畜産におかける家畜の飼育には大きくわけて2つあるのは知っているでしょうか。
1つは放牧、2つめが畜舎です。
多くの人が知っているのは畜舎ではないでしょうか。
放牧については北海道など土地の面積が大きい場所で多少やっているくらいの認識だと思います。
放牧も畜舎も家畜を飼育するという点においては何も違いはありません。
どちらがよくてどちらが悪いというのも飼育の仕方によって良し悪しがあります。
そこで今回は放牧と畜舎におけるコスト面の違いや家畜を飼育する中でのメリットについて紹介していきたいと思います。
近年では動物愛護などの観点から家畜に対しても大切にするアニマルウェルフェアの考え方や取り組みがあるように、放牧でも畜舎でも家畜に対しての良し悪しがあります。
また、畜産農家にとってもコストによる面に違いがあるのでぜひ一度一読して頂ければと思います。
放牧と畜舎
そもそも放牧と畜舎の違いについて畜産を知っている人ではないとわからないこともあると思います。
放牧とは家畜などを閉鎖された建物に囲わずに飼育することをいいます。
この飼育法では、家畜は草地など広い場所で自由に歩き回り、新鮮な草を摂取することができます。
放牧によって家畜は適切な運動ができ、新鮮な外気や日光にも触れることができるため、結果として家畜の健康に良い影響を与えることができる飼育方法になります。
畜舎とは、家畜を飼育するための建物のことをいいます。
畜舎は家畜の管理や飼育環境の提供を目的としており、家畜の保護や生産性の向上を図る役割を果たしています。
畜舎は、家畜を飼養するための施設であるため位置の選定や構造の設計、防火対策などが畜舎の要件とされます。
また、畜舎は家畜の健康や快適性を考慮して設計され、適切な換気や温度管理、清潔な環境の維持が求められます。
他にも家畜の種類や規模に応じて異なる形をとる必要があります。
一般的な畜舎には、家畜が安全に保護されるための仕切りや柵、餌や水の供給設備、排泄物の処理設備など、家畜が安全かつ快適に過ごせる設備を設置する必要があります。
設計や管理には、家畜の福祉を考慮し、効率的な飼育環境を提供することが重要です。さらに、畜舎は疾病の予防や感染拡大の防止など、家畜の健康管理を目的としてます。
要するに放牧は基本的には自然に放し飼いを行い家畜が自由に凄させる飼育のこと、畜舎は家畜に合わせた施設を用意してその施設の中で家畜の管理を行い快適かつ健康に凄させるための飼育方法のことです。
これだけだと畜舎の方が設備を整えているため良さそうに見えますが、どちらにもメリット、デメリットがあります。
次からはその放牧、畜舎についてコストやメリットについて説明していきます。
放牧のコストとメリット
まず最初に放牧のコストとメリットについて紹介していきます。
放牧のコストについては大きく3つのコストがかかるとされています。
1、場所の確保
2、昨夜囲いの設置
3、監視と管理
この3つが放牧ではコストでかかるとされています。
放牧のメリットも3つあります。
1、自然な飼育環境
2、運動と健康
3、餌料コストの節約
それぞについて説明していきます。
1、場所の確保
広大な放牧地の確保には費用がかかります。 土地の購入、賃貸料、または放牧権の料金が発生します。
放牧はそれなりの広さがないと家畜を放牧することができません。
そのためこの費用が非常にコストがかかるポイントになります。
2、柵や囲いの設置
家畜を安全に管理するために、柵や囲いを設置する必要があります。コストは、柵の種類や長さによって異なります。
放牧といっても柵や囲いの設置が必要になります。
また、場所の確保にもよりますがもちろん広さに合わせて柵や囲いの広さは変化してきます。
コストも種類や形状、広さによってコストがだいぶ変化してきます。
3、監視と管理
放牧中の家畜の監視や健康管理には追加の労力とコストが必要です。従業員の給与や必要な装備品に費用がかかります。
柵や囲いがあるといっても家畜の監視はしないといけません。
放牧中に家畜に何があるかは監視していないとわかりません。
そのため、放牧中でも家畜の監視や管理をするために従業員は見ていないといけません。
ずっと監視しているわけにもいかないため追跡用の装備を家畜につけたりしないといけないためそういった管理に対する費用がかかります。
放牧のメリット
放牧のコストについては先ほど説明しましたので次は放牧のメリットについて説明していきます。
1、自然な飼育環境
放牧は家畜に自然な飼育環境を提供することができます。
天然の餌や広いスペースでの運動が可能であり、家畜の健康や幸福度を高めることができます。
家畜はストレスによって質が変化しやすいです。
そのため、放牧による飼育は家畜が自由に行動をすることができるため行動の制限が少ないためストレスを少なくすることができます。
2、運動と健康
家畜が放牧地で適度な運動を行うことで、健康状態が改善される可能性があります。
これにより、獣医師への頻度や医薬品の使用量が減少することがあります。
また、適度な運動によることでストレスも減少します。
