農業に興味を持ったら家庭菜園に挑戦!失敗しないおすすめの野菜7選

農業に興味があり「野菜を育ててみたい!」と思っていても、最初から大きな畑で栽培することは難しいですよね。

まずは自宅のベランダや庭の一画で楽しめる家庭菜園から挑戦してみましょう。自分で育てた野菜を自分で味わうのは格別ですよ。

また、仕事などで忙しく野菜を栽培する時間が無いという方も、「栽培しやすい野菜」を選ぶことで簡単に家庭菜園を楽しめます。

この記事では、初心者や忙しい方でも育てやすいおすすめの野菜を季節ごとに紹介します。また、家庭菜園の基礎知識と必要なアイテムについても紹介しています。

「農業に興味がある。」、「まずは家庭菜園をしたいけれど何を育てて良いか分からない」、「必要なものや基本的な情報について知りたい」という方はぜひ確認してみてください。

初心者におすすめの野菜の選び方

初心者の方にまずおすすめの野菜を選ぶポイントは5つあります。より家庭菜園を楽しめるようにポイントを押さえた上で野菜を選んでみましょう。

栽培しやすい野菜を選ぶ

栽培しやすさは野菜の種類によって異なります。

栽培しやすい野菜とは、手がかからず、収穫までの期間が短く、失敗しにくい野菜を指します。初心者であればなるべく難易度の低いものを選びましょう。

普段食べている野菜を選ぶ

家庭菜園の最大の楽しみは収穫して味わうことです。そのため、まずは普段食べなれている野菜を選ぶことをおすすめします。

収穫量が多い野菜を選ぶ

定期的に収穫できたり収穫量が多い野菜を選ぶことで家庭菜園のモチベーションを維持することができます。

収穫には早くて1か月程度かかるため、やる気がなくならないような工夫が必要となります。

場所を取らない野菜を選ぶ

栽培するのに場所を取らない野菜を選ぶことも重要です。

栽培する面積が広いと準備やその後の手入れに手間がかかります。まずは気軽にプランター栽培から始めることもおすすめです。

まずは1種類のみ選ぶ

育てたい野菜がたくさんあると、ついあれもこれもと手を出してしまうことも。野菜によって手入れの内容は異なります。

また、野菜によっては一緒に栽培することが望ましくない組み合わせも存在します。まずは1種類のみの栽培に挑戦し、慣れてきたら増やしていくことをおすすめします。

家庭菜園におすすめの野菜を季節別に紹介

初心者が家庭菜園をする時は、その時期にあった栽培しやすい野菜を選ぶことが収穫まで無事にたどり着くコツです。

ここでは初心者におすすめの野菜を季節別に紹介します。

通年栽培が可能な野菜

通年栽培可能な野菜は、はじめての家庭菜園におすすめです。

基本的にほぼ1年を通して栽培可能で栽培期間が短いため、いつでも始められる上に1ヵ月程度で収穫することが可能です。

ラディッシュ

科名アブラナ科
栽培期間30日間~
種まき時期3月~5月、9月~10月
栽培適温15~25度
食べ方サラダ、サンドイッチなど

ラディッシュは二十日大根とも呼ばれる、赤く丸いダイコンです。平均1か月、気温が低い時期は2か月で収穫できます。

根菜の中でも栽培期間がかなり短く育てやすい野菜です。発芽率も高く、失敗が少ない野菜です。冷涼な環境が好みのため、初心者は秋まきからはじめるといいでしょう。

小松菜

科名アブラナ科
栽培期間30日間
種まき時期3月~11月
栽培適温15~30度
食べ方お浸し、汁物、炒め物など

小松菜は、発芽率がよく丈夫な野菜です。真冬以外なら一年を通して栽培できます。春から秋の温かい時期は害虫が多いため防虫ネットを使用するか、秋に種まきをするのがおすすめです。

