農家は注目!農業におすすめ免許、農業機械
人間の大切な食文化を陰で支えているのが「農業」です。
自然を舞台に気候や天候と戦いながらも大地の恵みである作物を育てる。
確かに、大きなやりがいと共に大変な労力のかかる仕事です。
今まで、高齢化や担い手の不足が問題視されていました。
ですが近年は若者を中心に農業が人気を集め始めています。
忙しい都会での暮らしに疲れ果て、のどかな自然の多い田舎での生活に憧れを抱く人が増えてきているのです。
農業の強い味方!免許と農業機械
しかし、農業とはやはり大変な労力もかかる仕事。
なんの準備も助けもなく就業するにのは少し恐いですよね?
そんなあなたに農業を行う上で大きなサポートをしてくれる「免許」や「農業機械」をご紹介しましょう!
ハードルの高そうな農業の道への心強い味方になってくれます。
農業にとって資格とは?
農業を営むためには、資格や免許の取得は必須ではありません。
資格などを持っていなくても農業を始めることは可能なのです。
ですが、資格などを持っておくことで農業に必要な視点を数多く、身につけることができます。
また、周囲からの信頼を獲得でき、仕事での幅の広がりに生かせるケースも多いのです。
これから農業を営んだり、農業に携わったりしたいと考えている人は、ぜひ資格の取得を考えてみてはいかがでしょうか?
初めての農家に必要な農家資格とは?
なお、農家として登録するための「農家資格」は存在しています。
農地を買ったり借りたりする場合に必要となります。
農家資格を得るためには市町村の農地基本台帳に記載があることが前提条件となります。
はじめて農業を行う場合は、これらの「手続き上の農家資格」についてあらかじめ知っておく必要があります。
手続きの詳細は地方自治体によって異なるので、注意しましょう。
農業におすすめの資格6選(基礎・実務編)
まずは、農業全体や実務に活用できる便利な資格から解説します。
農業をイチからスタートしたい人はご一読ください。
①普通自動車免許
野菜などを運搬する際に必要なトラックやトラクターの運転免許は必要不可欠。
ちなみに、農業現場で使用される車はマニュアル車が多い傾向にあります。
オートマ車の免許しか持っていない人は、まずマニュアル車の運転免許を取得することから始めましょう。
一般的な運転免許の他にも、以下の免許も農業で役立ちます。
・小型特殊自動車免許
小型特殊自動車免許は小型のトラクターやコンバインなどの農耕用車両を公道で運転する際に必要な免許。
原付免許と同様、試験のみで取得可能です。
なお、普通免許を持っている人は、小型特殊免許で運転できる車両はすべて運転可能なため、新たに取得しなくても大丈夫です。
・大型特殊自動車運転免許(農耕車限定)
大型特殊自動車運転免許(農耕車限定)は大型のトラクターで公道を走る際に必要となる免許。
他にも大型の農耕用車両の運転が必要な場合には取得が必須となりますので、確認しましょう。
・けん引免許
けん引免許とは、車両総重量が750キロを超える他の車をけん引する際に必要な免許。
あなたの農業に必要となりそうな免許を理解して、事前に取得しておきましょう。
②日本農業技術検定
日本農業技術検定とは、一般社団法人全国農業会議所が実施する検定試験。
農業界の人材育成・確保を目的とした検定です。
日本農業技術検定には1級(実践レベル)・2級(基本レベル)・3級(入門レベル)の3つのレベルが用意されています。
入門レベルは学科試験のみ、その他2種類は学科試験と実技試験で構成されています。
農業法人などの農業関連企業等へ就職を希望する場合には自己アピールにも有効な資格です。
農業を体系的に学びたい場合は取得をオススメします。
③日本農業検定
日本農業検定は、一般社団法人全国農協観光協会が開催する検定試験。
通称、農検とも呼ばれています。
「栽培・農業全般・環境・食の重点4分野の基礎知識の習得」を促進する目的で実施されています。
1級・2級・3級の3つのレベルが用意されています。
農業界への就職を検討している人から小学生まで幅広い層が受験できる資格。
このため、受験ハードルは比較的低いと言えます。
農業の理解を深めたい方は、ぜひ受験されてみてはいかがでしょうか。
④農薬管理指導士
農薬管理指導士とは「農薬管理指導士養成研修」を受講し、試験に通過することで都道府県知事より認定される農薬取扱者の資格。
農薬の安全性を確保するために、農薬の取り扱い管理に関して正しい知識を持った者を指し、指導的立場に立つためにも必要になる資格です。
