家庭菜園に挑戦してもうまく野菜が育たず、失敗してしまうとモチベーションが下がり、長続きしませんよね。
かといって、こまめにお世話をするのは、仕事や子育てなどがあると難しいですよね。
そんな方におすすめなのが『小松菜』です。
実は、小松菜はほったらかしでも育つ、家庭菜園初心者におすすめの野菜です。
さらに、鉄分などの必要な栄養価がたっぷりあります。
この記事では、週に1日のみ家庭菜園をする大雑把なワーママが、誰でもマネできる簡単な【小松菜の栽培方法】について紹介しています。
今回は、種まきから手入れの方法まで実際にやってみた様子を画像付きで分かりやすく説明しています。
「初心者で忙しいけど小松菜を栽培してみたい!」
「他の人が栽培している様子が知りたい!」
「週に1日だけなら家庭菜園をやってみたい!」
という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
小松菜ってどんな野菜?
小松菜は、アブラナ科のアブラナ属に分類される野菜です。
日本全国で広く栽培・消費されており、一年中スーパーなどで購入できる人気の野菜のひとつといえます。
小松菜の原産地については複数の説が存在しますが、一説には、小松菜のルーツはヨーロッパにあるとされており、別の説では野菜としての食用が中国で始まったとするものもあります。
長い歴史の中で小松菜は日本に渡り、改良が加えられ、日本の気候に合った多くの品種が誕生しました。
そのため、家庭菜園初心者でも非常に育てやすい野菜です。
小松菜が初心者向けである理由
小松菜が初心者向けの野菜である理由は以下の3つです。
- 栽培期間が短い
- ほぼ一年中栽培可能
- 調理の幅が広い
それぞれ詳しく紹介します!
栽培期間が短い
小松菜は種まきから収穫まで約4〜6週間程度で育ちます。
他の野菜は2か月から半年以上かかるものもあるため、小松菜の栽培期間は非常に短いといえます。
野菜栽培の失敗する大きな原因のひとつが天候です。
屋外で栽培する野菜は、豪雨などの異常気象に影響を受けやすく、最悪の場合すべての野菜がダメになってしまうことも。
そのため、栽培期間が短い小松菜は、天候による影響が受けにくく、失敗するリスクが低くなります。
また、栽培期間が短い分収穫までに必要な手間も少なく済みます。
基本的には種まき後の手入れは水やりと間引きのみなので、初心者でも失敗することが少なく、週末のみの手入れでも十分に育てることが可能です。
ほぼ一年中栽培可能
小松菜は季節によらず、ほぼ一年中栽培できる野菜です。
さまざまな季節に適した品種があり、気象条件に合わせて栽培が可能です。
いつでも栽培を始めることが可能な小松菜は、栽培スケジュールを柔軟に調整できるという利点があり、初心者でも挑戦しやすい野菜であることが分かります。
調理の幅が広い
小松菜は非常に汎用性のある野菜であり、調理の幅が広いです。
茹でておひたしにしたり、炒め物やスープに加えたりすることができます。
また、新鮮な小松菜は生でサラダに使うことも可能です。
さらに、刻んでそのまま冷凍保存することもできますよ。
家庭菜園をすると、想定以上に沢山収穫できてしまうこともあるので、調理も幅が広く、色々な楽しみ方が出来る小松菜は非常に魅力的です。
これらの理由により、小松菜は初心者でも失敗しにくい育てやすい野菜であり、忙しい方でも栽培可能です。
また、収穫した後もたくさんの楽しみ方ができるので、家庭菜園のモチベーションも上がりますよ!