品種が多く、暑さに強いもの、寒さに強いものがあるため、栽培時期に合わせて選びましょう。

ミズナ

科名アブラナ科
栽培期間30日間
種まき時期3月~10月
栽培適温20~30度
食べ方サラダ、鍋物など

ミズナは寒さ暑さに強く冬以外は種まきができるので年に何回も繰り返し栽培できます。

自家製の水菜は市場に出回る水菜に比べて味が濃いのが魅力です。

春・夏に栽培が可能な野菜

春や夏の時期の家庭菜園は、育てやすい野菜の種類が豊富で、夏野菜や秋野菜が収穫できます。

種からの栽培も可能ですが、初心者には育苗が難しいため、苗から育てることをおすすめします。

ミニトマト

科名ナス科
栽培期間90日間
植え付け時期5月~6月
栽培適温25~28度
食べ方サラダ、トマトソースなど

トマトは果実の大きさが大きいほど収穫に時間がかかり難易度が高くなるため、ミニトマトがおすすめです。

初心者は4月〜5月ごろに出回る苗を植え付けして、栽培を始めると失敗が少ないです。乾燥気味に育てるのが上手に育てるコツです。

ピーマン

科名ナス科
栽培期間90日間
植え付け時期5月~6月
栽培適温25~30度
食べ方炒め物、サラダなど

ピーマンは暑さに強く、育てやすい野菜です。

月1回の追肥で10月半ばまで長く取り続けられます。乾燥に弱いので土が乾いたら水やりをしましょう。

オクラ

科名アオイ科
栽培期間90日間
植え付け時期5月
栽培適温20~30度
食べ方和え物、サラダ、お浸しなど

オクラは暑くなるほどぐんぐん成長し、6月下旬から10月半ばまで長く取れます。

開花から5〜6日が取りごろで、取り遅れると固くなるので注意が必要です。初心者は苗からの栽培がおすすめです。

秋・冬に栽培が可能な野菜

秋や冬の家庭菜園は、栽培難易度は低く簡単に育てられるものの、収穫まで時間がかかる野菜が多いです。ただ、春夏より害虫の量が減るので、初心者には秋からの家庭菜園もおすすめです。

ジャガイモ

科名ナス科
栽培期間2か月半
植え付け時期2月~3月、8月後半
栽培適温15~23度
食べ方煮物、サラダ、フライドポテトなど

ジャガイモは種芋と呼ばれる栽培用のイモを植え付けます。

イモが光に当たって緑化しないように土を増やしながら栽培します。深さが必要なため、袋栽培がおすすめです。1袋で約10個収穫できます。

ワケギ

科名ネギ科
栽培期間30日間
植え付け時期9月~10月
栽培適温15~20度
食べ方薬味、炒め物など

ワケギはネギと玉ねぎの雑種です。

秋に球根を植え付け、収穫は翌年の春に使う分だけ切り取ります。初夏に地上部が枯れたら球根を涼しい場所で保存し、秋に再び球根を植えれば繰り返し栽培できる大変お得な野菜です。

 

家庭菜園に最低限必要なアイテム

家庭菜園を始める際に最低限必要なアイテムを紹介します。

  1. プランター
  2. 鉢底石
  3. 培養土
  4. ジョウロ
  5. スコップ

野菜作りには様々なアイテムが存在しますが、栽培する規模や育てる野菜によって必要なものは変わります。

家にあるもので代用できるものも多いため、まずは最低限必要な5つのアイテムのみを用意し、必要であればその都度買い足すようにしましょう

①プランター

野菜を植えるための容器です。

野菜を育てるには根の部分が重要になります。浅いプランターだと根が伸びないため、「菜園用」や「野菜用」といった10リットル以上の深いタイプのものを選びましょう。

20リットル以上の深いものであればキャベツなどの大型の野菜にも使うことができるため、育てる野菜の幅がひろがります。

サイズは大きければ大きいほど栽培できる野菜の選択肢が増えますが、設置スペースが必要であったり、重量が大きくなり大量の土が必要になったり、重くて移動が難しくなるといったデメリットも生じます。

自分の栽培可能なスペースを考慮した上で適切なサイズのプランターを選びましょう。

家にあるもので代用することも可能

土嚢袋や培養土の空き袋を利用することもできます。空き袋を利用した袋栽培は深さがあるため、ジャガイモなどを栽培することが可能です。

また、袋栽培であれば不要な時は小さく折りたためるため、収納場所に困ることもありません。

袋栽培をする際にはかならず底と側面に水抜き用の穴をあけ、水はけを良くするために台やレンガの上に置いて床との間にすき間を作りましょう。かごや枠に入れるなど、倒れないような工夫も必要です。

