地方創生にもつながる!農業ボランティアで農家体験やってみよう

現在の、日本の農業従事者は、65歳以上が6割、 40代以下が1割。

アンバランスな状況になっています。

高齢化の進行に歯止めが効かず、担い手の不足が課題の農業。

ですが、近年では40代以下の若い就農者が増加の傾向にあるのです。

※農林水産省調べ

実は農業が若者の間にてブームの兆しにあります。

そんな中、「農業ボランティア」が注目されています。

地方創生や人手不足、担い手の不足を解消する意味でも農業への新しい架け橋として注目されています。

今回は「農業ボランティア」について解説をしていきます。

これから農業をスタートしていきたい人にも、ぜひご一読いただきたいです。

農業のお手伝いからスタートしよう

第二の人生に農業を考えている方はまず「お手伝い」からスタートされてはいかがでしょうか?

農業を「お手伝い」から体験することができる機会として、注目を集めているのが、農業ボランティアなのです。

今回は、農業ボランティアの種類や作業内容、探し方など解説していきましょう。

農業ボランティアは、「援農ボランティア」とも呼ばれています。

高齢化が進み、担い手不足の農家を支援するために農作業をお手伝いする活動のことを言います。

農業ボランティアは、全国各地の農家で募集をしています。

農業従事者の高齢化に伴い、

跡継ぎがいない、

新規就農者が増えない

…などの理由で農家の数の減少が起きています。

これからの農業にとって大きな課題となっています。

一部の農業法人を除いて、ほとんどの農家は人手が不足しているのです。

閑散期や比較的作業が落ちついている時期は影響が少ないのですが、農作物の栽培時期が重なる4月から10月頃の農繁期には人手不足になりがちなのです。

水稲では育苗や田植え、稲刈りの時期、野菜では初夏から秋にかけての収穫時期は特に多忙な期間なのです。

なかなか機会が少ない、都市と農村の交流を深める「地方創生」の効果もあります。

農業は地方創生のキーポイント」

地方の創生を目指す上で、農業は大きなキーポイントとなります。

農業は国民の最も重要な食文化に直結しています。

社会的な労働力の不足とともに、農業地域においての次世代の担い手不足。

日本全体の農地は年々減少傾向にあり、その後には耕す人がいなくなり荒廃した跡地が残るのです。

農業の衰退は地域の衰退ともいえます。

やがては日本全土の衰退へと繋がっていく危険性があるのです。

多くの懸念材料を抱える農業ですが、明るい話題も増えています。

地域資源の活用に前向きな地域住民の取り組みや、農業経営への積極的な企業誘致、若者の田園回帰への志向など…。起死回生のチャンスもあります。

里山や田園などが原風景として再注目されています。

地方創生を考えるとき、地域の活性化と農業、都市と農業地域や各年代層の関係性は重要視されるキーポイントとなります。

都市部での忙しい生活から離れてのんびりとした田舎生活に転換したい。

そのひとつの道として、農業という手段もあります。

ですがいきなり何のアテもなくスタートするのはハードルが高すぎます。

農業ボランティアへの参加は将来農家を目指す人には最初の一歩になります。

農業に興味がある方や体験してみたい方が、人手不足の農家とつながることで将来の農業従事者を増やす目的があります。

農業ボランティアを通じて、地方との繋がりが増えるため。地方創生にも繋がっていくのです。

農業ボランティアの内容

農業ボランティアの種類は大きく2つに分かれています。

・農繁期の一定期間のお手伝いをするタイプ

・収穫期などの週末に行うイベント型タイプ

・農繁期の一定期間のお手伝いをするタイプ

忙しい時期に一定期間のお手伝いをするボランティア。

食事は農家によって出たり出なかったりいろいろです。

受入期間は数カ月に渡ることが多く、作業時間や作業内容などを含め話し合って決めます。

・収穫期などの週末に行うイベント型タイプ

主に収穫期などに開催されます。

週末泊まり込みでボランティアをするケースが多いです。

初日はオリエンテーションで農作業についての説明を受講します。

その後で農作業を行い、翌日は朝から終日作業をする流れが多いです。

