【農業で留学!?】アグトレで農業先進国の働き方を知ろう!

農業技術を学ぶ方法として、「アグトレ」と言う言葉を聞いたことはありますか?「農業についてもっと学びたい!」「農業で稼ぎたい!」という方にはピッタリな制度です。ぜひ「アグトレ」について知識を深め、挑戦してみてはいかがでしょうか?

海外農業研修「アグトレとは?」

「アグトレ」は公益社団法人国際農業者交流協会で企画・運営がなされている海外農業研修です。「アグトレ」は、アメリカ・デンマーク・ドイツ・スイス・オランダ・オーストラリアといった農業先進国で、実際の農家で働きながら研修できるプログラムです。農業の発展、開発途上国農業の開発及び農業者レベルの国際交流の促進、世界の調和ある繁栄と平和に寄与することを目的としています。公益社団法人国際農業者交流協会では、半世紀以上に渡り若者を研修生として、農業先進国へ送り出しています。

参加資格条件について

アグトレの参加資格条件には全研修生に共通するものと、各国別の参加資格条件があります。

① 日本国籍を持つ独身男女であること。
※日本国籍の他に国籍を持つ者についてはあらかじめ相談すること。

② 心身共に健全であること。なお、現在治療中の怪我や病気(精神疾患を含む)がある者は、医師の診断書を提出し、それを以って判断する。

③ 明確な研修目的を持っていること。

④ 外国語を学ぶ強い意欲を持っていること。

⑤ 海外農業研修で専攻する業種について、十分な農業経験があること。または、渡航までに十分な農業経験を積むことができること(概ね2か月以上)。

⑥ 渡航までに普通自動車運転免許を持っていること。
※AT限定の者は渡航までに解除しておくこと。

⑦ 犯罪歴がないこと。

⑧ その他、次に掲げる各国の資格条件に該当する者であること。

君もアグトレに参加しよう!|国際農業者交流協会(JAEC)【公式】

各国別の年齢、資格、条件等

アメリカ

【生年月日】

1992年4月2日~2003年4月1日の期間内であること

【資格条件】

・高等学校卒業または同等以上の学力を有すること

・農業の基礎知識や経験がある者。

オーストラリア

【生年月日】

1992年4月2日~2003年4月1日の期間内であること

【資格条件】

・高等学校卒業、または同等以上の学力を有すること

・農業の基礎知識や経験があること

・ワーキングホリデービザの発給条件を満たす者

デンマーク

【生年月日】

19歳~29歳

【資格条件】

・専攻業種に関する科目を大学等で履修していること

・研修参加時休学が可能であること

・IELTS(general)のテストでband score 3.0以上である者。

・専攻業種の十分な農業経験を有する者。

ドイツ

【生年月日】

19歳~30歳

【資格条件】

・専攻業種に関する科目を大学等で2年以上履修している在学生

 または、

 高度農業教育を2年以上受けている者

・上記卒業後、18か月以内の者

スイス

【生年月日】

19歳~29歳

【資格条件】

・専攻業種に関する科目を大学等で2年以上履修している在学生

 または、

 高度農業教育を2年以上受けている者

・上記卒業後、1年が経過していない者

オランダ

【生年月日】

19歳~26歳

【資格条件】

・大学農業系学部、あるいは、農業大学校等の高度農業教育課程を修了(卒業)

 または

 海外農業研修中に在学(2年以上の課程を修了)しており基礎英会話力がある者

・卒業から2年以内、且つ、滞在許可申請時に証明書類(卒業・在学証明書)が提出できる者

カナダ、フランス、アイルランドなど その他の国々

【生年月日】

概ね18歳~30歳(要確認)

【資格条件】

・高等学校卒業、または同等以上の学力を有している

・農業の基礎知識や経験があり、研修先国で日常会話が可能な語学力を有する者
・研修先国のワーキングホリデービザ発給等の要件を満たす者。(詳細は要確認)

その他注意点・補足

高度農業教育は、農業大学校、農業専科大学、大学農学部またはそれに準ずる学部、専門学校等の教育機関を指します。なお、資格条件は研修先国の事情により変更される事があります。

