分に栄養をまわすために行う作業になります。

⑥追肥

肥切れを起こさないように、1カ月に2~3回(10~15日に1回)、化成肥料10gを表土全体にまき、軽く土寄せ(根元に土を寄せかけること)をします。

!ワンポイント!〜曲がったキュウリができる?〜

キュウリの実が曲がるのは、株が弱っている証拠です。

水分や養分の不足などで曲がりやすくなります。定期的に追肥を行い、乾燥が続く場合はこまめに水やりをすることで、まっすぐに育てることができます。

曲がったキュウリが出来る場合は、定期的な追肥&こまめな水やりを行うようにしましょう。

⑦こまめな誘引

きゅうりはつるの伸びが早いので、こまめな誘引が必要です。

つるはつかまるものがないと、重さで垂れ下がってしまいます。

その場合、垂れた部分とその下の数カ所にひもをかけて結び誘引します。

⑧収穫

植え付けから約40日で本格的な収穫が始められます。

収穫の時期は、開花から1週間程度です。

へたの部分から、ハサミで切り取り収穫します。

ほうっておくとヘチマのように大きくなり食味が悪くなるので、実の長さが18~20cmになったらどんどん収穫しましょう。

そのほうが、株が疲れず長く収穫できます。

主な害虫と病気

「べと病」と「うどんこ病」

葉に黄色い病斑が現れる「べと病」、白い粉を吹いた状態になる「うどんこ病」に注意しましょう。

気になる場合は専用の薬剤を使用します。

害虫「アブラムシ」

アブラムシが発生したら、薬剤を使用してもいいですが、霧吹きを使って水で飛ばしたり、ガムテープの粘着面を利用して取ったりすることもできます。

自分に合った方法で害虫を退治していきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

栄養素からダイエットに関する豆知識、そしてキュウリの育て方まで記載しましたが、お役に立ちそうな情報はありましたでしょうか?

1つでも記載した情報が皆様のお役に立てていれば幸いです。

また、スーパーで購入するのももちろん良いですが、自身で作ったキュウリを食べるのは格別です。

夏野菜で何か作ってみたいけど、何を作るか迷っている方はぜひキュウリも候補に入れてみてください。

1つの苗から何度も収穫することができるので、収穫を楽しみたい方にもおすすめです。

そして「みんなで農家さん」では、農業が好きな方、農家を志す人、農業従事者の方へ役立つ、最新情報やコラム、体験談などをこれからもお届けいたします。

あなたの気になる情報が、もしかしたらここにあるかもしれません。

こんな情報が欲しい、あんな情報が載っていないかな? と気になった方、まずは一度覗いてみてください。

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