※イベント型は、作業自体はボランティアですが旅行代金がかかる事も多いので、週末旅行も兼ねた滞在型農業体験として参加する人が多いです。

農業ボランティアの主な内容

農業ボランティアの作業内容は、参加する農家先により変わってきます。

基本的には、土づくりから種まき、田植え、収穫、作物の選定作業など。

募集項目にほとんどの場合、記入していることが多いので、そちらに必ず目を通すことにしましょう。

※当日、必要な持ち物

・マスク

・長靴もしくは地下足袋

・軍手

・農作業ができる服(長袖・長ズボン)

・飲み物

・帽子(夏場は必須)

・タオル

「人気のボランティアは?」

さて、農業ボランティアで一番の人気なのはどんなボランティアでしょうか?

1位「収穫」

最も人気が集まっているのは「収穫」のボランティアです。

農家が丹精をこめて育てた作物を収穫するのは楽しそうという意見が多いようです。

2位「農作物の選定作業」

比較的軽作業で、日焼けの心配がないのが人気の理由です。

3位「土作り」

農業において一番大事な作業。

家庭菜園の野菜作りの参考にもなりそう。

野菜の生育に重要な土作りは学びになる

などの理由で選ばれました。

その他にも、種まきなども人気です。

まいた種が少しずつ育つのが楽しみ。

種を蒔くのが楽しそう、

種まきについて学びたい

という声が多く挙がっていました。

楽しく作業しながら、農業を学びたい!という声が多いようですね。

農業ボランティアの5つのメリット

・非日常の体験ができる

・農家から専門のスキルを学べる

・農作業の大きな流れや生活を体験できる

・将来のためのツテができる

・農家を選択するかの判断材料

・非日常の体験ができる

農業ボランティアでは、農家以外の人にとっては非日常の体験ができます。

普段の生活では味わえない体験や経験はお金で買うことができません。

人生に新しい発見をもたらしてくれるのは、大きなボランティアのメリットと言えます。

・農家から専門のスキルを学べる

将来的には農業をしたいと思ってる場合、プロの農家から専門的なスキルを学べる点です。

農業に関する知識的な勉強をすることは独学でも、もちろん可能です。

家庭菜園を作ったりプランター栽培などを通じて、自分自身でも野菜作りを実践することができます。

ですが、農業のプロだからこそ知っている生きた知識があります。

これは、農家を通じてでしか学ぶことができません。

・農作業の大きな流れや生活を体験できる

農作業の大きな一連の流れや、農家の生活を経験できることは、農業ボランティアの大きなメリットのひとつです。

年間を通した農家の生活は、農作物の栽培過程によって少しずつ変化していくのです。一般的な勤め人の生活サイクルとはかなり異なります。

一度、農家の生活を体験しておくと、将来の就農したときに大いに役立ちます。

就農を考えている人だけではなく、家庭菜園や市民農園で畑を借りている人にとっても実践的な学習になるでしょう。

・将来のためのツテができる

就農を考えている人にとっては、就農の際にツテができるのも大きなメリットの一つです。

農家になるための勉強や研修を学んでも、いざ就農しようした時に、肝心の農地が見つからずに就農をあきらめてしまう人も多いようです。

本格的な就農準備の前にツテを作っておけば、農地を探す際に的確な助言をもらえるでしょう。

・農家を選択するかの判断材料

将来、農家になるか迷っている場合もありますよね。

農業を実際に体験することで向き不向きの判断材料になります。

もし、会社をやめて農家になってみたのに、やっぱり自分には合わないとなっても後戻りすることが難しいのです。

一度ボランティアを経験することで、農業が向いているかどうかを判断することができるでしょう。

第二の人生を農業でスタート

何事も始めるなら若いうちの方が良いと一般的に言われています。

ですが、ある程度の人生経験を積み重ねてから、別の道へ進みたいと思う人も多いのではないでしょうか?

若い頃は都会での生活は楽しいですが、中年期以降はのんびりした田舎での生活を送りたい人も多いようです。

前述した通り、40代からの農業従事者が増加傾向にあります。

中年期からの農業のメリットとはなんでしょうか?

