地域おこし協力隊って何?『目的と事例4選』
参照:https://editors-saga.jp/editors/nyannyans/20170810_78.html
街の活性化を図りたい、街の特産物をもっと全国に広げたい
でもどうすればいいのか。。。
そんな地域のかたは一度は地域協力おこし隊って言葉を聞いたことがあるかと思います。
初めての方は地域協力おこし隊って何?と疑問もあるでしょう。
ここでは地域協力おこし隊についてと活動していること
目的についての解説、事例を紹介いたします!!
起業型協力隊を誘致すると、自治体にどんなメリットがあるのか?
地域おこし協力隊
地域おこし協力隊とは、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組のことを目的とした総務省の活動の一つになります。
隊員は各自治体の委嘱を受け、任期は概ね1年以上、3年未満となります。
令和3年度で約6,000名の隊員が全国で活動しています。
この隊員数を令和8年度までに10,000人に増やすという目標を掲げており、
この目標に向け、地域おこし協力隊等の強化を行っています。
具体的な活動内容や条件、待遇は、募集自治体により様々ですが、総務省では、地域おこし協力隊員の活動に要する経費として、隊員1人あたり480万円を上限として、財政措置を行っています。
任期中は、自治体・サポートデスク等による日々の相談、隊員向けの各種研修等様々なサポートを受けることができます。
任期後は、起業希望者向けの補助制度もあります。
特別交付税措置について
地域おこし協力隊に取り組む自治体に対して次に掲げる経費が特別交付税措置をとることができます。
【隊員向け】
1 地域おこし協力隊員の活動に要する経費:480万円/隊員1人を上限
報償費等…280万円
(隊員のスキルや地理的条件等を考慮した上で、最大330万円まで支給可能。その場合も480万円が上限)
その他の経費…200万円
(活動旅費、作業道具等の消耗品費、関係者間の調整などに要する事務的な経費、研修等の経費など)
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、受入自治体が「任期の延長が必要」と認めた場合には、2年を上限として任期の特例を認めることとし、他の隊員と 同様に報償費等について特別交付税措置(令和元年度から3年度までに任用された隊員を対象)。
2 地域おこし協力隊員等の起業・事業承継に要する経費:100万円/1人を上限 ・最終年次及び任期終了後1年以内の起業又は事業承継が対象。令和4年度は引き続き、対象期間を最終年次及び任期終了後2年以内へ延長。
3 任期終了後の隊員が定住するための空き家の改修に要する経費(令和3年度から):措置率0.5
【自治体向け】
4 地域おこし協力隊員の募集等に要する経費:200万円/1団体を上限
➢「おためし地域おこし協力隊」に要する経費 :100万円/1団体を上限
(※) (※※) ➢ 「地域おこし協力隊インターン」に要する経費(令和3年度から):100万円/1団体を上限 、1.2万円/1人・1日を上限
(※)…団体のプログラム作成等に要する経費、(※※)…参加者の活動に要する経費
◎都道府県に対し、以下の取組に要する経費について、普通交付税措置
1 地域おこし協力隊等を対象とする研修等(平成28年度から)
2 地域おこし協力隊員OB・OGを活用した現役隊員向けのサポート体制の整備(令和2年度から)
参照元:総務省https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/02gyosei08_03000066.html
起業型協力隊を誘致すると、自治体にどんなメリットがあるのか?
参照:https://weels-media.net/2021/04/28/kyouryokutai-merit/
町おこしを目的として地域おこし協力隊を誘致するにしても起業型をオススメします。
おすすめする大きな理由は、人材のポテンシャルを最大限に活用できる点です。
協力隊に応募する方の多くは
『自分の力で地方に貢献したい!』 『地方で自分の夢を叶えたい』と熱い想いを持っています。
このポテンシャルをいかに引き出し、地域で奮闘してもらえるかが協力隊事業の最大のポイントとなります。
協力隊を受け入れる自治体の中には、地域や役場の仕事の手伝いなど、単なる雑用をお願いしてしまうケースが少なくありません。
その結果、せっかく地域外からやってきた意欲の高い人材のモチベーションを下げてしまうといったような非常にもったいない状況が生まれてしまいます。
一方、起業型協力隊では「協力隊がやりたいことを積極的に受け入れ応援する」という姿勢が自治体に求められます。
「成功するかどうか分からない事業」を応援することは、自治体にとってハードルが高い決断かもしれません。
しかし、協力隊がチャレンジできる機会や環境を作ることで、
自治体には4つのメリットが期待できると考えています。
起業型を誘致する4つのメリット!!