ストレスの減少は家畜の質の向上にも繋がります。
3、餌料コストの節約
飼料は家畜を飼育するためには欠かせない物になりますが、自然にある餌を家畜が食べることでこの飼料のコストを削減することにも繋がります。
飼料のコストは皆さんが想像しているよりも費用がかかります。
そのため、農家にとってはメリットになります。
しか、ここで注意しなくてはいけないのは天然の餌に十分な栄養がないこともあります。
飼料を食べていても栄養が不十分では家畜の質が落ちる可能性もあるので注意が必要です。
畜舎のコストとメリット
次に畜舎のコストとメリットにも説明していきます。
畜舎のコストとしては3つあります。
1、建設費用
2、飼料と夜間の設備
3、飼育環境の整備
メリットとしては3つあります。
1、安定した飼育環境
2、病気予防
3、生産性の向上
上記の内容についてどういう内容なのかについてそれぞれ説明していきます。
1、建設費用
畜舎の建設には初期投資が必要となります。
建物の設計、材料、労働力などの費用がかかります。
家畜を飼育するためのまずこの畜舎の建設のコストは規模によっては数千万にものぼることもあります。
規模が小さいといっても生産性を考えて建設するためそれでも数百万は必要になってきます。
この初期投資が畜舎で飼育するためには欠かせないコストになります。
2、飼料と夜間の設備
畜舎内での飼育では、飼料や夜間設備の整備が必要です。これには飼料の購入コストや水道光熱費などが含まれます。
家畜を管理する中で夜間だけではなく、暗い状況でも作業ができるように照明などの設備が必要ということです。
一般的な家庭の照明ではなく照度を確保できるようにしないといけないためそれなりの数が必要になります。
また、糞や尿などの処理のための設備や水などについても水道を設置するなどすれば工事費用としてはそれなりのコストになります。
3、飼育環境の整備
畜舎内の温度湿度やなどの環境管理には追加の費用が発生します。
暖房、冷房、換気装置などの設備の維持費や電力費がかかります。
家畜によっては温度管理を行わないとストレスによって家畜の質が落ちることもあるので温度管理の設備も非常に大切になります。
畜舎のメリット
次に畜舎のメリットの3つについて説明していきます。
1、安定した飼育環境
畜舎は家畜に安定した飼育環境を提供し、季節や気候の変動に対応が可能になります。
そのため雨や風、四季による気温などから家畜を保護できます。
牛でいえばヒートストレスなどがあるため夏などは気温の調整をしてあげなくてはストレスによって質が悪くなります。
畜舎であればこういったことの対応ができるため家畜にとって快適な環境をいじすることができます。
2、病気予防
畜舎内での飼育では、感染症のリスクを軽減することができます。
畜舎は病原体や害虫の侵入を制限し、家畜の健康を維持します。
農家では厳しい衛生管理を求めらるため放牧だと管理が難しくなります。
畜舎では管理を行うことができやすいためこういったリスクを減らすことができるようになります。
3、生産性の向上
畜舎内での飼育では、飼料や水の供給を効率的に行い、家畜の成長や生産性を向上させることができます。
生産性を高めるためにはこういった飼料や水の供給などの管理をしっかりと行わなくてはいけません。
管理を適切におこなうことで質の良い物を多く生産できるようになるため、結果として収益性を高めることができます。
放牧と畜舎結局どっちが良いの?
ここまで放牧と畜舎についてそれぞれのコストがかかることからメリットについて紹介をしてきました。
それでは結局どっちらがいいの?となると思います。
結論「どちらもいいが組み合わせるとなおよい!」です。
どちらを選択しても悪いことはありません。
しかし、環境などによってはどちらかしかできない条件があったりコスト面などにもよってくると思います。
そのため、環境の条件とコスト的な問題が解決できるのであれば放牧と畜舎を組み合わせて行うのがよいと思います。
実際に北海道で行われている放牧と畜舎の組み合わせでは、季節によって放牧を行い、冬季や悪天候時に畜舎に移すことで、コストと効率の両方を考慮した選択が可能になります。
これにより気温によるストレスの低減や適度な運動を確保することができ、家畜の質を落とさずに質の良いものを生産することができています。
まとめ
放牧と畜舎ではそれぞれにかかるコストとメリットについて紹介してきました。
放牧でも畜舎でも家畜を飼育するのにはどちらもメリットがあります。
どちらを選択するかは、地理的条件、家畜の種類、経済性などを総合的に考慮する必要があります。
最適な組み合わせを見つけることで、効果的な畜産業の運営が可能となります。
これから畜産で家畜を飼育する人には最初にどのやり方で飼育をするかを選択しないといけないため地理的条件、家畜の種類、経済性などをしっかりと検討して選択してください。
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