新規就農をするなら跡継ぎがおすすめ!メリット・デメリットからマッチングサイトまで徹底解説

新規就農するにはさまざまな方法があります。

方法が多くて、新規就農を始めたくても始められない人もいるかもしれません。

新規就農を始めるには跡継ぎを選択するのがおすすめです。 

本記事では新規就農するなら跡継ぎがおすすめについて徹底解説しています。

また、おすすめのマッチングサイトも紹介していますので新規就農を始めたい方は参考にしてください。

農家の跡継ぎ不足が問題視されている

ここでは日本の農家が跡継ぎ不足で、農業者が高齢化に陥ってることについて解説していきますので参考にしてください。

日本農業の現状

日本農業で深刻になっているのが農業者高齢化問題です。

平成27年から令和4年までの基幹的農業従事者を下記に表にしました。

単位:万人、歳

平成27年平成28年平成29年平成30年平成31年令和2年令和3年令和4年
基幹的農業従事者175.7158.6150.7145.1140.4136.3130.2122.6
うち65歳以上114.0103.1100.198.797.994.990.586.0
平均年齢67.166.866.666.666.666.867.9

参照:農林水産省 農業労働に関する統計

2015年には約175万人の方がいますが、少なくはありません。

2022年には約122万人と50万人減少しました。

農業人口の平均が60歳以上と高齢化が進んでいます。

また、基幹的農業従事者も6割以上が65歳以上です。

主に農業を仕事にしている人が65歳以上なので、農業者の高齢化は日本で深刻な問題と言えるでしょう。

農家の跡継ぎが増えない理由

農家の跡継ぎが増えない理由は次の通りに挙げられます。

  • 収入が安くて不安定
  • 初期コストが高い

農業は収入が安定していないと感じている人も少なくはないでしょう。

実際にサラリーマンの平均年収は436万円と言われており、農家の年収は個人経営で平均113万円、法人経営の場合だと平均287万円になります。

サラリマーマンと比較しても農業の収入は安いです。

また、農家の場合は収穫時期によって収入が変動するので不安定です。

自然環境にも左右されるため、収入が安定しないのは跡継ぎが増えない理由の1つとも言えるでしょう。

農業は農薬、土地代、設備など相当な費用が掛かります。

初期コストが掛かる上に売り上げが伸びない場合は赤字になる可能性が高いため、借金をしてまで農業をしたい若者は少ないでしょう。

新規就農のゼロから始める難しい理由

ここでは、新規就農のゼロから始める難しい理由は次の通り挙げられます。

  • 初期費用が高い
  • 労力がかかる
  • 周囲との人間関係づくりが大変
  • 販路が確保できない

新規就農をゼロから始めると初期費用が高いです。

土地、設備、肥料など農業には必要なものがたくさんあります。

その全て集めるには費用だけでなく、時間と労力も必要です。

また、新規就農するには周囲との人間関係づくりも重要になります。

周囲の人と信頼関係を築きあげるのは、時間が必要です。

人間関係が上手くいかないと商品を売る販路が確保できない可能性もあります。

これらの理由で新規就農するのは難しいと言えるでしょう。

新規就農で跡継ぎになる3つの方法

ここでは新規就農で跡継ぎになる3つの方法を紹介していきます。

親族として跡継ぐ

親または親族の方が営農していると、跡継ぎとして新規就農することができます。

親族だと、営農技術を一から十まで習得が可能なため、農業が初めてな人でもスキルが自然に身に付くでしょう。

農業は土地や肥料なども大事ですが、そこに住む人たちの人間関係も重要です。

ゼロから人間関係を築くためには、時間が掛かるため、地域から信頼を得るのは難しいでしょう。

親族から跡継ぎとした場合は、既に人間関係が構築しているため、地域での信頼を得るのは有利な方法です。

マッチングサイトを利用

一般の方で跡継ぎになりたい人はマッチングサイトを利用する方法があります。

マッチングサイトは跡継ぎになりたい人と探している人を繋ぐ目的のサイトです。