参照:https://www.town.sobetsu.lg.jp/iju/kyo/2022/03/iju-merit-demerit-corona.html
1、定住に繋がりやすい
通常の協力隊が定住しない理由の一つに、任期後にやりたい仕事がなく定住が難しい点が挙げられます。
一方で、起業型では事業が成功すれば、任期後も自分自身が作った事業で生活することができます。
2、雇用創出に繋がりやすい
地方の人口減少の要因の一つである若者の地元離れは、賃金が高く安定した需要のある質の高い仕事が少ないことが原因だと言われています。質の高い仕事とは、賃金水準が高く、雇用形態が安定的な仕事です。
時代に合った安定して需要が見込まれるビジネスが生まれれば、安定した雇用を生み出すことができ、若者の活躍の場を広げることができます。
3、起業することにより法人税が町に入る
事業成功の効果は、数字としても現れます。
協力隊が起業すれば、町に法人税が入り、企業の成長とともにこの法人税も増加していきます。
町の新しいビジネスを育むことで、町を運営していくために必要不可欠な税収の増加にも繋がります。
4、ビジネスで地域課題解決ができる
起業型地域おこし協力隊は地域の課題を解決するビジネスの実現に取り組むため、ビジネスとしての成功が地域の課題解決にも繋がります。
町から起業家を輩出することで町のPRに繋がります。
起業ができる地域としてのブランディングが確立すれば、さらに新しい起業家を呼び込むチャンスをグッと高め、町の課題解決や活性化につなげることができる。
【事例解説】地域おこし協力隊を活用した取組事例4選
持続的な地域おこしの取り組みにつながった事例を紹介します。
事例①【名産品の魅力度アップ】弘前市(青森県)
弘前市(青森県)の協力隊は、地域の特産品であるりんご栽培の過程で廃棄される「りんごの花」を活用したユニークな地域おこし事業「hana-tsumi(ハナツミ)」を提案しています。
りんごの名産地である同市では5月上旬から、山の裾野から街中まで「りんごの花」が咲き誇りますが、その大部分は栽培の過程で間引き(摘花)され、廃棄されます。
「hana-tsumi」は、この捨てられるりんごの花をプリザーブドフラワーやハーバリウムなどに商品化するほか、イベントでのフラワーシャワーなどでの活用を行い、りんご栽培の丁寧さと花の美しさをアピールするとともに「りんご」と「弘前(青森)」の魅力アップを図る事業です。
お土産品やギフト商品としてハーバリウムやプリザーブドフラワーなどを首都圏などでも販売する計画です。
事例②【地域資源の掘り起こし】桜川市(茨城県)
桜川市(茨城県)の協力隊は地域内外の人々の交流の場づくりと地域コミュニティの活性化を目指した事業「大泉さくらガーデンヒルズプロジェクト」を推進しています。
同市大泉地区の隠れた地域資源である「桜」を活用したもので、「桜の塩漬け」「桜の石けん」等の商品開発などを行うほか、直売所にコミュニティスペース機能を併せ持たせることで、地域内外の人々の交流の場をつくり、コミュニティ形成に寄与することを目的としています。
同地区にある農産物直売所の運営体制等も見直し、『稼げる事業体制』を構築するとともに、商品開発と並行してハーブガーデン等の周辺環境整備も実施しています。
これらの取り組みで、地域の生産者の所得向上、やる気の創出につなげ、地域の活力を支えることを目指しています。
事例③【“まち”のブランド化】東広島市(広島県)
東広島市(広島県)の協力隊は多くの人に『コト体験』を提供する事業
「豊栄羊毛プロジェクト」を推進しています。
これは、同市豊栄町で草刈りのために飼育されている羊の毛を活用し、空き家となっていた古民家を借り上げた「ウール工房」で地域の若者や高齢者とともにピアスやモビールなどのアクセサリー製作や糸紡ぎといった体験の提供などを行うものです。