秋まきがおすすめな理由
小松菜の栽培時期は先述したようにほぼ一年中可能ですが、一般的に
①春に種まきをして夏頃に収穫する『春まき』
②秋に種まきをして冬頃に収穫する『秋まき』の2種類が存在します。
小松菜は基本的に育てやすい野菜ですが、特に初心者におすすめなのは『秋まき』です。
その理由は気候が安定している上に病害虫の被害が少ないから。
春まきの場合、虫の発生が多い時期に栽培するため、病害虫被害が多く、葉物野菜である小松菜は虫食いだらけになってしまうこともあります。
また、雑草の生長も早いので手入れも少し面倒なうえに、降水量が多く湿度が高いことで病気にもなりやすいです。
その点、秋まき栽培であれば、涼しく虫の発生が少ないため、病害虫の被害が少なく、雑草も少なく、天候も安定しているため、ほぼほったらかしで栽培することが可能になります。
さらに、寒さに当たることで小松菜が甘くなるというメリットも。
よって、初心者はまず『秋まき』から挑戦することをおすすめします。
しかし、春まき栽培も小松菜の生長が早く、4週間ほどで収穫することができるメリットがあります。
もし、「春まき栽培に挑戦したい!」という場合は、虫よけのシートを活用したり、水はけを良くするために畝を高くするなどの手間をかけることで、失敗を減らすことが可能ですよ。
小松菜栽培の全体の流れ
参照:コマツナの上手な育て方 (kateisaiennkotu.com)
小松菜は種まき後の手入れは間引きのみでほぼ手がかかりません。
植え替えも不要で、1か月~2か月程度で収穫が可能です。
真夏は遮光/真冬は防寒対策することで、ほぼ一年中栽培することができますよ。
小松菜栽培①土づくり
小松菜はほったらかしで十分育つ野菜ですが、上手に栽培するためには、しっかりと土作りをしましょう。
小松菜の種まきの1~2週間ほど前に、土づくりを進めます。
小松菜の春の種まきは3~6月、秋の種まきは9~10月となっていますので、時期がずれないように土づくりを始めましょう。
小松菜の種まきの1週間前には、堆肥を2kg/㎡、深さ20~30cmを目安に土を十分に耕して、土壌とよく混ぜ合わせましょう。
土づくりについて詳しくはこちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
小松菜栽培②畝作り
小松菜栽培で作る畝は平畝です。
畝幅は240~50cm、畝の高さは10~15cmで作ります。
畝づくりについてもこちらで詳しく紹介していますので参考にしてください。
小松菜栽培③種まき
土づくりが完了したら種まきをしましょう。
小松菜は直接畑に種を播くので植え替えもなくて楽ちんですよ。
小松菜の種まきのポイント
小松菜の発芽適温は15~20℃で、生育適温は20~25℃です。
25℃以上の高温には弱いのですが、低温には強く、マイナス3℃になっても枯れません。
そのため、真夏と真冬の時期を避けて種まきをしましょう。
また、小松菜は連作といって、連続で栽培することができます。
栽培期間が短く栽培時期が長い利点を活かして1~2週間ずらして種をまくと、連続して収穫することも可能ですよ。
種まき後の土は1㎝程度に浅くかけて、軽く押さえることで発芽率を上げることができます。
その後の水やり(かん水)をたっぷりやることもうまくいくポイントです。
溝作りには棒を活用
畝に種まき用の溝を作ります。
15~30㎝ほど間を空けて2条の溝を作りましょう。
このとき、指やスコップで溝を作ってしまうと、深さがバラバラで土を被せすぎてしまうこともあるため、注意が必要です。
おすすめは、支柱や突っ張り棒などの棒を活用する方法です。
深さが統一されるだけでなく、まっすぐにきれいな溝が作れますよ。
スジ播きする
溝を作ったら小松菜の種をスジ播きします。
スジ播きとは、溝にパラパラっと種を播く方法です。
溝に約1㎝間隔で種を撒きましょう。
きちんと測る必要は無く、だいたいで大丈夫です。
今回使った種はこちらの『照彩小松菜』です。
近所の農協で購入しました。
楽天などでも購入可能ですよ!
参照:【楽天市場】【種子】照彩(しょうさい)小松菜 トーホクのタネ:Ivy (rakuten.co.jp)
小松菜はどの品種も発芽率が高く問題なく生長しますので、栽培する時期や好みに合わせて選んでみてください。
土を被せて軽く押さえる
種を播いたら1㎝ほど土を被せて手で軽く押さえて土と種を密着させます。
このとき、深く土を被せると土に押されて発芽できなくなる場合もありますので、土の被せすぎに注意しましょう。
その後、手で軽く押さえることで被せた土が水やりや風でむき出しにならないようにします。
スコップやクワなどの道具で押さえると強すぎてしまうので、手で優しく押さえるようにしましょう。
かん水する
土を被せて押さえたらたっぷり水やりをします。
小松菜はこまめな水やりは不要ですが、種まき後はたっぷりと水を与えましょう。
注意点としては、ジョウロやシャワーを使ってやさしく水を与えることです。
水圧が統一されず、土がえぐれてしまうと、せっかく播いた種がむき出しになってしまったり、水で流されてしまいます。
その後の水やりは、晴れが続いて土が乾いたらあげるようにします。
秋まきであれば気候が安定しているので週1回程度で十分でした。
小松菜栽培④間引き
小松菜の間引きは
①すべてが発芽した頃
②本葉3~4枚頃、の2回行います。
間引きすることで小松菜が効率よく、大きく育てることができますよ!