※上記資格条件に当てはまらなくても他の条件が整えば参加できることがあるとHPにも記載があるため、その際は相談窓口等に問い合わせするといいでしょう。

問い合わせ先はこちら

研修費用

令和4年度(2022年)の研修費用は下記の通りです。令和5年のものはHPにもまだ記載がなかったため参考までにご確認ください。

行き先参加申込金研修費合計
アメリカコース300,000円960,000円1,260,000円
オーストラリアコース300,000円1,180,000円1,480,000円
欧州・その他の国々300,000円~1,400,000円~1,700,000円

※費用の用途は、国内講習参加費、渡航前経費(査証申請等)、渡航時経費(往復航空運賃等)、帰国時研修経費、帰国者活動費、団体保険料、事務管理費などです。海外旅行保険料は含んでいません。
※ヨーロッパ・その他の国々のコースは、期間や本会の手配する内容によって研修費が変動します。
※研修参加申込金は、納入後にはご返金することができません。

研修費用の減額制度ご紹介

下記にそれぞれの減額制度等について簡単にまとめましたが、詳細は「海外研修を支援する制度や奨学金のご紹介」をご確認ください。

公的資金等サポート

就農準備資金(農業次世代人材投資資金)農業教育高度化事業という制度を利用することによって研修費用を抑えることができます。

就農準備資金(農業次世代人材投資資金)は、海外農業研修を修了後1年以内に就農する場合、1年につき150万円が給付されます。

農業教育高度化事業は「将来的に農業に従事する意思があると宣言する方」は、地方自治体に申請することで助成を受けることが可能です。研修参加費用の半額(上限額は60万円)を助成してもらえる制度です。令和3年度から「国際的な人材育成等に向けた海外研修」の対象事業として海外農業研修(アグトレ)が含まれることになりました。

奨学金制度

協会の海外農業研修に参加しそれぞれの資格条件を満たす者は、協会の奨学金制度を利用することができます。

《バイエルスカラーシップ》
バイエルの出資による、海外農業研修生を支援するための奨学金制度です。所定の書類を提出し、選考委員会で選出された者は、奨学金の給付を受けることができます。
給付額 200,000 円 /人 給付人数 各年 5 名以内

《国際農業交流事業推進基金 研修生サポート資金》
研修参加者の資金不足をサポートする目的で、1人当たり50万円まで無利子で利用することができます。

酪農研修生に対する支援
一般社団法人Jミルクの助成により、海外農業研修で酪農を学び将来酪農業に就く研修生たちに対して、最大120万円の援助を受けることができます。

各国のコースについて

アメリカコース

大型機械を駆使して大規模農業を行なう、世界最大の農業大国アメリカ。
パワフルで世界の農業の重要な地位を占めるアメリカ農業は、激しい競争社会の中で勝ち残るすべを示してくれます。シンプルな農法を利用してダイナミックな生産を行なう一方で、近年は食の安全への意識の高まりもあり、オーガニック農業にも注目が集まってきています。
他文化を認め、快くその懐に迎え入れてくれる寛大な心を持っているのもアメリカ人です。広大な大地で大きな農業との出会いがあります。

アメリカ農業研修プログラム

研修内容として、酪農、肉牛、養豚、養鶏、野菜、造園、果樹などの業種ができますが、一部の業種では配属農場に限りがあります。

コースの特徴

基礎学習(2ヶ月)→農場実習(13ヶ月)→専門学習(2ヶ月)の18ヵ月で実施します。

基礎学習は渡航から農場に行くまでの約2ヵ月間で、英語(スペイン語)、アメリカ文化、農業、機械操作、農場での生活等を学びます。

農場実習は約13ヵ月です。それぞれの配属農場で実務的に農業を学びます。農場では、実習手当をもらい生活と現地プログラムに必要な費用を工面します。

専門学習では、約2ヵ月間大学の農学部にて学びます。ここでは農業の専門的な事が学習できるように、農業経営、自分の専門分野の業種、マーケティング、流通など、充実した大学のカリキュラムが導入されています。

帰国前2週間程度、アメリカ国内で個人旅行を行います。

アメリカ農業研修の魅力

日本とアメリカでの考え方の違い・ビジネスのやり方を学びながら、大学での勉強も、農場での実習も両方できるのがアメリカコースです。
加えて、しっかりした現地サポートもあるため、英語やスペイン語の世界に身を置苦ことができます。
そして、アメリカの農業に係る素晴らしい人々と出会えます。