これらの活動を通じて「羊のまち」としてのブランド化と農村田園環境の維持を図ります。
豊栄羊毛で作成したアクセサリーを県内の道の駅や空港などで販売するほか、都会のカフェなどでも販売することで、広島県のお土産品として代表的な「モノ」ものに成長させることも目指しています。
さらに、町内の公民館や生涯学習センターでアクセサリーづくり等の講座を開講し、地域住民との関わりも深めています。
事例④【癒しの空間で地域活性】糸満市 (沖縄県)
糸満市 (沖縄県)の協力隊は、公民館という地域自治の拠点を活用して地域住民と来訪者との交流ビジネスを展開する地域おこし事業「公民館を活用した『半自治半X』」を推進しています。
公民館で若者向けイベントを開催するほか、公民館の窓から見える青い海のロケーションを癒しスポットとして、来訪する若者と地元のおじぃ・おばぁと楽しく会話を交わせる『癒しの空間づくり』を通じて、過疎化が進んだ地域コミュニティと経済活動の活性化を目指す事業です。
こうした活動により、 地元住民だけの公民館ではなく市外・県外からの利用者を増やし、地域の憩いの場の活性化を促進します。
まとめ
参照:https://omotenashi.work/column/bits_of_knowledge/30068
ここまで地域おこし協力隊について解説と事例を紹介いたしました。
地域の活性化をするために総務省も特別交付措置をとっていたりとしていますが、結果的に迎える自治体が隊員と上手くやっていくことも大切になります。
地域おこし協力隊のかたは、地方の活性化にすこしでも意欲的にな人が多いためそんな人達を少しでも定住し事業と共に地方をPRすることができれば地方の自治体にとってもメリットは大きいと思います。
ただ、やはり現実問題何も知らない人達で事業を起こすのは難しいのも現実です。
そんな時はきちんと農業や事業について学ぶことができる場所を利用してもらいそこから受け入れるのも一つの手段かもしれません。
参考までに農業や事業までを学ぶできる場所を紹介しておきます。
『農業大学校』
農業大学校は就農希望者を対象に、農業を学ぶことに特化した専門学校です。
実践的に学べることで農家に必要な知識と技術を身につけることが可能です。
2年間通学するコースだけではなく、社会人向けの短期間の研修も存在するため、働きながらでも無理せず通うことが可能です。
卒業後独立して就農する人は一部の人で、他の人は就農前に他の機関や農家にて研修や就職をしています。
「みんなで農家さん」
農業が未経験の方でも安心して始められるよう、みんなで農家さんでは、農業にまつわるオンラインでの一般研修や、農園での実演研修などを実施しています。
また『研修農園』として機能する農園を所有しているので、数年の実績を積むことで『認定農業者』や『認定新規就農者』の資格を取得することも可能です。
みんなで農家さんはシェア農場の運営をしているため、新規就農の際に必要な農地探しや施設建設費、農機具などを用意する必要がありません。
そのため、新規就農のハードルは非常に低くなっております。
また、就農に必要な助成金などのサポートや栽培に関するサポートも行っております。
新規就農にはどうしても膨大な時間とお金が必要になってしまいますが、みんなで農家さんではそういった必要なことを最小限にしながら就農することが可能です。
これらの場所は体験から事業について収益化についても学ぶことができるので、
地域おこし協力隊として活動したいかたや、迎えたい自治体はきちんと学んで地方の活性化に助力してくれるのか判断できる一つの材料にはなるのではないでしょうか。
少しでも地方の活性化が上手くいくように地域おこし協力隊の方も迎え入れる自治体もこの記事を通して少しでもどうすれば良いか考えて下さればと思います。
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