育てやすい野菜の代表である『コマツナ』ですが、栽培する前には疑問や不安がつきものですよね。
日本の伝統的な野菜の一つであるコマツナは、くせのないおいしさと豊富な栄養価で広く愛されています。
筆者も、週末農業でコマツナを栽培し、その収穫から調理までを体験しました。
コマツナは週に1回のお世話でも十分に育つ、初心者でも栽培しやすい野菜です。
とはいえ、畑でたくさん収穫しても消費する方法が分からなかったり、腐らせてしまうのは嫌だなと不安に感じる方もいるはずです。
また、できれば節約に効果があると嬉しいですよね。
この記事では、コマツナ栽培記録の第2弾として、コマツナの収穫から調理方法や保存方法、節約効果はあったのかなど、実際の経験を通してお伝えします。
「家庭菜園初心者なのでコマツナ栽培に挑戦してみたい!」
「収穫後の消費方法や保存方法について知りたい!」
「節約効果があったのか知りたい!」
という方は、ぜひ参考にしてみてください。
コマツナってどんな野菜?
コマツナ(小松菜)は、日本で古くから親しまれてきた野菜の一つです。
つやっとした楕円形の緑色の葉と、しっかりとした長い茎が特徴的です。
日本をはじめ、中国や韓国などのアジア地域で広く栽培されており、地域によって品種が異なりますが、一般的には涼しい気候が好まれます。
そのため、冬でも比較的育ちやすく、通年に渡って栽培が行われています。
強い野菜なため、初心者でも育てやすく、庭やプランターなどで簡単に栽培することができます。
コマツナはアクも無く、茹でる・炒める・煮るなどの調理が可能であり、多くの料理に使いやすい万能な野菜です。
コマツナの栄養素とは?
コマツナは栄養価が高く、給食にもよく使われている野菜です。
ここでは、コマツナに含まれる栄養素について紹介します。
ビタミン類
コマツナにはビタミンA、ビタミンC、ビタミンKなどのビタミン類が豊富に含まれています。
- ビタミンAは視力維持や免疫機能のサポートに役立ちます。
- ビタミンCは抗酸化作用があり、免疫力を向上させる助けになります。
- ビタミンKは骨の健康を促進し、血液凝固をサポートします。
ミネラル
コマツナにはカルシウム、鉄、マグネシウム、カリウムなどのミネラルが含まれています。
- カルシウムは骨や歯の健康をサポートし、鉄は貧血予防に役立ちます。
- マグネシウムは神経や筋肉の正常な機能に必要になります。
- カリウムは血圧をコントロールするのに役立ちます。
食物繊維
コマツナには食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は消化器官の健康をサポートし、便秘の緩和や消化を助けます。
きれいな緑色のコマツナは食事に彩りを与えてくれますし、食事に取り入れることで、健康な生活をサポートすることができますよ。
自分で育てたコマツナであれば、そのおいしさは格別です!
コマツナの育て方の基本
コマツナの栽培方法について紹介します。
コマツナは栽培期間が短いので、植え替えや追肥がいらず、簡単に育てることが可能ですよ。
栽培方法について詳しくはこちらの記事で紹介しているので、参考にしてください。
1.土づくりと畝づくり
種まきの1〜2週間ほど前に、土づくりを進めます。
堆肥を2kg/㎡、深さ20~30cmを目安に土を十分に耕して、土壌とよく混ぜ合わせましょう。
畝幅は70~80cm、畝の高さは10~15cmで作ります。
詳しくはこちらの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
2.種まき
畝に15~30㎝ほど間を空けて2条の溝を作りましょう。
溝の深さは1㎝ほどです。
溝に1㎝間隔で種をパラパラっとスジ播きします。
土を被せて軽く押さえて、たっぷり水を与えましょう。
3.間引き
種まきをしてから1~2週間後の芽が出そろったタイミングで3㎝くらい間を空けて間引きします。
その後、本葉3枚くらいのときに5㎝くらいの間を空けて2度目の間引きをしましょう。
コマツナを収穫してみた
10月頭に種を播いた秋まき栽培のコマツナを11月末から12月半ばにかけて収穫しました。
コマツナは25㎝~30㎝程度の大きさになったものから収穫していきます。
放置するともっと大きくなりますが、大味になったり硬くなっていくので、放置せずに適度なサイズになったら収穫しましょう。
根本を持って、優しく抜き取ります。
コマツナを食べてみよう
コマツナはアクがないので短時間で調理できるのが特徴です。
茹でる、炒めるなど、調理法によって異なる食感や風味を楽しめます。
若い葉やサラダ用であれば生食も可能ですよ。
いくつかレシピを紹介します。
自分なりのお気に入りのレシピを探してみましょう!