有効期間は都道府県によって異なりますが、ほとんどは3年間。
更新するためには研修があり、試験があるケースもあります。
農薬を用いた農業に携わる場合は、持っていると有効な資格です。
⑤農業機械士
農業機械士とは養成研修を受講し、農業機械士技能検定試験に合格することで得られる資格。
農業で活用するトラクターやロータリーなどの農業機械を適切に取り扱うために必要な知識・技術を習得できる資格です。
農業機械は取り扱いを一歩間違えると大けがに負う可能性があります。
農業に携わる中で、農業機械を使用する場合は取得すると良いでしょう。
⑥農業簿記検定
農業簿記検定とは、一般財団法人日本ビジネス技能検定協会が、一般社団法人全国農業経営コンサルタント協会による監修のもと実施する資格試験。
農業経営において必ず知っておくべき農業簿記のスキルを習得できる資格です。
1級・2級・3級の3つのレベルがあります。
個人事業として農業を始める場合や法人経営を行う場合など、いずれにおいても経理のスキルが必要になってきます。
農業を営む立場を目指している人は、学んでおくと便利です。。
農業におすすめの資格4選(スキルアップ編)
さらに、農業の域を超えた、スキルアップに便利な資格のご紹介です。
農家と消費者の架け橋になりたい、もう一歩先の農業へ進みたい方は、ぜひチャレンジしてみましょう。
①産業用マルチローターオペレーター技能認定
産業用マルチローターオペレーター技能認定とは、産業用にドローンを使用する際に必要となる資格。
一般社団法人農林水産航空協会によって運営されています。
指定の施設でオペレーター教習を受講して、修了が認定されると認定証が交付がされます。
近年では農薬散布業務などをドローン(マルチローター)で実施するケースも増えてきました。
この技能認定は、ドローンを農薬散布などの産業で使用するために安全性を確保し適正に利用するために設けられました。
ドローンを活用して効率的に業務を進めたい場合に役立つ資格です。
取得しておくと非常に便利です。
②ボイラー技士
ボイラー技士とは、ボイラーの操作・点検を行う際に必要となる国家資格。
一定の条件を満たし、厚生労働大臣が指定する試験機関の試験を合格すれば、免許を取得できます。
農業の場合は、ボイラーを使ったハウス栽培を実施する際に必要です。
ボイラー技士には3つの階級があります。
ちなみに、ボイラー設備ではほとんどが重油を扱うことになります。
その場合は危険物取扱者(乙種第4類)の資格も併せて取得する必要があります。
ボイラーの規模や区分によっては資格の要不要が変わってくるので、確認は必要です。
ハウス栽培に携わる場合は、免許を取得しておくといいでしょう。
③野菜栽培士
野菜栽培士とは日本インストラクター技術協会が認定する野菜栽培に関する資格。
季節の野菜の育成方法や野菜の持っている栄養素、野菜と相性の良い食材。
などなど、野菜に関する知識を習得していきます。
知識を実際の栽培や販売に活用する他、講演活動をすることも可能です。
在宅で受験可能なので、野菜の知識をより深めていきたい人にはオススメです。
④野菜ソムリエ
野菜ソムリエは一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が認定する資格。
養成講座を受講し試験を合格すれば、資格が取得できます。
野菜の幅広い知識を得られると人気の資格で、芸能人による取得でも大きな話題になりました。
野菜・果物の目利きから、栄養素、素材に合う調理法などなど。
知っておくと食生活で便利な野菜・果物の知識を得ることができます。
日常生活にも役立ち、お料理教室、食育、レシピの開発など、幅広い活躍が可能になる資格です。
農家と食卓の架け橋になれる資格なのでオススメです。
資格取得のための注意点
さて、様々な役立つ資格をご紹介しましたが、注意点もあります。
資格を取得する際は本当に必要な資格かどうかを見極める必要があります。
今回ご紹介した資格は農業で役立つ資格です。
農業も育てる作物により活用できる資格は変わってきます。
資格の取得には時間やお金などのコストがかかってしまうことを認識しておきましょう。
農業に役立つ資格を取得し、より深い理解を持って参入しましょう!
農家必見!役立つ農業機械
農業をこれからスタートする方の中で、どんな農業機械を購入すればいいのか?が分からない人も多いのではないでしょうか?