・中年期のメリット

中年期は十分な社会人経験を積んでいるため、人付き合いに慣れている、コミュニケーション能力に長けているなどは大きなメリットになります。

基本的には自営業の農家なのですが、1人で黙々と作業をしていれば成立するわけではありません。

自治体の農業支援課や農協、近隣の農家など、さまざまな人たちとのコミュニケーションは必須となります。

慣れない就農で困ったときには先輩農家からの助言をもらうことも多いのです。

いわゆるコミュ力は大きな力となります。

また、資金を貯める期間が十分にあるというメリットもあります。

就農する際は農地や農機具、種苗、肥料などの設備や道具などを購入するため、高額の初期費用が必要になるのです。

就農前後の数年は利益を上げるのは簡単ではありません。

準備資金には余裕があった方が良いです。

中年期以降なら潤沢な資金を計画的に用意することが可能です。

・中年期のデメリット

中年期からスタートする農業のデメリット。

それは体力の衰えです。農業は毎日屋外で作業をするのが日常です。

厳しい自然環境と向き合いながら、農作物や農地の管理をしていくことになります。

若い頃よりも回復力が落ちているため、一夜の睡眠では疲労が回復しない時もあります。つまり、疲労の蓄積も気をつける必要があります。

また、それまでの人生経験から考え方が固執してしまい、頑固になってしまえば、新しい知識を吸収しにくいケースもあります。

農業は天候や環境によって臨機応変に対応していく力が必要です。

マニュアル通りに動けば、確実に農作物が育つわけではありません。

中年期以降の就農は、若い人よりも営農を通しての農業経験は必然的に短くなります。

柔軟に物事を考えることを大切にして、貪欲に吸収していこうという意欲が必要になります。

メリットもデメリットこそありますが、中年期からの就農は決して遅くはありません。

農業ボランティアで新しい人生への最初の一歩を踏み出すのはいかがでしょうか?

農業ボランティアの応募方法とは?

ここまでは農業ボランティアの内容について解説しました。

将来、就農をお考えの方から農業を趣味で楽しみたい方まで、目的はそれぞれだと思います。

それでは参加するためにはどのような手順を踏めば良いのでしょうか?

一定期間タイプの農業ボランティアの募集

一定期間の農業ボランティアは、各自治体の農政課で募集をされています。

ご希望の方は、農政課で、ボランティアの申し込みをしましょう。

ボランティアとして登録後、希望条件にあった農家が見つかり次第、自治体からの連絡が入ります。

農作業期間や作業時間、作業内容などの詳細を自治体と話し合った上で決定していきます。

滞在型タイプの農業ボランティアの募集

滞在型の農業ボランティアの場合は、JAが主催している場合と民間の場合があるのです。

今回はJAを例に具体的な応募方法をお話ししましょう。

JAの観光協会webサイトで農業ボランティアの募集が掲載されます。

農作物は季節によって変化します。。

野菜や果物から、畜産などいろいろな種類があるのです。

募集している農家のなかから行きたい地域や体験したい農作物を決定したら、旅行代金や旅行保険加入料、その他条件などをの詳細を確認しましょう。

申し込みしたいものの入力フォームに必要事項を入力して応募。

webサイトのほか、電話やFAXでも応募可能です。

農業ボランティアまとめ

農業ボランティアは、人手や担い手不足に悩む農家と農業を学びたい人がつながることのできるシステムです。

新しい人生のスタートとして、農業に挑戦したいが何をしていいのかわからない。

そんな人のためにも最初の一歩として貴重な学びを得ることができるでしょう。

もちろん、最初は初めての体験で戸惑いも多いでしょう。

不明な点は農家に質問して、ひとつずつ仕事を覚えていきましょう。

滞在型の良いところとしては「他のボランティアと一緒になることが多い」という面もあります。

農業好き同士が繋がり、交流を深める良い機会です。

これから農業を本格的にスタートしたい人も、家庭菜園などの趣味として楽しみたい人も、農業ボランティアに参加してみませんか?

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