1. コマツナのガーリック炒め
材料:
- コマツナ: 1束
- にんにく: 2片(みじん切り)
- オリーブオイル: 大さじ1
- 醤油: 小さじ1
- 塩、こしょう: 好みで
手順:
- コマツナを洗い、水気を切ってから食べやすい長さに切ります。
- フライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りにしたにんにくを炒めます。
- にんにくの香りが立ったら、切ったコマツナを加えて醤油を回し入れ、塩・こしょうで味を調えます。
- コマツナがしんなりするまで炒め、火を止めて完成です。
2.コマツナのおひたし
材料:
- コマツナ: 1束
- 醤油: 大さじ1
- みりん: 小さじ1
- 砂糖: 小さじ1/2
- ごま: 好みの量
手順:
- コマツナを洗い、食べやすい大きさに切ります。
- 湯を沸かし、コマツナをさっとゆでて水に取り、水気をしっかり絞ります。
- ボウルで醤油、みりん、砂糖を混ぜ、コマツナにかけます。
- 仕上げにごまをふりかけて完成です。
3.コマツナのポタージュ
材料:
- コマツナ: 1束
- じゃがいも: 1個(皮をむいてカット)
- 玉ねぎ: 半分(みじん切り)
- チキンまたは野菜のスープ: 2カップ
- 生クリーム: 1/4カップ
- バター: 小さじ1
- 塩、こしょう: 好みで
手順:
- 鍋にバターを溶かし、玉ねぎを炒めます。
- じゃがいもとスープを加え、煮立ったら火を弱め、じゃがいもが柔らかくなるまで煮ます。
- コマツナを加えてさらに数分煮ます。
- ミキサーで滑らかになるまで混ぜ、生クリームを加えて温めます。
- 塩とこしょうで味を調えて完成です。
コマツナを長期保存する方法
コマツナを栽培すると「食べきれないほど収穫できちゃった!」ということはよくあります。
実は、コマツナは簡単な一手間で長期保存が可能。
長くて1か月は持ちますので、沢山収穫しても無駄になることなく消費できるので安心ですよ。
冷蔵庫での保存方法
保存期間:4~5日間
切ったり洗った後のコマツナは、キッチンペーパーや乾燥した布で水分を取り除き、ラップやジップロックに包んで密閉し、冷蔵庫の野菜室に保管します。
冷凍保存の方法
茹でてから冷凍:
保存期間:1か月
コマツナを茹でたり湯通しした後、水気をしっかり絞って冷凍容器に入れ、冷凍保存します。
事前に茹でることで鮮度を保ちつつ、保存期間を延ばすことができます。
生のまま刻んで保存:
保存期間:2~3週間
コマツナの水分を取り除き、細かく刻んだあと、ジップロックなどの保存容器に空気を抜いて保存します。
コマツナはリボベジも可能
コマツナはリボベジ(再生栽培)もできます。
再生栽培は、食材の一部(通常は根や茎の部分)を使って新しい植物を育てる方法です。
以下にコマツナの再生栽培の手順を紹介します。
コマツナの再生栽培のやりかた
準備:
コマツナを収穫する際に、切り取らずに根元からしっかり抜き取ります。
食べる際に切り取った株元を残しておきます。
水に挿す:
切り取った株元を、水に浸けたり、水に挿しておきます。
水に挿しておくことで、新しい根が生えやすくなります。
新しい葉が出るまで待つ:
株元を水に挿しておくと、しばらくすると新しい葉が出てきます。
水のみで育てる場合は、このまま切り取って食べましょう。
土に植え替える:
新しい葉が出てきたら、湿った土に株元を植えます。
土に植えることで再び根を育て、成長を促進させます。
管理して収穫:
再生させたコマツナは、通常の植物と同じように管理して20㎝ほどの高さまで育ったら収穫します。
一度収穫したコマツナを2度楽しめる『リボベジ』。
多少手間はかかりますが、長く楽しみたいという方にはおすすめです!
コマツナは栽培が簡単?初心者でも育てられる?
コマツナを初めて栽培してみましたが、ほとんど手がかからず、ほぼ放置で育ちました。
栽培していた10月頭から12月にかけては雨も少なく、天気が良い日が続きましたが、害虫被害もなく、水やりもしませんでしたが、順調に育ちました。
お世話といったら、間引きをしたくらいなので、拍子抜けするくらい手がかかりませんでした。
コマツナは初心者におすすめの簡単に育てられる野菜です。
迷ったらとりあえずコマツナの種を播いてみましょう。
コマツナ栽培は節約になった?
コマツナ栽培は節約になったと感じました。
種代金は200円程度ですが、畝1つで60本ほど収穫しました。
一般的にコマツナは3本で100円程度で販売されているので、1本約33円として、33円×60本=1980円ほどになります。
種代を差し引いて1780円お得だったという計算になります。
それほど大きい額ではありませんが、無農薬だという安心感からも、店舗で売られているもの以上の価値を感じました。
手がかからず失敗なしで育つ上に、栄養価が豊富なコマツナは、冷凍保存や再生栽培も可能なので、コスパはかなり良い野菜だと感じました!
まとめ
育てやすい野菜の代表である『コマツナ』の栽培記録の第2弾として、コマツナの収穫から調理方法や保存方法、節約効果はあったのかなど、実際の経験を通して紹介させていただきました。
ほぼ間引きのみのお世話でしっかりと育つので手間もかからず、忙しい人にも週末農業にもぴったりのコマツナ。
コマツナは調理のバリエーションが豊かで長期保存も可能なので、腐らせたり無駄になることなく楽しむことが可能です。
また、栄養価の高さも魅力的。
さらに、少しではありますが食費の節約にもつながります。
時期を選ばずほったらかしでも育つので、家庭菜園初心者にはまず挑戦して欲しい野菜です。
簡単なので子どもと一緒に育てられましたよ。
個人的に気に入ったので、次は春まき栽培にも挑戦しようと考えています。
ぜひ、家庭菜園に興味のある方は、今回の記事を参考にコマツナ栽培に挑戦してみてくださいね。
また、「みんなで農家さん」では、農業に関する情報だけではなく、初心者に向けた家庭菜園に関する記事も多く紹介しています。
今後も実際に野菜を栽培していく様子を紹介していくので、興味のある方は、ぜひこちらからチェックしてみてください。
コメント