農業の作業の効率をアップする「農業機械の種類」について解説していきます。
農業機械の機械は多種多様あります。
シーズンやスタイルによっても使用する農業機械は違ってくるのです。
まずは代表的な農業機械をご紹介します。
最も使われる、トラクターの種類
農業機械で最も代表的なのが、トラクター。
水田や稲作などで主に使用されるのが、コンバインや田植え機、バインダーや精米機など。
①コンバイン
コンバインは、麦や稲などを収穫する際に使用する機械。
水田で稲を刈ったり、畑で農作物を刈り取る際に使用したり、脱穀などでも使用されることもあります。
コンバインには、自脱型コンバインと普通型コンバインがあります。
メーカーによっても特性があります。
クボタ製は高性能・高作業力・高湿田性能において定評があります。
ヤンマー製は、素早く丁寧かつ力強い作業が出来ることにおいて評判があります。
どちらも人気の高いメーカーです。
②田植え機
田植え機は、苗や稲などを畑に植える際に使用する農機具。
乗るタイプの乗用型と、歩いて植える歩行型の田植え機があります。
乗用型には、ロータリー式と、軽量クランク式があります。
どのメーカーの製品でも作業効率をアップさせてくれます。
③バインダー
バインダーは、農作物を刈り取り、束ねたりする際に使用する機械です。
構造はデバイダー(引き起こし部)と走行部、結束部、刈り取り部で成立しています。
④精米機
精米機は、収穫されたお米の糠や玄米などを除去して精米するための農機具。
最近では、精米機を設置しているスーパーなども多くなりました。
お店で購入した玄米や、自宅で作ったお米を精米する際に用いられることが多い機械です。
収穫の際に活躍する農機具
収穫時には主にコンバインやバインダーが多く用いられます。
その他にも、野菜収穫機やロールべーラー、脱穀機やトウモロコシ収穫機などが使用されます。
①野菜収穫機
野菜収穫機は、出来上がった野菜を収穫する際に用いる機械。
農業の機械で有名なヤンマーは、野菜の種類によって専用の機械があるのが特徴です。
ネギ、きゃべつ、人参、たまねぎ、大根、じゃがいも、枝豆などなど…。
その野菜ごとの専用機があります。
②ロールべーラー
ロールベーラーは、藁や干し草などの作物を圧縮させて円柱状に成型する、梱包専用の農機具。
藁や干し草をベーラー内部で巻き上げます。
「トワイン」と呼ばれる牧草用結束紐で束ねて、円柱状に成型する機械です。
③脱穀機
脱穀機は、米などの収穫に用いられる機械。
江戸時代では千歯扱き(せんばこき)などが活躍しました。
脱穀機は、自動脱穀機、自走自脱型脱穀機、足踏み式脱穀機の3種類。
一般的に使用されていることが多いのは、自動脱穀機になります。
酪農専用の農業機械
酪農に使用される機械は、自動給餌機、搾乳機械、牛乳冷却機、給水機など。
①自動給餌機
家畜の豚や牛などに機械を使って餌を与えることを目的とした機械。
大豆やトウモロコシなどの飼料を入れると、自動的に機械が切り分けて混ぜ合わせ、移動して餌をまいてくれます。
②搾乳機械
牛やヤギなどの乳を搾乳する為の機械。
酪農業で働く際には、必要不可欠な機械です。
搾乳機器を取り扱っている業者は、協同インターナショナルや、中央ミリオン株式会社、本多製作所など。
③牛乳冷却機
牛乳冷却機は、バルククーラーとも呼ばれる機械。
牛やヤギから搾乳した生乳の熱を温度を下げるために用いられます。
牛やヤギの体温は意外にも高いので、細菌の増殖を防ぐためにも、冷却機にて急速に冷却します。
④給水機
家畜の牛やヤギなどが、お水を飲むための機械。
一定の量で水があり、耐久性に優れていてるため、オススメなのが協同インターナショナルの給水機。
日本で代表的な農業機械メーカー3選!
農業機械と言っても取り扱っているメーカーは数多くあります。
メーカーにより得意としている分野も性能にも個性があります。
そこで特におすすめの農業機械メーカーを3つご紹介します。
①井関農機株式会社(イセキ)
井関農機(イセキ)は、農業機械業界にて、トップクラスを誇る農機具メーカー。
トラクターを始め、田植え機、コンバイン、乾燥調製器、野菜作機械、トラクタ作業機、乗用管理機、管理機、耕うん機などの製造・販売、その他にも、農業用施設や先端技術などを取り入れている人気のメーカーです。
②クボタ
クボタは、農業機械業界でトップクラスに位置する農機具メーカー。
農機メーカーは、世界で3位にランクインしています。
2010年には創業120周年を迎えました。
トラクターや田植え機、コンバイン(ハーベスタ・バインダー)、管理機、耕うん機、乗用モーア等があります。その他には、草刈り機、乾燥調整器、アタッチメント、インプルメントなどを取り扱っている人気メーカーです。
KSAS(クボタ スマートアグリシステム)や菜園倶楽部、テーラーも展開中。
③ヤンマー
農機具メーカーとして歴史の古い「ヤンマー」。
ヤンマーは、1912年3月に、「山岡発動機工作所」として創業したのをきっかけに、1931年には、株式会社山岡発動機工作所を設立。
トラクターやディーゼルエンジンの製造・販売を得意分野としています。
トラクターや田植え機、野菜機器や大豆機器、コンバインやバインダーなどを製造販売。
その他にも、管理機やミニの耕うん機、資材や運搬車、除雪機やコイン精米機などを取り扱っている人気メーカーです。
まとめ 農業の未来はどうなるか
自宅で作物を育てる家庭菜園の人気が近年上昇しています。
そして実は本格的に農業をスタートする若い世代の男性も増加しているのです。
高齢化が進行して担い手不足に悩まされていた農家ですが、職業訓練や体験実習なども行い受け皿を増やしています。
何の知識も持たすにスタートするのは何事も腰が重くなりがちですね。
今回は農業のためのオススメ「免許」や「農業機械」について解説しました。
これからスタートする方はまずは簡単な資格取得から踏み出してもいいかもしれません。
農家の方は新しい担い手がスタートしやすいように便利な農業機械などの情報を共有されてはいかがでしょうか?
明日の食文化を支える農業がこれからも発展するためにお役に立てれば幸いです。
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