日本だけでなく世界の様々な場所で行われている農業ビジネス。
農業従事者の方も海外に進出したいと考えたことはないでしょうか？
日本で農業をしている方にとって海外での農業ビジネスの進出はかなり未知数なものではあるかもしれませんが、大手企業は既に海外への進出も果たしています。
世界に進出することでかなりのチャンスが広がっており、海外進出を夢見る方もいるかと思います。
そこで本記事では、農業ビジネスの海外進出に向けてチャンスとリスク、方法について詳しく解説していきます。
海外で農業ビジネスの新たな可能性とは？
海外農業ビジネスは、多くのチャンス、可能性を秘めています。
世界の人口増加や都市化の進展に伴い、食品需要は増加し続けています。
特に新興市場では、中流階級の拡大や食習慣の変化により、高品質な農産物への需要が高まっています。これにより、海外農業ビジネスには成長の潜在力があります。
また、海外での農業ビジネスは技術の進歩により新たなビジネスモデルが可能となっています。
農業技術の革新やスマートファーミングの導入により、効率的な生産や持続可能性の向上が実現できます。例えば、水耕栽培や垂直農法などの先端技術を導入することで、限られた土地や水資源でも高収益を得ることができます。
さらに、地域の需要と供給のギャップを埋める機会もあります。一部の地域では食糧自給率が低く、農産物の輸入に頼っています。
こうした需要を満たすため、海外での農業ビジネスは重要な役割を果たすことができます。
農業ビジネスのリスク
海外農業ビジネスにはいくつかのリスクが存在します。
まず、気候変動が一つの重要な要因です。
日本にはない気候が世界ではあります。異常気象や長期的な気候パターンの変化により、農作物の生育や収量に影響が出る可能性があります。これにより、生産計画や収益に予測不可能な変動が生じる可能性があります。
次に、政治的なリスクも考慮すべきです。海外の政治状況や法的環境が不安定である場合、投資や生産活動が制約される可能性があります。政府の規制や税制の変更、国内外の紛争、不安定な労働環境などが影響を及ぼす可能性があります。
さらに、文化や消費者の好みの違いもリスクとなり得ます。
海外市場では、地域の文化や食習慣、消費者の好みが異なることがあります。商品やブランドの受け入れや需要の予測が困難な場合、市場参入や販売戦略の成功が妨げられる可能性があります。
また、資金と資源の調達も重要な課題です。海外での農業ビジネスは、資金や適切なリソースの確保が必要です。現地の金融状況やインフラストラクチャーの整備、労働力の確保などに関連する問題が生じる可能性があります。
最後に、環境への影響や持続可能性の問題もリスクとなります。農業活動が環境に与える影響に対する規制や監視が強化されており、持続可能性への取り組みが求められます。
環境保護や社会的責任を果たさない場合、企業の評判やビジネスの継続性に影響を及ぼす可能性があります。
海外農業ビジネスを成功させるためには、これらのリスクを正確に評価し、リスク管理戦略を構築する必要があります。地域の状況や市場の特性を理解し、慎重な計画と適切なパートナーシップを築くことが不可欠です。
海外に農業ビジネスを展開するメリットとデメリット
海外で農業ビジネスを展開する際のメリットとデメリットについて解説していきます。
メリット
まず、成長市場へのアクセスが可能です。
新興国や途上国では、人口増加や都市化の進展に伴い、食品需要が増加しています。このような市場では、高品質な農産物への需要が高まっており、競争の激しい先進国市場とは異なる機会があります。
また、地域の需要と供給のギャップを埋めることができます。
一部の地域では食糧自給率が低く、農産物の輸入に頼っています。海外農業ビジネスを展開することで、地域の食料安全保障を支えるだけでなく、生産者と消費者のニーズを満たすことができます。
さらに、海外展開はリスク分散の手段としても機能します。
国内市場に依存せず、異なる地域でビジネスを展開することで、地域のリスクや不確実性に対する影響を緩和することができます。地理的な分散により、天候や気候変動、災害などのリスクを最小限に抑えることができます。
また、海外展開は技術と知識の交換の機会を提供します。異なる国や地域での農業プラクティスや技術革新を学ぶことで、自社の生産効率や持続可能性を向上させることができます。また、現地のパートナーシップや専門知識を活用することで、市場の理解や競争力を高めることができます。
さらに、海外展開は多様性とグローバルなブランド構築にも貢献します。異文化や異なる消費者の好みに対応することで、地域のニーズに合わせた商品やサービスを提供することができます。これにより、企業の市場占有率を拡大し、グローバルなブランドイメージを築くことが可能です。
