農業大学校ではどんなことが学べる??基礎知識・就職先など紹介

「将来は農家で働きたい」と考えている方にとって農業を学ぶ場所はとても大切になってきます。
農家になるには必ずしも農業系の学校を卒業していなければなれないと言うわけではありません。
しかし、学生時代に農業を学ぶことでより農業についての知識を深めることができるのは間違いありません。

そんな中でオススメしたいのが「農業大学校」です。
農業大学校は高校生だけでなく社会人の方でも入学することができます。

この記事では「農業大学校とは?」「就職先は?」「学べることは?」などをまとめています。
ぜひ参考にしてみてください。

農業大学校とは?

農業大学校とは農業への就職を目指す人や、経営発展のためにスキルアップを図りたい農業従事者を対象とした研修教育機関のことです。

農業大学校は1年〜2年で農業の技術や経営を学ぶことのできる「農業の専門学校」と言われ、全国の道府県に41個の学校が存在します。

そしてよくある間違いとして多いのが「農業大学」と「農業大学校」の違いについてです。

農業大学と農業大学校の違いとは?

「農業学校」と「農業大学校」を同じと勘違いされる方もいますので、違いについて解説します。

農業学校と農業大学はそもそも学校としての種別が異なります。
農業大学は「東京農業大学」のような「農業大学」と名のつくところ以外にも一般的な大学に入っている「農学部」などに関しても農業大学に含まれます。

一方で農業大学校は専門学校と同じような色合いであり1年〜2年で農業に関する技術や経営について学ぶことを目的にしています。

以下表に違いについてまとめています。

学ぶ期間特徴
農業大学4年農業に関する幅広い知識を得ることができる
農業大学校1年〜2年作物の栽培技術など実践的な技術を学ぶ

ここまで見て「学ぶこと」「期間」など様々な違いを認識できたかと思います。
農業系の学校を選ぶ際は自分が何を学びたいのかを基準に考えると良いでしょう。

次に農業大学校では何が学べるのか?について深く解説していきます。

農業大学校の教育課程を紹介

農業大学校には、

  • 養成課程
  • 研究課程
  • 研修課程

の3つの学習過程があります。

養成過程

養成課程は高校卒業後の学力を有する人を対象にした入門的な学習過程です。
履修期間は約2400時間で、80単位以上を取得する必要があります。

また学習方法に関しては「講義・演習・実験」と実習があります。

研究過程

研究過程は養成過程を卒業すること、短大卒業者などを対象にしている過程です。
標準的な履修時間は養成課程と同じになります。

ただし学校によっては1年間としているところもあります。

研究過程は養成過程や短大で学んだことをさらに内容を深め、高度な農業技術や経営能力を養成することを目指します。
学習方法は「講義・演習・実験」と学習があります。

研修過程

研修過程はすでに農業で働いている方や就農したいと考えている方に更に知識や技術を深めたいという方が対象になります。

研修過程は「養成過程」や「研究過程」とは異なり、数週間程度の学習で学校によっては1日コースもあります。技術や知識はもちろん、経営や農業体験も受けることができます。

また、

学習できる教科に関しては、

  • 畑作物
  • 野菜
  • 果樹
  • 花き
  • 酪農
  • 肉牛
  • 養豚
  • 養鶏

など様々でそれぞれの分野を専門的に学ぶことができます。

また学校によって強みや特色があるため、自分が将来どんな農業をしたいかを明確にし、その分野に特化した学校を選ぶのも選択肢の1つと言えます。

農業大学校の主な就職先

農業大学校を卒業後に進み道は様々です。

実家が農業の家系であればそのまま農家を継ぐ方もいれば、家が非農家の方もいますので農業法人などに就職するという方もいます。
またごく稀に農業以外の分野に就職する方もいます。
そしてすぐに独立する方もいないわけではありませんが、オススメはしません。

ある程度の経験を現場で積んでからでは遅くはありません。

それではどんな就職先があるのか実際に紹介していきます。

農業法人

農業大学校卒業後に最も多いのが大規模な経営を行なっている農業法人の就職です。

毎年一定数の法人から募集がかかり、就職を行いますが独立するよりも安定性があります。
また農業では国が定めている「労働基準」は適用されませんが、近年では労働基準を適用している企業も増えてきています。

後々は独立を目指している方も数年は農業法人に就職し、経験や知識を積んで資金を少しづつ貯めていくのがおすすめです。

農協・農業団体

農業協同組合と言われる「JA」を始め、地方農政局などに就職する方も多くいます。

農協と農業法人の大きな違いは農業以外の事業ができるかどうかの違いが大きいです。
農業をする上で大きな違いはありませんが、農協は就職先によっては実際に作物を育てて収穫以外の業務を行うこともあります。

農業と言っても業務は様々です。
経験として農業に関する仕事を幅広く受けたい方にオススメの就職先です。

自営農業

実家が農家の場合、学校を卒業した後は実家の農家を引き継ぐという人がほとんどです。
家族経営になると基本的に小規模経営ですので、ほとんどが家族で作業を行い人手が必要になる収穫時期のみ働き手を雇用するという形です。

少数派であるものの卒業後すぐに農業機械や農業に関する主な業務を行うことができるのは自営農業のメリットであります。

農業大学校の入学方法や学費について

1番気になるのは入学方法や学費に関してではないでしょうか?
ここからは入学の年齢制限や入試、また学費について解説していきます。

入学の方法

まず農業大学校に入学するのに入試はあります。
学校によって異なりますが入試の中でも大きく「一般入試(前期・後期)」「推薦入試」があります。

推薦入試は10月頃、一般入試は1月、2月と一般的な学校とさほど変わりはない期間に入試があります。

また受験資格に関しては高等学校の卒業者か卒業者見込みの方であれば誰でも受験することができます。
また大きなポイントとして年齢制限はありません。
40歳や50歳になって農業をしてみたいという気持ちがあれば受験することは可能です。

また年齢制限はないため幅広い年齢層の学生と交流することができますので、貴重な体験をすることができます。

農業大学校を受験する前に学校の特色を知りたい方

農業大学校を受験したいけどどの学校がいいか分からないという方は、オープンキャンパスや学園祭に行くことをお勧めします。

気になる学校やどんな学校があるのかを知る機会にもなりますし、それぞれ学校の特色を知ることができます。
自分に合った学校を見つけその学校で学ぶことでより良い学生生活を送ることができます。

学費について

農業大学校は学費が安いこともメリットの1つと言えます。
年間で100万円以下が大半であり、入学費、授業費、教材費、食費、入寮費などがあります。

基本的に農業大学校は入寮が義務付けられていますので寮費と食費も払う必要があります。
また学費については「日本学生支援機構」の奨学金制度を受ければお金を借りることもできます。

農業大学校は農業大学や一般の大学に比べると1年にかかるお金が安いというのもメリットの1つdだと言えます。

まとめ

この記事では農業大学校で学習できることや農業大学との違いについて解説しました。
前提として農業大学校や農業大学を出ていないからといって農家に就職できないわけではありません。
しかし学校で学んでおくことで就職した際に知識や経験をより多く積むこともできます。

ここでは農業大学校について解説しましたが、農業大学と農業大学校はそれぞれ良い特色がありますので自分が学びたいことを明確にし学校を選びましょう。

また「みんなで農家さん」では農業に関する情報をたくさん掲載しています。
新規就農者にも学校で学べること以外の知識も学べるかもしれません、ぜひご覧ください。
https://minnadenoukasan.life/

最後まで閲覧いただきありがとうございました。

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