マッチングサイトのいいところは、細かく設定すれば、自分の目的に合った条件が見つかります。

また、跡継ぎを探している農家の方も条件に力を入れれば、優秀な跡継ぎが見つかるでしょう。

M&Aの仲介会社に相談

跡継ぎになるにはM&Aの仲介会社に相談する方法もあります。

M&Aは跡継ぎがいない農家の人が他の会社や個人など第三者に引き継ぐ方法です。

新規就農したい方は、土地や設備など資源は既にある程度揃っているため、ゼロから就農を始めるよりも時間と労力は節約できます。

また、跡継ぎを探している農家の方も仲介会社に希望条件を相談することで、いい買い手が見つかる可能性があります。

新規就農で跡継ぎ選択するメリット

新規就農で跡継ぎを選択する方法を紹介してきました。

ここでは、新規就農で跡継ぎするメリットについて解説していきますので参考にしてください。

初期費用が抑えられる     

新規就農はゼロから農業を始めるので必要なものがたくさんあります。

例えば、土地の規模にもよりますが、トラクターが必要です。

トラクターを新車で購入すると1,000万円以上の費用が掛かりますが、農業ローンなどを利用して購入ができます。

ただ、跡継ぎで新規就農をすれば、土地、設備、肥料など農業に必要な資材はある程度揃っているので初期費用を抑えることが可能です。

手元に資金が少ない方でも跡継ぎになることで、初期費用が抑えられるのは大きなメリットと言えるでしょう。

知識と経験が継承できる

新規就農ではすべてをゼロから始めないといけないので、知識と経験が身につくまで時間が掛かります。

跡継ぎで新規就農を始めることで知識や経験の継承が可能です。

ゼロから始めるとどうしてもわからない問題が出てきてしまい、解決するのに時間が掛かります。

跡継ぎの場合は前任者が詳しく教えてくれるため、解決できない問題や農業に対しての不安でも気軽に質問や相談ができ、問題を解決することができます。

一からコミュニティを作成しなくてもいい

新規就農は一からコミュニティを作り上げるのは時間が掛かり、難しいです。

特に人間関係が上手くいかない場合は、商品を売る販路も確保できないので人間関係はとても重要になります。

跡継ぎの場合は、前任者が既にコミュニティを作成しているので、一からコミュニティを作成する必要はありません。

そのため、コミュニティを作成する時間や労力も節約できるため、大きなメリットと言えるでしょう。

新規就農で跡継ぎを選択するデメリット

新規就農で跡継ぎするメリットについて解説してきました。

ここでは、新規就農で跡継ぎするデメリットについて解説してきます。

新規就農で跡継ぎをすることを検討している方は参考にしてください。 

人脈やしがらみに悩む        

跡継ぎで新規就農を始めると、一からコミュニティを作成しなくてもいいのでスムーズに農業に取り組むことができます。

ただ、前任者が既にコミュニティを作成されているため、自分と合わない人がいるかもしれません。

また、コミュニティ独自のルールなどがある可能性もあるため、把握するのに悩む可能性もあります。

悩まないためにも、前任者からしっかりと説明を受けることが必要です。

債務や借金を引き継ぐ可能性がある

跡継ぎは必要な資材や設備がある程度揃っているため、初期費用を抑えられるメリットがあり、手元に資金がない方でも新規就農を始めることが可能です。

跡継ぎを探している農家の中には債務や借金を抱えているところもあります。

そのため、跡継ぎで新規就農を始めても前任者が残した借金や債務を引き継がなければなりません。

跡継ぎで新規就農を始めたい方は、債務や借金などを前任者から事前に確認する必要があるでしょう。

新規就農で跡継ぎを選択した後の支援も充実

ここでは、新規就農で跡継ぎを選択した後の支援について紹介させていただきますので参考にしてください。

経営継承・発展支援事業

先代事業者から経営に関する主宰権を後継者に譲渡し、経営発展計画に取り組む際に必要な補助金が支援されます。

本事業による国の支援負担が50万円市町村から支援負担が50万円と合計で最大100万円の支援金を受けることが可能です。

画像参照:経営継承・発展等 支援事業補助金