他にも、深さのある発泡スチロールの箱も底部に穴をあければプランターとして活用できます。 

②培養土

色んな種類の土があってどれを使えばいいのか迷いますが、初心者には「培養土」が失敗が少なくおすすめです。

培養土には発育が良くなるように数種類の肥料が混ざっています。まずは培養土のみで栽培し、肥料は必要であれば買い足すようにしましょう。

培養土には「野菜用」、「ハーブ用」など専用のものが存在します。自分の栽培する作物に合った専用の土を選ぶといいでしょう。

③ジョウロ

野菜への水やり用で使用します。水差しややかんなどでも水やりは可能ですが、全体に均一に水をかけることが難しく、土がえぐれて種や根が出てきてしまうこともあります。

ジョウロであればシャワー状の水を出すことができます。百円均一の小さいジョウロでも問題ありません。

④スコップ

土の表面を耕したリ、苗を植えるための穴を掘ったり、土寄せをしたりするときに使います。土に直接触れるのでサビにくいステンレス製が望ましいです。

⑤種・苗

栽培する種や苗を用意します。

種や苗はホームセンターやインターネット販売などで購入可能です。種よりも苗の方が割高になりますが、栽培期間が短縮できるメリットもあり、初心者にはおすすめです。

その他、必要であれば用意するもの

栽培する野菜によっては追加で購入する必要があります。いずれも最初は不要なため、必要になったら購入するようにしましょう。

アイテム概要
剪定ばさみ間引き、収穫などに必要。万能ばさみで代用が可能
支柱・紐長く伸びる茎を支えるために必要
防虫ネット葉物野菜を栽培する際に虫の侵入を防ぐ
鉢底ネット・鉢底石プランターの底の穴が大きく土が落ちる場合に使用

基本的な栽培の流れ

タネまきから収穫までの基本的な流れについて紹介します。

タネまき

種まきには「点まき」、「すじまき」、「ばらまき」の3つの方法があります。野菜の性質や栽培する広さ、楽しみ方に合わせて選びましょう。

土が乾いていると発芽しないことがあるため、種まきの後にはたっぷりと水やりをしましょう。

苗の植えつけ

植え付けに重要なのは「根を傷めないこと」です。

根を傷める養分や水分が吸収しにくくなり生育が悪くなります。苗を取り扱うときは根鉢と呼ばれる根と土の塊を崩さないようにていねいに扱いましょう。

水やり

「土が乾いたらたっぷり」が重要です。

水やりには根に水分を補給するだけでなく、土の中の古い空気を押し出して、新鮮な空気に入れ替える目的もあります。水がさっと通り抜けるように、土の表面が乾いたら底が流れ出るまでたっぷり与えるのが基本です。

間引き・土寄せ

余分な株を抜くことを「間引き」といいます。タネから栽培する場合はできるだけ等間隔にその野菜に合ったすき間が空くように調整しながら間引きをしましょう。

また、間引きをしたらスコップで周囲の土を被元に寄せて株がぐらつかないように「土寄せ」をしましょう。

収穫

待ちに待った収穫です。それぞれの野菜に合った方法で収穫をしましょう。

葉物や根菜類は根ごと抜き取り、トマトなどの果菜類は果実の部分のみを手やハサミで収穫します。

収穫した野菜は好きに調理して味わいましょう。

まとめ

忙しくても栽培できる、家庭菜園初心者におすすめの野菜と基礎知識を紹介しました。

ハードルが高いと感じていた野菜作りも、実際にやってみると簡単に楽しむことができます。

まずは、ベランダなどの小さい規模で挑戦し、慣れてきたら栽培面積や種類を増やして家庭菜園を楽しみましょう。

また、家庭菜園を通して、「もっと広い畑で本格的に農業をやってみたい!」と思ったら「シェア畑」や「シェア農場」もおすすめです。

「シェア農場」とは、複数人でひとつの農場を管理するというもので、農機具や肥料、タネや苗などの必要なものが完備されています。

また、サポートしてくれるスタッフもいるため、分からないことを相談したり、土日のみしか行けないという場合も安心です。

都内に住みながら農業を楽しむことができるため、近年利用者が増加しています。

みんなで農家さん」もシェア農場のひとつです。

みんなで農家さんでは、農業体験で栽培経験を積むだけではなく、その後の新規就農まで支援する体制が整っています。

家庭菜園だけではなく本格的に農業をやってみたい!という方はぜひこちらから詳細を確認してみてください。

参考:麻生健州監修「基礎の基礎からよくわかるはじめてのコンテナ野菜づくり」ナツメ社,2013年 

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