デメリット
まず、文化や言語の違いが課題となります。
異なる国や地域では、文化的な慣習やビジネスの取引方法が異なる場合があります。これにより、コミュニケーションの誤解や文化的な適応の困難さが生じる可能性があります。
次に、法的な制約や規制が挙げられます。
各国や地域は異なる農業関連の法律や規制を持っており、それらに準拠する必要があります。現地の法的環境に精通していない場合、ビジネス展開や生産活動が制約される可能性があります。
また、政治的なリスクも存在します。
海外での農業ビジネスは政治的な不安定さにさらされる可能性があります。政府の規制の変更や政治的な不安定、紛争などが影響を及ぼし、ビジネスの安定性や継続性に悪影響を与える可能性があります。
さらに、市場や競争状況の理解が困難な場合もデメリットとなります。異なる国や地域では、市場の需要や競争状況が異なる場合があります。現地の文化や消費者の好みを理解し、競争力を確保するために地域に合わせた調査やマーケティングの必要性が生じます。
農業ビジネスを海外展開する２つの方法
農業ビジネスを海外展開する方法は大きく分けて２つになります。
・日本で生産したものを輸出する（メイドインジャパン）
・農産物を海外で生産し、日本に輸出する（メイドバイジャパン）
この２つが大きな方法といえます。
日本で生産したものを海外に輸出
日本で生産したものを海外で輸出する（メイドインジャパン）はやっている方も多いのではないでしょうか？比較的シンプルな方法です。
しかし、海外に輸出するのも簡単ではありません。輸出をするとなると、輸送方法の確保、検疫・通関、現地での流通ルートの確保といった日本国内での出荷・販売とは異なるハードルがあります。
農産物を海外に輸出するためには、これらのハードルを全てクリアする必要があります。
しかし、これまで全く輸出をした経験のない農業法人・農家の方は少し難しいかもしれません。
その問題を解決するには、商社を介入させるのは一般的で1番最善の方法だといえます。
海外での販売は、簡単ではありませんが商社を利用することで比較的容易に輸出を行うことができます。
農産物を海外で生産し日本に輸出する（メイドバイジャパン）
農業ビジネスの海外展開のもう一つの方法は、日本の農業技術を利用して海外で農産物を生産し、その農産物を現地で販売したりする、メイドバイジャンパンです。
この方法のメリットは、様々な規制によって日本から輸出することが不可能・困難な農産物であっても、現地で生産することで販売することが可能になることと、日本に比べて低い費用で生産することができることです。
しかし、この方法には、日本の農業法人・農家が農地を取得することができるか、従業員を雇う場合の法規制、実効的な販売ルートを確保することができるかといった難しさもあり、輸出以上に困難が伴う場合も少なくありません。
この、ハードルを超えることができれば大きなメリットがあります。
海外での生産を行う場合は、販売ルートや土地など確保して綿密な計画を練って行いましょう！
農業ビジネスの海外進出の需要
最後に、これから農業ビジネスを海外展開するにあたっての需要があるのか？について解説していきます。
海外でのビジネス展開は大きく需要があるといえます。
理由としてはまず１つ目に農業を行う土地の広さです。
日本では国土も世界と比較するとあまり広いとは言えません。また、余っている土地も限られているため農業を大規模でやるには向いているとは言えません。
しかし、海外になると大きな国土で大規模な農業をやることも可能です。
また、海外での農業手法は一般的に安く大量に作ると言った農業が多く見られます。
質の良い農産物を作ることは海外での農家との差別化を図ることができます。
もちろん、大規模な農業をする上で質の高いものを作るのにはかなりの労力や人手が必要になりますが、成功すれば大きな収入を得ることも可能です。
海外で農業ビジネスの展開は大きなチャンスを秘めています。
ぜひ、挑戦してみてはいかがでしょうか？
まとめ
本記事では、農業ビジネスの海外展開について詳しく解説しました。
日本のみで農業を行うことも決して悪いことではありません。
海外に進出することで、日本の輸入も増え食料自給率の低下を招く可能性もあります。
ですが、海外での農業ビジネス成功は日本の伝統ある農業を世界へ広げるチャンスでもあります。
ぜひ検討してみてはいかがでしょうか？
また「みんなで農家さん」では農業に関する様々な情報を掲載しております。
農業従事者からこれから農家を目指す方まで役に立つ情報が掲載されていますので、ぜひご覧ください。
https://minnadenoukasan.life/
最後までご覧いただきありがとうございました。
コメント