対象者は個人事業者、法人代表者だけでなく、親族、第三者でも問題ありません。

応募方法は全国農業会議所のホームページなどをご確認してください。

事業継承・引き継ぎ補助金

「事業継承・引き継ぎ補助金」とは、事業を継承したきっかけに新しい取り組みを始めたい企業または個人事業主を支援する制度です。

事業継承を契機に新しい取り組みに必要な設備投資や販路開拓等にかかる費用の一部が補助されます。

新しい取り組みとは新商品の開発や生産、販売の方式の導入、新たな事業活動による販路拡大や新市場開拓など事業の活性化に繋がる取組みです。

事業継承・引き継ぎ補助金は創業支援型(I型)、経営交代型(Ⅱ型)、M&A型(Ⅲ型)と3種類あります。

3種類とも対象となる事業継承の条件が異なるため、申請者としてどの型に該当するか確認してから申請するようにしましょう。

新規就農で跡継ぎになるおすすめマッチングサービス

ここでは新規就農で跡継ぎになるおすすめマッチングサービスを紹介しますので参考にしてください。

あぐりナビ  

あぐりナビとは、国内最大級の農業求人Webサイトです。

農業だけでなく、酪農、牧場など幅広く求人情報が掲載されています。

あぐりナビは、求人の掲載や面接や履歴書の書き方などの基本サポートだけでなく、インターンシップや就農相談会などイベントもいくつか開催しています。

例えば、山形さくらんぼ農家での実務研修や茨城農家インターンシップです。

就農経験が浅い人でも経験とスキルを身につけられます。

また、あぐりナビで専任のアドバイザーがいるため、就農活動にも気軽に相談が可能です。

BATONZ(バトンズ) 

BATONZ (バドンズ)とはM&A仲介会社として国内最大級の会社です。

農業だけではなく、飲食等幅広い業界を取り扱っています。

BATONZ(バトンズ)の特徴は利用手数料が無料でM&Aまでが成約するまでに平均3ヶ月と圧倒的スピードです。

また、専門スタッフが無料で支援をしてくれるので、M&Aの知識が少ない人でも安心して利用ができます。

AGRIGATE

これから就農を始めたい方におすすめなのが、AGRIGATEです。

AGRIGATEの就農サポートは新規就農者育成、就農サポート、事業継承などがあります。

新規就農者育成プログラムは、農家になるための研修を2年間受講し、スキルや経験を身に付けることが可能です。

就農サポートは農家や農業法人などの求人を紹介しています。

求人の取扱いがある地域が関東メインなので、東京など首都圏在住の方は就農しやすいです。

AGRIGATEは事業継承に関してのサポートも充実しています。

跡継ぎがいない農家と新規就農したいと希望している人とのマッチングサポートです。

農業を始めたいが方法や手段がわからない方にはAGRIGATEは就農サポートが充実しているため、おすすめ。

農mers      

農mersはマイナビ農業が運営するマッチングサービスです。

スマホアプリでも利用ができ、登録も利用も完全無料なので農作業を手伝いたい人にも気軽に利用ができます。

「農スキル」に登録すれば、自分の経験やスキルを農家にアピールが可能です。

条件が細かく設定ができ、マッチングした農家の方と直接チャットでやりとりができるため、必要なことを素早く聞くことができます。

農mersはまだまだ一部の人にしか知られていないので、条件に合う募集は見つからない可能性がありますが、利用者が増えれば今後も期待ができるサービスです。

まとめ 

今回は新規就農をするなら跡継ぎを選択するのがおすすめについて解説してきました。

新規就農を一からはじめるには、初期費用や人間関係の構築、販路の確保などに時間や労力が必要になります。

跡継ぎを選択することで就農に関する必要なことは準備されているため、スムーズに就農が可能です。

また、新規就農で跡継ぎを選択した後のサポートも充実しているので安心ができます。

新規就農で跡継ぎを選択したい方にはおすすめのマッチングサービスを紹介しますので、ぜひ活用してください。

 

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