オーストラリアコース

オーストラリア北東部のクイーンズランド(ボーエ近郊)で実施するプログラムです。
クイーンズランド州は、オーストラリアにおいて2番目の面積を持ち、日本の5倍の広さがある、農業と観光が有名なところです。この地域の特産品は、夏野菜(カボチャやパプリカ、トマトなど)やトロピカルフルーツ(特にマンゴー)があります。

世界中に積極的に農産物を輸出しているクイーンズランド州農業の技術やビジネスの手法、輸出戦略を学べます。温暖な気候で多種の果物や野菜を生産するクイーンズランド州での研修は、国際競争力ある農業者を目指す方へのヒントがたくさんあるはずです。

オーストラリア農業研修プログラム

研修内容として、露地野菜+マンゴー・その他現地の状況により研修可能な業種があります。

コースの特徴

基礎学習→農場実習の12か月です。

基礎学習は渡航から農場実習開始までの約1か月間で、英語・オーストラリア農業の基礎を学びます。生活リズムに慣れてきた頃に農場実習開始となります。

農場実習は約10か月あり、実務的に農業を学んでいくことができます。

最後の約10日間には最終研修旅行があり、オーストラリア全土が学習の場となります。たくさん思い出を作ってください。

オーストラリアコースの魅力

ダイナミックなオーストラリアの農業を満喫することができます。
親切な現地コーディネーター、世界で一番美しい海のそばで充実の生活によって英語のコミュニケーション力アップもはかれます。
オーストラリアコースでの農業研修はバックパッカーでは体験できないイベントとなるでしょう。

ヨーロッパ・その他の国々コース

本会では主に、デンマーク、ドイツ、スイス、オランダの、4か国での研修を実施しています。
デンマークは北欧の最南端、ドイツの北に位置する国です。この国には優れた畜産業があり、農家同士の迅速な情報交換システムと強力なマーケティング企業が君臨しています。
ドイツは日本よりやや狭い国ながら、国土の半分は農地という農業国です。畜産はもちろん、野菜や果樹の生産もしっかり行っている国です。
スイスは環境意識の高い国です。農業者には厳しい環境順守があてられており、ほとんど全ての農家が環境保全型農業を行っています。

オランダは、施設園芸と酪農の王国です。スマートアグリ、フードバレーなど最先端の農業を見せてくれます。
このように特色あるヨーロッパの国々は、基本的には近隣国との協調と安定的な生産の為に、共通農業政策に基づいてしっかりとした農業を行っています。
紹介した国以外にも、フランス・アイルランド・カナダといった国々でも農業を学ぶことができます。

ヨーロッパ・その他の国々での農業研修プログラム

デンマーク

酪農 : 3か月~1年間 →大規模酪農
養豚 : 3か月~1年間 →近代的な養豚経営
緑化木 : 3か月~1年間 →樹木等の生産管理
肉牛 : 3か月~6か月間 →繁殖・肥育

ドイツ

酪農 : 3か月~1年間 →大規模酪農
造園 : 1年間→施行と管理
養豚 : 3か月~6か月間 →繁殖・肥育
果樹 : 3か月~6か月間 →主に収穫期の受入となる

スイス

複合(酪農) : 1年間 →耕畜連携の家族経営(環境保全型農業)
  (養豚) : 1年間 →   〃
野菜 : 1年間 →慣行野菜(統合農法)、有機野菜

オランダ

酪農 : 3か月~1年間 →ロボット搾乳、チーズ加工
複合 : 3か月~1年間 →耕畜連携農業(有機農業)
野菜 : 3か月~1年間 →施設栽培、露地栽培
切花 : 3か月~1年間 →施設園芸
鉢物 : 3か月~1年間 → 〃
緑化木 : 3か月~1年間 → 植木等
球根 : 3か月~6か月間 → チューリップ等

ヨーロッパ・その他の国々コース研修の魅力

バラエティー豊富な農業形態によって、農業の専門性に応える、学びに富んだ実務研修を受けられます。また、各国毎の現地機関によるしっかりしたサポート体制の中で英語、ドイツ語、その他の言語を伸ばすチャンスがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?アグトレを利用し、各国の農業に触れてみることで、新しい発見があるかもしれませんね。

みんなで農家さんは、『農家人口の減少』という日本農業の根本的な課題を解決するために『稼げる農家さん』をコンセプトに、新規就農へ興味を持ってくれる人を増やす取り組みを行なっています。

様々な課題を持つ農業において、充実した研修・収益面以外にも、農業事業に参入するまでのサポートも行なっています。

ぜひご一読ください。

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