間引きとは
『間引き』とは、作物の苗や種を定期的に間隔をあけて抜くことです。
「せっかく育てたのに抜くなんてもったいない!」と思いますが、間引きは作物の発育を効率的にするために必要な作業になります。
作物が発芽して生長して密集してしまった場合、個々の作物が栄養や水を競い合い、生長の邪魔になります。
また、風通しや日光不足によってうまく育たないことも。
これを防ぐために、間引きが非常に重要です。
間引いたものもおいしく食べることが出来るので、もったいなくないですよ!
間引きのポイント
間引きには2つのポイントがあります。
1.水やり後にやさしく間引く
間引きのときは、残す芽を痛めないようにあらかじめ水やりして土を湿らせてから間引くと作業がしやすいです。
また、この際に雑草も必ず抜き取っておきましょう。
2. 他と違う芽を選んで間引く
間引くべき芽は平均から外れた他と違うものを選びます。
たとえば、小さすぎる芽、形がいびつな芽、長い芽、大きすぎる芽、色が濃すぎる芽です。
「みんな同じ芽に見える!」という場合は、均等に間を空けて抜けば問題ないですよ!
1回目の間引き
すべての芽が出たら1回目の間引きをします。
時期の目安として、種まきから2週間後の本葉が1~2枚のころです。
芽と芽の間が3㎝程度になるように間引きをしましょう。
2回目の間引き
本葉が3~4枚、高さ7~8㎝くらいのときに間引きをします。
秋まきでは種まきから約1か月後でした。
芽と芽の間が5㎝程度になるように間引きをしましょう。
大体、指4~5本くらい空けるとちょうど良いので目安にしてみてください。
2回目は抜いた部分の土が凹んでしまうので軽く土を寄せておきます。
間引き後の小松菜を食べてみた
間引き後の小松菜はやわらかくクセもないため、サラダ用でなくてもサラダとして食べることが可能です!
私はサラダとお浸しにして家族でおいしく食べました。
「畑で採れたんだよ。」と教えると、普段食べない子どもも「おいしい!」と食べてくれました。
こういった家庭菜園の食育の効果も子持ちとしては嬉しいですよね。
間引きした小松菜は、洗って根を落とした後は、ゆでてお浸しにしたり、スープに入れたり、炒め物やオムレツの具材にしたりと、普通の小松菜と同じように自分の好きな料理にして楽しんでください。
間引き野菜を楽しむのは家庭菜園の醍醐味です!
間引きした小松菜を食べることで、収穫するのがより楽しみになりますね。
まとめ
初心者でも簡単にできる野菜の代表である『小松菜』の種まきから間引きまでの栽培方法について画像付きで詳しく紹介しました。
実際に週1家庭栽培で現在も栽培していますが、小松菜は手がかからずスクスクと育っています。
初心者でも忙しくても問題なく栽培できるので家庭菜園初心者や忙しい方におすすめですよ。
間引き後の小松菜も食べることができるので、モチベーションを維持しながら家庭菜園を楽しむことができるはずです。
「忙しくても初心者でも小松菜栽培に挑戦してみたい!」
という方は、ぜひこの記事を参考に小松菜から挑戦してみてください!
次回は収穫までの様子を紹介するので、そちらもよろしくお願いします。
また、「みんなで農家さん」では、農業に関する情報だけではなく、初心者に向けた家庭菜園に関する記事も多く紹介しています。
今後も実際に野菜を栽培していく様子を紹介していくので、興味のある方は、ぜひこちらからチェックしてみてください。
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